2016年6月27日月曜日

電気主任技術者 漏電調査

ELB回路なら通常30mAトリップしますがMCBは漏電では動作
しない
ため漏電量が多いと変圧器のB種接地の地絡警報
(LGR)が発報するのです。漏電箇所までは不明!
(低圧地絡で変圧器のLBSまでトリップする仕組は普通しない)
この場合では回路が落ちないので漏電した状態でテナントは
平然と営業活動をされてるので放置はできません!
地絡の場合の漏電箇所到達の調べ方は何度もBlogで紹介した
ので今回は省略しました。

家の様に分電盤主幹にELBがあれば全停電となり場所はおのず
とわかりますが、それでは営業中に店舗全停電となってしまう!
だから主幹にはMCBを使い、必要な回路だけELBを使います。
もしろん主幹にELBを使うテナントもありますが事務所系が多く
飲食店舗では主幹までELBは、そうした事情で私が勤務する
ビルでは施工されません。
たった1個の厨房機器不良のせいで店舗全停電なんてヤバイ。

主幹、幹線で50mA未満のI0は漏電はないのでリーククランプ
メーターで測定しI0=I0rと見ても問題ないです。


1.明け方の5時頃に低圧地絡警報が3回間欠的に発報した件
尚、出たままで復旧できないならその時点で私は出勤が必要です。

下のLGRの文字が赤く点灯してる変圧器の二次側回路に漏電が
発生してる可能性が高いという意味です。場所まではわかりません!
(一瞬のノイズなどの影響なら1回だけで終わり、尚自動復帰では
ないので電気室で手動リセット必要)

毎日の業務日報で会社に報告してるため前日の電気事故に関して
電気主任は言われなくても調査し会社に今後の方針の報告が
必要となります。

業務申し送りを朝読んで今朝、地絡警報が3回間欠的に発報した件
について私はその系統をすぐに調査しました。
その変圧器二次側の全回路、過去事故遍歴から可能性の高い
現場回路もI0計測しました、ですが異常は確認できません!

この変圧器の地絡についてはいつも決まった2社の飲食店で発生
していて、また○○か?と思いはしました。
ですが現状ではそれが確認できない以上は様子見しかできません
特に某店舗の店主は変わり者で私だけでなくオーナーもいつも
困り者の相手なんです。
一応しばらく毎日同じ調査をして推移を見ますが保安統括管理者
にはこういう理由なので現状はこれ以上深い調査ができない
件を報告しておかないといけません。


保安統括管理者とはオーナー側で権限のある誰かがなり電気
主任とはその方を補佐して保安規定で定められた業務を行う
のがお仕事です。
(各会社の保安規定によりその呼び名も保安体制も異なる)

変圧器でLGRがもう発報しないから様子見では何かあった時に
何もしてないは許されないし、いつものH1かH2回路が悪いと
思っていたら実はH7回路もないとはいえません
ですから変圧器地絡調査では二次側すべての回路を調査します。
経験的にその回路のI0が毎月の計測値とほぼ同じではそれで
店舗に入り各回路の絶縁測定を仮にしても異常回路はまず
見つかりません。

厳密にはI0が高くてもI0rが十分に低いならば漏電が原因
ではありません。

普段よりかなり高いI0値を確認したならI0rの成分割合を至急
調べていきます。
上の時は変圧器のB種接地のとこでI0が525mAもありすぐに
I0rモードで測定したらほぼ同値で危険な状態でした。
最終的にそのテナントに給電するEPSのMCBでも500mAも検出
これで確実にこの店にあると自信を持てたので私がGOサイン
を出して保安統括管理者が業務改善命令を店舗に出します。

これが出ると入居契約で改善するまで原則営業停止となります。
でもそれは調査を拒んだ場合で普通そこまでには至りません。
でも間違えましたでは笑って許してもらえないのは当然です。
上の時は店内で不良回路が見つかりそれを切ったら変圧器の
525mAがわずか3mAになりました。
要所で異常値を検出したらその写真を撮っておきます。
後で見間違いとか判断間違いを指摘されないためです。

正常であれば末端単独回路では0か0.1mAとかになります。

分電盤主幹は各回路のI0rを合成した物となるので正常時
に測定した値がそこの適正値と言えます。
ですから定期的に月1回でも主幹でI0r測定しておかないと
テナント事、幹線事の正常値がわからないのです。
ケーブルの漏れ電流限界は最大配給電流の1/2000未満の事。
200A流せる線なら100mAをI0rが超えてはいけません。
ですが普段10mAしかないのに急に90mAとなればその基準内
でも何か負荷に問題が発生したと考えるべきです。
異常とは限界値で判断すべきではなく変化の度合い!

結局カウンター裏の見えない配線をねずみがかじっていて
それが時々揺れて金属部に漏電していたのが原因でした。
生物被害は前月まで良くてもある日突然に発生します。
客の室内だけは月に1回程度しか入室して現場点検は
できないのでこうした異常を完全に防ぐのは難しいです。
もちろんねずみ対策はされてはいますがそれでもなくならない

途中幹線は複数テナントが絡むため電気を止める事はできない
ので電気を止めて調べる絶縁測定は途中では絶対無理です。
メガができるのは漏電が発生してる一社に限ります。
私の場合はそれでもその相手に全停電とかせずに最後の劣化
1回路確定まではメガは行いません!

最後に二重CHECKでメガをすると例外なくほぼ0Ωですね。
とにかく電気を止めるという行為は最小限に抑えたいのです。

漏電調査は区分停電が可能ならやはりメガが一番いいです。
線路にDC電圧をかけた場合は対地間静電容量は発生しない
メガはDC電圧をかける事で純粋な対地間抵抗を測定できます。
通電状態でそれを調べるにはその対地間抵抗により流れる電流
(I0r)を計測できれば同じく絶縁判断ができる理屈になります。
ただ無限大の絶縁抵抗は現実存在しないので極微小なI0rは
どんな正常回路でも流れます。

2.同じ様に変圧器地絡発報ですが配線に関する異常の件

停電はできないのでこの様に調査していき故障個所を推定しました。
開閉器A~M-2B盤間のケーブルが悪いならばM-2B~M-3B間の
ケーブルでは開閉器Cの17mAと同程度となるはずです。
又開閉器Cで17mAと激減してるという事実からM-2B~M-3B間の
CVTケーブル不良と判断しました。
保安統括管理者には報告書を下の様に作成し提出しました。

すぐに保安統括管理者が業者に連絡してケーブルの精密診断を
発注されました。
容易に点検できないCVTの幹線ケーブルの異常が発見されたならば
専門家に依頼して調べてもらうべきです。
保安統括管理者にそう私がアドバイスしたので業者調査になりました。
天井ケーブルの使用不能は修理に時間を要するので症状の初期
段階でダメなら取替など対応が必要です。
とにかく電気主任は事故発生時に原因箇所を速やかに確定させる
のが義務でどこで何が悪いのかわからないと前に行きません。

電気工事業者は何もない場所に新規で工事をするのは得意です。
がいきなり現場に来て調査依頼してもその現場の回路がどうな
っているのかわからないのです。
やはり普段からそこを管理する電気主任技術者が一番現場を
わかってるはずです。
仮に私が違うビルや工場でいきなり漏電を調査してほしいと
言われても現場状況がわからないので十分な事はできません。
だから電気主任は普段から自分が着任した現場だけを
よく研究しておかないといけません。


何事も書類作成が必要なのでJW-CADまでとは言わないけど
エクセルを電気主任は使える様にしておきましょう。
と言うか今、会社勤務してる人でエクセルを一度も操作した事
がない人はいないはずです。ただもう少し使いこなせばこの様に
エクセルは表計算だけでなくこうした簡易図面も作成できます。
言葉だけでは一般の方には状況の意味がわかりませんからね。
これは年1回の保安規定における絶縁測定記録用紙だけどこの
方がただ数値だけの表よりわかり易いでしょう。
これは試験後にテナントにもコピーを提出します。

基準値以上であっても他は20MΩ以上なのに1MΩ未満の回路が
あるならば異常がないかの調査が必要である事をこれを見な
がら説明も行います。
特に乾燥してる事務所系でそうした低い値が出るのはおかしい
私の経験上、放置してると短期間で漏電や短絡まで至るので
ある程度は私の方でも室内配線、コンセントなどの点検はします。


絶縁が低い(0.1~1MΩ)回路を調べるならまずコンセントに接続された
機器をすべて外してメガ測定を再度行います。
これで絶縁値が20MΩ以上になる確率は60%以上でかなり高いです。
そうでなければコンセント、敷設ケーブル劣化だけどたいていこういう
ヤバイのが出てくる事が多いですね。(接続点を中心に点検する)
原因がなくナチュラルで今年メガ値が20MΩ⇒1MΩなんて絶対に何か
あります。
そういう点で年1の電気を止めて行うメガ測定も大切です。

100V回路なら0.1MΩ以上だから0.2MΩで異常なしと処理してる電気担当
は危機意識のレベルが低いと思います。
その回路も最初にその場所に工事した直後では十分な絶縁値があった
はずでなぜ今1MΩを割っているのか通常の自然劣化ではそこまで至らない!
機器の裏で見えない=点検した事がないコンセントが上の様になったり
しているのかもしれません。。。でも必ず原因はあるはず。
内線規程では絶縁値は1MΩ以上が好ましいと記載されています。
1MΩ未満では絶縁が劣化に進行していくので"0.1MΩ以上だから0.2MΩで
問題なし"とするのは電気を知る者がする行為としてはお粗末です。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

直近の大きな作業としては電気室にある54個のバッテリー+充電装置
交換が10月、受電VCBの交換が年末、来年最初には今の特高変圧器
3バンクの内1000KVAを撤去して2500KVAの特高変圧器と入れ替えます。
変圧器工事では8時間停電を3回連続で行うか24時間連続で行うか
について今テナントと交渉をしてる段階です。
心良く協力してくれるテナントがほとんどだけど、こちらの都合で
昼間停電するなら1日分の売り上げを弁償してほしい。という店主
もいるので営業の方が相手本社の方と交渉されてるみたいです。

私の勘ではPM23:00~AM7:00で8時間停電を3日連続しかないと思う。
それなら弁償も必要ないしでも3日連続で私は夜勤です。
バッテリー+充電装置や2500KVA変圧器工事は個人的には今必要
としないと思いますが、保安統括管理者(技術部長)が経営会議で
社長から承認をもらった決定事項ですから私は従うだけです。
でも2500KVAの特高変圧器は実物を見た事がないので楽しみです。
もちろんそういう作業でベテランの人たちの作業を見学して
自分の現場力を上げる場にしないといけません!
その時はこのBlogでも記事にするつもりです。
ちなみに2500KVA特高変圧器入替工事は4500万円かかるそうです。

1000KVA⇒2500KVA変圧器に変更となればメーター類は更新
当然VTやCTなどいろんな付属設備も変更となります。
専用のVCBも変更となるからで2500KVA変圧器単体でそんな価格
はしません!既存処分費、人件費、管理費を考慮したら製品価格は
1000~1500万円程度では?

最近まで1500KVA変圧器2台の2バンクで予備として1000KVAを
電路に接続せずに運用していました。
理由は1000KVA変圧器は待機電力だけで月10万円(年120万円)
かかるので昔から2台運転でした。
ただ1500KVA2台で2500KW負荷状態で1台がトリップしたら早急に
1000KVA変圧器を電路に接続が必要です。

それを私がいない時に今の設備の人が緊急接続作業ができるか?
と言えばかなりヤバイという懸念がありました。
業者では絶対に間に合わないので現場の人が即しないと!
現実DS棒で22000V電路にDSをまず投入してください!なんて
させられるわけないです。
それに私が休日で呼出直行しても30分では到着できません。

ところがビル内の照明の8割をLED化した事で毎月の電気代が
10万円より大きく低下したので1000KVA変圧器接続が具体化
して今年から3バンクで運用できています。
これなら1台トリップしても何もせず電力配給は継続できます。
建物の増築計画が具体化したので電源確保のため今度は
2500KVA変圧器を先行して導入するのが会社の方針です。

後ここは復電が一部自動化されてないので27復帰とリンクして
そうなる改造を変圧器取替の時に業者にサービスでさせます。
回路変更方法は私が図面に追加して業者に渡したので後は
それに見合うパーツを買ってきて施工してくれたらいいんです。
どうせ計装業者も来るでしょうからあっという間に終わるでしょう。
それは停電の時しかできないのですが、私がそれをあの日に
ゆっくり工事してる暇がないので業者にお願いしました。

2016年6月26日日曜日

夏場・雷時期の懸念事項

台風など天候の悪い時期がこれから多発しますが雷は私の
様な電気設備を管理する物にとって一番やっかいな存在。

忘れもしません夏で夜中に雷が炸裂してる状況で外には
絶対に出たくない天候でした。
携帯電話が夜中2時に鳴り宿直の男性から丸山さん雷が近く
に落ちたと思ったら電気室で警報。
E11回路の大きなELB(漏電遮断器)がトリップして入らない
全然受付ないんですが?


え?あれって2階と3階の空調機電源、その他三相機器の電源
絶対明日テナントからクレームが出るからすぐに出動しないと!
一緒に寝てるあの子も起こして今から会社行くから支度を
手伝ってもらい夜中にタクシーで直行しました。

まずはE11回路の二次側絶遠は正常である事を確認して
ELB単体の故障であるのを確認。
この時間では職人も無理だし私がなんとかしないと!
原因としては落雷による衝撃電圧でELB内部の操作回路
が焼けたか何かでししょうね。
今更原因なんてどうでも良いから取替しかありません。
でも変圧器で低圧地絡警報が出てないので会社に来る
時からELB単体の故障かも?という予想はしていました。
こういう呼び出し出勤では与えられた情況からある程度の
対応策を自分なりに来る途中で考えます。

その場合どれでも良いわけではなくて容量が同じ物でなけ
ればいけません。
(大きくても小さくてもダメ)
ただずらりと並ぶ配電盤にはそれらしい空きがないのです。
ふと思い出したのは第3変電室に同サイズ225Aの空き回路が
あったのであれと交換する以外にない結論に至りました。

ただそれにはELBの一次側配線を外したり取付するために
6600Vの変圧器を切る必要があるのです。

切るのは変圧器一時側にあるLBSで行えば良いのですが関連
する正常回路まで同時に停電になってしまいます。
テナントの各責任者に夜中ですが連絡して承諾をもらう必要が
ありました。
電気を止める行為は場合によってはデーターなどの知的財産
損失の可能性があるのでその確認なしではビル内の電気を
無断で止める事はできないんです。

結局その電話連絡などで1時間以上のタイムロスをしました。
それから第3変電室のELBを外し、第1変電室の故障した物
と交換しました。
幸いしたのは取付ベースなどがそのまま使用でき加工が必要
なかった事です。入らないとジグソーでパネルを切ったり面倒!
運搬や取り外しを夜勤の男性が手伝ってくれたのも助かりました。
ただLBSの操作や電線接続などは私のお仕事ですから汗だく
になりながらも頑張りました。
終わったのは朝の6時前でなんとかビル始業には間に合いました。

これを何もしないで夜が明けてから電気職人を呼んでいたら夏の
暑い時期に冷房ができない、飲食なら厨房機器が使えないなど
相当の苦情がが出るところでした。
電気を止める時は低圧MCB又はELBをすべてOFFにして最後に
LBSやVCBを切るのが原則です。

LBSの手動操作部分だけを拡大してみました。
この様な操作をするとこの開閉機構がガタンと下に大きな音を
立てながら落ちて切れます。
逆にアームをいっきに押し上げると投入操作となります。
もちろん手で行うのでなく専用のDS棒で操作します。
LBSはVCBの様にSWで入り切りできる物ではないので手動
操作で行う必要がある
のです。

LBSの基本構造を簡単に説明するとこうなります。
右側に見える白い筒みたいなのをアークシュートといいこの部分に
ブレード(刃)が収まっています。
遮断した時にアークが拡散して隣と短絡しない様に防止するため
にあるのです。
PFは開閉部と分離してるタイプと一体になってる物がありまずが
動作はまったく同じです。

LBSの操作はDS棒で行いますが初めて電気主任をする人は業者
に最初は恥でも聞くなりしてできる様にしておく事が大切です。
電気主任が高圧機器の電気を切ったり、入れたりの現場操作
ができないのでは話になりません。できればPFの取替もできたらBEST。
私は父の工場に勤務していた時に交換をした事あるので一人
でも交換できます。
ただそれは自分で作業した事がないと記事を読んだだけでは
できませんから身近で言えば停電作業の時に業者に習うのが
いいと思います。

PFは途中で切れた話はあまり聞きませんが切れると変圧機
が停止するため広範囲に給電が停止します。
業者に連絡しても物を手配してから人の段取りまでしてたら
最短でも翌日朝一番に作業となるでしょう。
ですからこれだけは★10年に1回は無条件で交換すべきです★
そうでないともしそれが昼間発生し"明日業者が交換します。"
でテナントが納得すればいいけどしないでしょう?
電力が停電したら仕方ありませんがビル側の事情で即時交換
ができないのだから店舗なら1日分売り上げ弁償が必要
数店舗もあればオーナーとしての被害額が4桁いくかも
しれません(1000万円以上)

絶対にオーナーから"この位は電気の担当なんだから交換
できる様でないと困る"と最大の減点を受けます。
人は結果論でしか物事を言わないのですからね。
会社というのは基本そういうところですから後で対応が悪い
スキルがないとか言われない様な準備と対策は電気主任
としてされておかないと困るのは自分です。
職場の他の方は誰も受変電設備などわからず教えくれる
人なんていないので有能な知人がいないなら業者に聞いて
でもできる様になるしかありません。

PFの経年劣化ではなく実際に変圧器の短絡事故が発生して
切れたなら故障箇所を修理してからPF交換!
1本しか切れてなくても三相なら3本全部交換です。
そこまでなると業者作業になるけど、相当期間系統が停電と
なるでしょう。その故障の程度しだいです。
PFが事故で切れたら変圧器内部の事故と思っていいです。
変圧器二次側事故ならMCBやELBがトリップ、PFより一時側
での事故ならその上のVCBがトリップします。
何が切れたかで大まかな事故、調査ポイントは限定されます。
A点で短絡、漏電が発生したら必ずA点二次側に原因あり

2016年6月21日火曜日

電磁接触器交換

今日はポンプ関係のマグネット交換を一人で行いました。
4個取替した中の1個の場合を記事にしました。
こういうのはどこでも電気主任技術者の日常業務と言えます。
去年回転中に単相運転が発生した時は同タイプがなく急ぎ在庫に
あった容量の大きな11KWのマグネットで交換しました。
ただ線端子が入らずそこまで取替が必要となったので今回は既存
と同じ型番を事前に在庫込で10個購入しました。
マグネット交換では蛍光灯安定器みたいに活線作業では私も
できないので主電源と制御電源MCBを最初に切ります。
★故障に合う前に取替しておくのが今回の趣旨です★

2線以上端子に線がある物はテープで各まとめておきます。
回路もわからないマグネットでいきなり交換する場合は
取付状態の配線接続状況は必ずメモしておきましょう。

ところがここで問題が発生したのは上段中のネジ゙が硬くて
回らないので線がもちろん外せません!(一次側S相)
それを回すのに10の力が必要なとこに9しかない場合に
ドライバーでネジが回らないという現象が発生するのです。
そのまま何度も回してしまうとネジ山をつぶしてしまうため
絶対に無理をしてはいけません。
私が男性より力が弱いのが原因ですがこういう場合はあの
インパクトドライバーを使用します。

同じ型番でも補助接点にはa接点とb接点の構成に種類があります。
既存を見ると補助接点はNOとNCの記載が各1個あるので今回
の場合Fuji電機のSC-5-1でコイル200V、1a1bを注文しました。
NOがa接点、NCがb接点の事。2aならb接点なしa接点2個の意味。
既存がすでに廃止の場合はこの接点構成が同じ物を買う事。

これがインパクトドライバーという物です。
BACKをハンマーでリズムをつけてカンカンと叩けば硬いネジは
外す事ができるのです。
ゴムハンマーではダメで金属ハンマーでワンショットで強く叩く!
小刻みにではなく押さえつける様にカンカンカンです。
(打撃を回転力に変える仕組みなので一瞬の強い打撃が有効)
その他ではドアクローザを交換する時とかに硬いネジで使います。
ただ方向性があるので回転方向だけは叩く前に確認します。

そのネジは外れたので無事に本体を撤去できました。
マグネット着脱では配線端子の尖った部分で手をケガしない
様に注意しましょう。
撤去した時の既存配線のこの形を崩さない様にそっと新品を
挿入するのがこういう物を交換する時に配線間違いをしないコツ。

既存の固定ネジで新品本体を取付します。
購入した新品パーツにはこの固定ネジまで付属してない
ので既存取外しの時に下に落として無くさない様に注意されてね。
又落としたネジが下にある何かの充電部にはさまり気がつかない
と後で短絡の原因になるのでネジを外す時は注意されてください。
サイズの異なる容量の大きいマグネットで代用するとネジ穴を作る
作業が発生するので今回の様に同じ型式でなら簡単。
こういう物は標準外を使用すると配線より取付・固定に意外と時間
がかかるので急でなければ同じ物を購入してから交換作業はすべき。

ネジ穴作成は先輩に習いながら指先で覚えるしかありません。
今はこういう物があるのだけは覚えておいてください。
コンクリに穴を開けるため振動ドリルを使うのも同じでどれも
してみれば簡単でたいした事ではありません。
ただ簡単な事も1回も操作経験がないとイザではできません!
本でいくら勉強しても実務ではできないのが凡人ですよ。

奥のCOIL、補助接点、主接点と順番に配線を接続していきます。
主接点は丸端子なので一旦完全にネジを外さないといけません。
COIL端子は奥のため指が太い人には本体取付状態では難しいと
思うのでその場合は本体固定する前に接続しておきましょう。
私は指が細いので取付状態でどんな細部でも指先で作業ができます。
この後は下段の配線を接続すれば交換作業は完了となります。
尚インパクトや電動で最大トルクで締め付けはやめましょう。
イザの部品交換でネジが回らないというのは勘弁してください。
人間の力でいっぱい締めこんだら十分です。
(業者は何かあったら嫌なのでそうした物でまじ締めするの)
私はこういう作業では穴開け以外で電動工具は使用しません!


水槽設備のポンプ動力盤は湿気が高いせいか相応に時間経過
してる配線を着脱した時に端子と配線の根元が折れる事が時々
あるのです。
又絶縁測定では異常なくても線被覆が劣化してるのを発見したら
修理取替も発生するので接続端子と配線は準備した上で
マグネット交換は行います。

詳しい人だとこの盤にはTHR(サーマルリレー)がないと思われた
かもしれませんがこの盤はCTで電流を読んでいて過電流に至ると
マグネットへの励磁を停止させるので必要ないのです。
排水ポンプに異物が引っかかりロック状態となった時にTHRが何回
か動作した事はあります。(今も時々そう)
原因は利用者が信じられない様な物をWCから流す、厨房の排水
に同じ様な事をするなどこちらでは防ぎ様がありません!
通常はTHRが動作するのを一度も体験した事がない現場の人が
いても不思議ではないほどです。
(電気事故は私の経験では漏電が9割、過電流は1割程度)

取替したらテプラ―で交換日を貼っておきます。
数年したらいつ取替したかわからなくなるからです。
わからないから放置してモーター焼損事故などに至れば電気主任
の管理責任を問われます。
点検で電圧に異常がないとしても寿命の点で相応に交換が必要な物は
電気担当はわかってないといけない事ですから、厳しいオーナーとか
ならなぜ故障前に交換を事前にしなかったのかを言われますよ。
会社というのは事故や故障が発生すると必ず報告書を提出しなければ
いけないのです。(特に★故障に至った過程が問題視される★)

最後にMCBを投入して手動運転をして三相電流値にばらつき
がなく電流値も正常時と同じか、マグネット二次側の電圧値に
ばらつきがないかを確認をします。
マグネット交換はしてみれば意外と簡単ですからぜひ挑戦されてね。
後中央監視で翌日確認したら自動運転も夜していたので問題なし!
22:42運転で22:53停止という意味。
補助接点の配線を1本入れ忘れ実は自動では動かないという事が
あってはいけないので自動で動く物は部品交換したら自動運転を
必ず確認するのを忘れてはいけません。


交換したマグネット4個の内1個は接点がこんな酷い状態
9年使用していた物ですが予想以上にこれだけ劣化ししていました。
新品は綺麗な金属でけして黒塗装ではありません。
点検ではマグネット二次側電圧のばらつきもなく、こういう小型は接点
を抜くのが難しいので私もこれまで気がつけませんでした。
ただ放置していたら来月にも欠相状態となっていたかもしれません!

もしかして私が入社する前に異物がポンプに詰まり逆転させるため
配線をクロスさせた時、ネジの締め込みが緩い状態で運転させたのでは?
これだけ全体が真っ黒になっているのが不思議です。
実は最近私がいない時に職場の先輩が逆転するのに結線変えをして
運転したらマグネットが入ったとたんに火が出てMCBが切れた事件
があったのですが冒頭の盤の昨年交換したNO2マグネットというのが
それです。あれも接点を抜いたらは同じ様な状態でした。

やりかたは私のを見て簡単と思ったのでしょうがしてはいけない知識
がないからああいう事故を起こしてしまうのです。
三相マグネットの主接点が3ヶ所ありますが1本もし締めが弱く実際は
2本しか通電されない状態、つまりマグネットの一次側は三相でも二次側
は単相状態でそれを三相モーターに電圧としてかけたら短絡します。
こういうのをマグネットの欠相状態と言います。
交換、逆転のためでも主接点の配線を外して再取付では注意が必要。
又マグネット交換せず長期使用した場合の最悪な結果もこれです。
保護回路がトリップしても一旦は相応の電流は流れるのですから
運が悪いと老朽化したモーターではそれまで焼いてしまいます。

空調機のマグネットは接点が抜けるので1年に1回抜いてすり合わせ
をして使っていますがそろそろ本体交換を計画しようかと思っています。
すり合わせは父から習ったからしています。
理想は10年で本体交換、15年一度も接点も見た事もないマグネット
では短絡事故はなくても接点は上みたいに真っ黒な状態でしょうね。
運転状態でマグネット二次電圧のばらつき点検は接点劣化を間接的
に知る術ではあるけど、古い物は一度接点を抜いて接点の状態を
確認すべきです。(抜けない小型は無条件で本体交換)
おそらくどこの現場ではヤバイと感じるのが数個あると思います。
上接点みたいなのは迷わず交換しないと近日モーターを焼くかもです?

今回会社が契約してる電材屋さんで定価8450円のSC-5-1が
売値4500円程度で大事を考えたら安い物です。
私は会社から1ヶ月に20万円までは自分の判断でお仕事に使用
する物を購入する許可をもらっています。(事後報告は必要)
ですからこの程度の注文は私が代理店に直に注文しています。
部品購入の権限をもらってるという事は必要な修理パーツは私が
見て常に準備しておかないといけません。
イザで代替も一切の物がないというのが一番ヤバいのです。

ビルで電気主任をする場合はマグネット、リモコンリレー、MCBなど
の交換は自らできる様でなければいけません。

そうでないと突発的な故障でタイムリーな対応ができません。
業者は?と言っても今日の今日ですぐに来れる保障ないです。
(エレベーター、シャッターの様なフルメンテ契約してる場合は別)
フルメンテ契約してないグレーゾーンな設備故障時にどう電気主任
として対応するか?は常なる私の課題ですね。
貴方が将来どこかの電気主任技術者として着任してもきっとそれが
一番の懸念事項となるはずですよ。
点検して記録を取るだけが電気主任のお仕事ではありません。

2016年6月16日木曜日

電気主任技術者 動力盤コントロールユニット

空調機などの自動制御盤はどこの現場でも業者契約してますが
電灯盤や動力盤まではされてないケースが多いと思います。
動力盤の中にあるのは運転回路の事であくまでモーター運転
に関する制御です。
そういう点で動力盤故障ではその現場の電気主任にまず故障連絡
が来るので適切な対応をしなければなりません。(休日でも!)
これが通称BLACK BOXと言うのですね。

今回このブログ記事のためBLACk BOX中身を取り出してみました。
回路を見ていてわかったのはこの基板には外部と接続される制御リレー
接点が5個ありました。
基板にRYと記載ありそれはすぐわかりました、、そこからパターン
をたどると端子番号の意味がある程度わかります。
モーター発停、電流表示、異常トリップ、中央監視PCとの連絡をこの
1枚の基板で行うので全体回路は基板とマグネットなるシンプルな作り。
もし中央PCから遠隔温度設定までできるなら基板がもう1枚以上
は増えるのでその辺は現場しだいですね。
ソケットは使用されずガチ緻密にハンダ処理されたこういう状態
の物は修理は困難と言うより無理と私は思いました。

基板上の難解な素子(LSI)の動作なんてわからなくもいいのです。
どうせわかっても何もできないのですから!
ただ外部とのつながりがわかるとその基板がどういう動作をしてる
のか見当がつくのです。

カプラーの正面から見た接続レイアウトですが回路のパターン
を見ていて私なりにわかった内容です。
この回路は切替する事で直入れやスターデルタ起動が自由に
選べるマルチユニットなのです。
正常時は緑表示で回路に異常が発生したら赤表示となります。
とにかく起動しない、停止しない、自動でも手動でもまったく操作
が急に無効となった、停止中なのに異常警報が出るなどの異常時
では本体を無条件で交換すればいいのです。
取替後に正面パネルから異常時のトリップ動作電流値を設定して
完了となります。(3Eリレーによるモータ保護設定)

回路図とカプラー端子番号はこう対応していますがここまで比較
して見るとよくわかると思います。

(上カプラーは上段の右からが1番端子になっています。)
スターデルタ起動ですが1番がメイン、2番がスター、3番はデルタ
の各マグネットのコイルをONしてるのがわかると思います。
下の様な回路図だけ勉強してもわかってる様でわかりませんが
実際の基盤回路と対応した知識なら応用も効くはずです。
電気主任技術者を目指す人はこういう電気回路に興味が
あると思うので物があるなら中を一度は確認しましょう!

ただシーケンス部分が1枚の基板上で電子的に行われるのだから
故障時に部品がないと致命的と言えます。
直入れならマグネットのコイルに直に200Vをかけて仮起動
はできますがスターデルタは実線がないので何もできません。
以上は1個のモーターを運転させるだけの基板だけどこれが
水槽の自動交互運転ならNO1ポンプ、NO2ポンプ、電極制御用
の3個の基板で1セットとなります。

ただこうしたユニット(基板)の動作に疑問がありメーカーに質問
しても工場の技術者しか詳しい事はわかりません。
電話してくる業者のメンテナンスマンはただ交換という次元で私と
そう大差ないかもしれません?
ただ交換してマニアルに従い設定入力するだけなら私でもできます。

在庫調査したら一番使用されてるKS-1という基盤がないので
在庫リストをすべて一覧にして会社に提出しました。
これをメーカーに送り適当な数を購入しないといけません。
必要な部品の在庫管理は電気主任技術者にとっても大切な
お仕事の一つです。

物がなければ誰がしても満足な対応なんてできないのですから!

もし朝、空調機が動かせない時は電気主任としてどういう対応を
したらいいのか?現場に着任したらそこの作りを研究して対策は
持っておかないといけません。
業者に電話すれば?家の家電が壊れたわけにはいきません。
夏場なら利用者から苦情は来るしオーナーにも説明も必要で業者
が後で来るにしてもそれまで何もできない。というのは技術者として
失格だし、資格だけか?と嫌味を言われても仕方ありません。
又何もしてない現場は前任者から何もされてないでしょうね。
ただ設備が老朽化すると自分が電気主任になったとたんにそうした
故障が頻発する事もありえ今まで何もなかったからこれからも!
はヤバイと思います。

私が物の寿命を人に説明する時に使う言葉にバスタブ曲線と
いうのがあります。

これは新品の時は初期故障の可能性が高く、それを過ぎると長く
安定した期間があり更に時間経過するとある時から寿命となり
故障が頻発するという万物の定理です。
ですから予備保全としては後半の曲線が跳ね上がる前に更新
すべきで今日大丈夫だから明日も大丈夫という考えは通用しません。
これは知っておくと便利なのでぜひ記憶されておいてね。

今回説明した基板制御の運転回路はその基板の各パーツの何
かが故障すればTHE ENDとなります。
こういう表から推測すると最大で基板制御は15年が限界
と私個人は思っています。

個人的には昔のマグネット、リレー、タイマーなど各単品のパーツ
で構成されたシーケンス回路が途中小さな部品交換しながらも
一番長く使用できますが築10年以内の現場では基板制御の
動力盤がほとんどでしょう。


私が勤務するビルのテナントから蛍光灯は本当に使えなくなるのか?
と問合せがありました。
照明器具を更新する予定らしいけど蛍光灯器具の方が安いというのが
理由らしいですね。ただメーカーは蛍光灯の各機種事に生産中止を少し
つづ発表しています。
2020年に国が生産も輸入も一切禁止を本当にするかしないかの前に
製造側がどんどんLED化をしていく以上は数年後には入手が困難になる
と見てLEDへの更新計画を進めていくべきです。
ただオーナー側にとっては相応の負担が発生するので今から段階的に
建物照明器具のLED化を進めていく必要があると思います。


最近会社が前に契約していた照明ランプの販売代理店が倒産しました。
つまりは蛍光灯は全体として間違いなく売れなくなっているんです。
私が勤務するビルでも昨年ビルの80%がLED化となり蛍光灯購入が
激減したのは事実ですし、残りも順次LEDに変更中です。
売れない物はなお更製造したくない、販売したくないと考えるのは当然
で製造側、販売側もこの流れに乗れないと倒産、廃業となるケースも
あるので死活問題、もうこれは買う側だけの問題ではないのです。
そして2020年を待たず蛍光灯は市場から姿を消すと私は思っています。
(テレビが好むと好まざるに関係なく一斉に地デジになったのと同じ)

下は広島でのLED導入に関しての補助金制度で全国自治体に応じて
異なる状態ですが会社とかマンションでも管理組合単位です。
個人においての補助金が制度的に難しいならば2020年まではLED
価格を半額とか国の負担でしてほしいですね。
家の中の蛍光灯をすべてLEDにしたら最低数万円はかかります。
ですが蛍光灯撤廃の流れは時代の流れだから個人も企業もLED化
していくしかありません。

現場の電気主任技術者においても今後無関心ではいれません!
ビルでは全体で最低1千万円以上は費用がかかる工事となります。
⇒直管LEDバイパス工事・ガチ簡単

2016年6月13日月曜日

電気主任技術者 動力盤月例点検

テナントの分電盤は目視、MCB放射温度測定、主幹漏れ電流(I0r)
で月に1回点検してるのは頻繁に記事にしましたが動力盤も同じ
様に計測・目視での月例点検を行います。
前任者は目視と盤表の電流メーターの記載のみでしたがこれは
私が電気主任になって変更した内容です。
保安規定にはそういう点検の詳細な中身まではありませんから
担当した電気主任が自ら考えて行えばいいのです。
どこの現場でも相応の方法で月点検は行っているはず?

1.スターデルタ起動回路
運転中のモーター設備の点検です。
5KW以上の7.5W程度のモーターからこの方式となり
どんな電気現場に行っても必ずあります。
スター回路で減圧起動(ルート3分の1)後に約10秒後デルタ回路
となり全電圧200Vの正常運転となる。
マグネットは動作すると凸部が引っ込むのでこれら動作を目視で
確認をするのです。
モーター事故の多くはビルの様な負荷形態なら起動時に多い
と思うので月に1回はこの起動状態確認はしておくべきです。
(①②MCがONで減圧起動、10秒後に③MCがONでデルタ回路)

ただスターからデルタに切替る時に電圧が一瞬0になるため
電動機が空転状態となり突入電流が流れてしまいます。
初めてそれを見た人はその時にガタンと割りと大きな音が
するのでビックリされるでしょう。(リダクションキック)
これがNormalタイプのスター・デルタ起動の特徴です。

ある排気ファン(11KW)が起動する時にすぐ起動しないで
少し間をおいて起動してる時がありました。
負荷が軽いと11KW程度ならいきなり全電圧でも稼働できる
のでしょうが長期にこの状態ではモーター巻線がいつか
焼損するかもしれません!
スター回路のマグネットのコイル断線で動作しないのが原因で
したが毎日の巡回点検ではすでに運転状態なので起動時
だけに発生するそうした異常に気がつけませんでした。
だから月1回は起動状態の電気的な動きの確認はしましょう。

スター回路がOFFのままでは左の×マークの接点が投入され
ないためモーターは運転しない、でもタイマーは生きているから
タイマー時間後にデルタ回路の起動回路は構成するのでいきなり
全電圧起動という意味です。
手回し可能なファンだから起動できたわけで起動トルクが大きな
負荷ならトリップしています。
電気主任は頭の中でこういう思考を現場でして現象を考えます。


2.漏電CHECK
日中は機械を停止できない場合メガはできませんがこの
方法なら運転中でもできます。
漏れ電流は単独モーターならばまず5mA(0.005A)未満。
上の場合でも約2mAでした。(表示は2.5mA)
5mA未満というのは私が管理してる現場のモーターをすべて計測
した結果の結論でそういうのが本にあるわけではありません。
こういう状態のメガを電源を切って測定したら完全に正常です。
もし漏電してると桁違いに大きな漏れ値(100~300mA)
が検出されメガをするとたいてい0.1MΩ未満で修理・取替
が必要な状況になります。

それが漏電が発生した時に私が見て来た実際の漏れ電流の
変化の現実です。
もちろん電源がELBなら切れる事になりますよね。
ただ上の回路はMCBなので完全地絡から短絡まで至らない限り切れ
ないため変圧器のB種接地のLGR警報で知る事になります。

3.運転電流、マグネット二次電圧
停止した状態ではなくてモーターが運転してる状態でマグネット
の二次側の線間電圧
を測定します。
どんなに多くても3Vも電圧差はないはずです。
時々停止状態でMCBの二次側で電圧測定してる人いますがあまり
電気の事をわかってないと思います。
次にRST各配線の運転電流を計測します。
ここでの動力盤では配線間にあるのはわずかな制御電源のみで
18、14、18Aなんてあえりません。
(線間に別に単相モーターとかあるなら別ですよ)
そういう場合はマグネットのコンタクター不良で二次電圧の
アンバランス
がありそうです。
最初のMG二次側電圧測定の段階で電圧差が顕著に出てる可能性!

ですがそういう状態だと逆相トルクが発生しモーターが振動で
明らかに普段とは違う状態なので何か変?と誰もが気がつくはず。
ですから毎日聞いてるモーターの運転音も軽視しない様には
しています。
でも音が良くてもこういう計測をして値を記録しておかないと
故障が発生した時に管理状況の提出を上司から求められた時
に困ります。


上写真クランプ下に見える丸いのが電流検出用のCTという部品で
ここで電流を読み回路に取込んで過電流状態の時に回路を停止
させます。(THRと同じ動作)
実際は逆相と欠相も検出できますが逆相はまずなく欠相は前述
したマグネット(MG)のコンタクター不良で発生する現象です。

特に注意はマグネットの単相運転の兆候を見逃がさない
運転中(回転)に単相になったのなら定格電流の約ルート3倍
となり過電流状態を認識して回路は自動停止はします。
簡単に言うと正常三相運転時電力は√3V3I3で単相時電力はV1I1
電力が等しいとしてI1を求めると√3V3I3÷V1でV1=V3だから結局
I1=√3I3となるのです。(単相運転時√3倍となる)
ただ実際はすべり、力率も変化するから約2倍というのが現実的
な変化と言えます。
ただ停止状態ですでにそうなっているとすべてが短絡エネルギー
となるので老朽化してるモーターだとコイルを焼いてしまいます。

運転電流が3本共に低い場合で多いのがVベルト不良ですね。
この場合私もVベルト交換しますがほとんどはそれで改善します。
Vベルトは劣化すると底当たりという現象を起こしてスリップする
から回転力が低下して負荷が満足に乗りません。
Vベルトとプリー間のわずかな隙間こそがグリップ力を生むのです。
ただ長く使用してると経年による軸受けやプーリー交換が必要
となるケースもあるためその場合は至急空調業者に連絡して
機械メンテナンスをさせます。

●空調機ではなくて水を揚げるポンプを運転するモーターも同じ
様な点検でいいです。

ただVベルトはありませんが汚水槽や厨房排水槽では時々異物
が水中ポンプの羽に引っかかり過電流トリップする事があります。
また月点検でも前回より運転電流が明らかに高い場合は逆転させて
異物は除去しています。(たいてい硬い小さな異物が多い)
つまりモーター運転を妨害する事で強大な負荷がかかった様な状態。
この場合はモーターを逆転させたら解消される事が多いのです。
まずマグネット二次側を外してどこか2線をクロスさせます。
再取付の時、★ネジの締めが甘く単相状態にだけはならない様★
にだけは注意します。

そのまま通常の回路で手動運転させたらここの場合は逆相トリップ
が動作するから制御回路を切り、制御を無効にしてマグネット
の頭を押さえて強制起動させます。(ただ10秒運転を2回のみ)
モーターはリバースOKだけどポンプの逆転は長くすると振動
でネジなどが緩んだり故障します。

ポンプメーカーに聞いたらその程度の時間なら大丈夫ではないか
というコメントはもらってはいます。
後で知ったのですがこういう場合、彼らも同じ事をしていました。
これで無理ならポンプを夜中に床までジャッキアップして点検と
洗浄作業をするしかなく大変な作業です。

余談ですが水中ポンプは電流が凄く低い場合はポンプ二次側
配管の詰まり、逆支弁はシンプルな構造なので原因となるのは
そう多くはないです。(ボールチャッキなら特に!)
つまりポンプの羽に異物が引っかかった場合とは逆に負荷が
乗らないから電流が下がるのです。
(そういう場合は無音空転状態で電流も数Aしかない)
たかがモーターの電流値だけどそこには原因の陰があります。

4.温度CHECK
職場にあるのはこれで月例の受変電設備点検では触れない特高
高圧機器の表面温度計測をしています。
たぶんこの程度はどこの現場でもあるはずでそうでなければ有効
と言える点検なんてできません!
ただ日常的に携帯するには大き過ぎるのが欠点ではありますね。

私はいつもこの携帯型のを持ち歩いています。
巡回時などいつでもモーターなどの温度を測定できますからね。
動力盤月例点検ではMCBやマグネット表面温度を測定します。
通常そういう物は過負荷でなければ周囲温度+5℃~35℃
程度のはずです。
サーモテープの変色で異常を知ってる様では末期的な状況で
限界点になる途中で異常を発見するのが点検という物です。

特にMCBは40℃より高くなると10℃上がるたびにトリップ電流
が10%減少するので通過電流の多い回路では負荷を減らすか
容量アップのための取替をしないと落ち停電になりますよ。
動力回路は固定設備がほとんどだけどコンセント回路は自然
に負荷が増えていく傾向があるので注意しましょう。
最低限温度が高いMCB回路は毎月負荷電流を測定して記録
に残すべきです。
トリップ事故が発生して"管理が悪い"と言われるのは電気主任
ですからそうなってからでは弁解なんてできません。
事故が発生したら普段の点検状況の提出を会社から求められます。

私はこの自分の指で覚えた事、目で見た現象を尊重して次に
なぜそれがそうなるのか?本で調べたりしてお仕事は覚えます。
理屈は後からですよ。
理屈で"こう思う"ではなく"これで問題解決した"や"こうだ!"
が現場では誰からも尊重され頼りにされるのです。
物事を"思う"としか言えないのは半分は自信のなさからきます。
★経験とは"これで問題解決した"をたくさん持つ行為です★
キャリアとは積み重ねた実地の経験。という意味だとありました。

2016年6月9日木曜日

直管LEDバイパス工事 ガチ簡単

★各現場の電気主任技術者の方はオーナーに進言されLED化
による修理対応をされる事を強くお勧めします。

もう安定器を交換して古い照明器具を使い続ける時代じゃない!
必ず4~5年後には蛍光灯の入手が困難となり対応を迫られます。

看板内部のFL40Wが点灯しなくなったので直管LEDに変更するため
新人さんと
直管LEDバイパス工事を今日はしました。
いつものアイリスオーヤマLDG40S直管型LEDを注文したら代理店の
話ではもう在庫分以降は生産せず同メーカーのNEWになったと返答が
ありました。
前は両側給電方式でしたが今度は片側給電方式となりました。
片側給電方式では片側ソケットだけを生かすため工事をした側の
ソケットにランプの給電側と書いてある側を挿入します。
口金はG13でバイパス工事後は通常のFLR、FL、FHFランプは
使用したら破裂するので注意されてください。
(電圧はボルトフリーなので気にしなくて構いません)
最初に政府よりの呼びかけをご覧ください。
⇒LED取付事故について

まずは既存を下説明の様に切断すればいいだけです。
看板の電源を切る事が許可されないので充電状態で行いました
がこんな場合は最初にこの器具の電源を1本づつ切断しすぐに
短絡防止のため仮テーピングをしてから切断作業開始
です。
電源を切る時に非常に小さな火花が出ますがたいした事ないです。
残り5灯の蛍光灯は点灯中ですぐ10cm左右横は電気が生きてる
ので皮膚や工具の先端がふいに接触しない様に気をつけました。
尚、後で間違えてバイパス工事した照明器具に前の蛍光灯を
装着すると最悪電球が破裂するので注意書きもします。

★最初に直管LEDバイパス工事には電気工事士の資格が必要です★
片側給電方式とはソケット片側に電源2本を直結するだけ
ガチに簡単で迷う事はないでしょう。

つまりもう片方は完全に使用しないのでソケットだけを残して
接続された配線はソケット根元で切断してください。
この器具回路電源は最初に切断してるので感電も火花もないです。

次に結線、できれば電気を切ってから接続を行うべき。
ただ現場では諸事情で電気が切れないのに修理をしないといけない
現実が時々あるのは承知しています。
今回の様な場合は絶縁手袋着用にて圧着する時に工具の先端が
照明器具金属部に接触しない様にしてくださいね。
バチンと短絡しますから活線作業での事故はそれが多いのです。
ちなみに活線工事は電気工事士資格を所有し低圧電気特別
教育講習も受講してれば違反ではありません。
(もちろん私はその教育講習は低圧と高圧で受講済)
活線で蛍光灯の安定器の電源線2本目を結線する時に小さな
火花が出る事がありますがLEDでは出た事はないです。

2020年に蛍光灯は製造禁止との報道がありましたが今日調べて
みると一般社団法人 日本照明工業会の回答ではそうでないそうです。
ですがパナソニックは2018年には蛍光灯の生産から完全撤退し
全照明をLED化するとしています。
他大手メーカーもそうなるので蛍光灯の入手は4~5年後には困難
となり仮に可能でも割高となると私が勤務する会社では見ています。
安定器取替より簡単に直管LEDバイパス工事は可能で電球交換も
数年必要なくなるので既存でLED化されてない蛍光灯の故障について
はすべてLEDにする様に会社の技術部長から指示を受けました。

私の実績として既存のFLR、FL、FHFランプを使用してる照明器具
にバイパス工事をしたなら使用可能な直管型LEDランプとして
アイリスオーヤマの下の商品を紹介します。
事務所用でFLR40からの変更ならLDG32T・W/17/25の白色を
使用します。(このシリーズは片側給電方式)
他メーカーでも直管LEDはありますが必ず口金がG13でないと
今まで使用していた照明器具に装着できませんから注意してね。
口金がL字型となり自社の専用器具にしか装着できない直管LEDあり!
下商品はすべて口金はG13タイプです。

FLR40Wランプの光束は3000ℓmであるがLEDにすると?
直管蛍光灯は360°全方向放射ですから上方向の光は反射して
下を照らします。そこでロスが発生して総合的に照らすために
生かされる光束は70%程度の2100ℓmとの情報がありました。
LEDランプは片面しか光を出さないのでそういう無駄はなく
FLR40Wランプに等価なLEDランプの光束は2000ℓm程度で
良い事になります。

以下ホームセンターで販売していたLEDの箱を見て間違いない
事を確認しました。
FLR40W2灯式がLEDなら4000ℓmで等価と言うならばやはり
FLR40Wの3000ℓm=LEDの2000ℓmは覚えておきましょう。

その点で言えば今回私がFL40Wの代替で使用したランプ
LDG32T・W/14/20はほぼ満足しています。
(型番最後の20とは2000ℓmを意味)
ですがテナント室内でLEDに変更した価値を確実に出す
ならLDG32T・W/17/25の2500ℓmがいいのです。

明るくなって文句を言う人はいないけど少しでも暗いと人
は敏感に反応されますからギリのLDG32T・W/14/20は
人が常時いる事務所・店舗には私は選択しない事にしています。

今回ケースの中にLEDランプを取付するから温度上昇が
気になり点灯5時間後に管端などの温度計測を行いました。
30℃代で通常の蛍光灯と同じでした。
取付け場所が露出でない場合は一応温度CHECKもしましょう。
LEDランプは高い温度環境では寿命が短くなります。
一応周囲温度が5~35℃の使用条件はあります。
その他:設計寿命4万時間、保障期間3年など

★事務所でのLEDバイパス工事において現場未経験の方
にレクチャーしてあげる★
FLR40W2灯式器具からの改造

まず作業は一人で十分可能ですし二人いても邪魔です。
使用する脚立は職場にあるなるべく高い物を、低い脚立は
操作性が悪いです。
(脚立の天(TOP)に乗らないと作業できない脚立は禁止!)
道具は安定器交換ではないのでペンチ、圧着工具、絶縁テープ
検電器、テスターを容易しましょう。
蛍光灯を外したら両端の固定ネジを緩めればカバーは外れます。
固定ネジにはネジタイプとフック式で1/2回転で緩む物があります。

カバーを外して安定器右側の電源と渡り線ソケット行き配線を
その安定器右側の根元で切断します。
電気が生きたまま行うならば最初に電源線を1本づつ切る!
切った電源線は短絡防止のため仮テーピングを必ず行う事。
今回の説明器具では完全に電気は切れています。
照明SWを切っても電源片線には電気が来てる場合があるので
検電をして確認されてね。(後で理由説明)

直管LEDバイパス工事で必要なのは左右のソケット行き配線
と電源線だけなのです。

その間にあった安定器、グローなどはすべて不要となります。
LEDバイパス工事方法としては両側給電と片側給電がありますが
バイパス工事とはその方式に従い電源をソケットに直結する
工事の事を言います。

又安定器という電流を制御する物がなくなり前のFL、FLR、FHFなど
の蛍光灯を直管LEDバイパス工事した照明器具に使用してはヤバイ。
将来誰もそんな間違いをしない様に最初に説明した様にテプラーで
注意書きを作成し器具に貼っておくべきです。

ビルや工場の200V照明器具では片切りSWだとOFFしても片線
には対地電圧が100Vあるので注意しましょう。
(1φ3Wの単相200Vは対地電圧100Vはわかるよね?)
照明SWは切っても点灯しないだけで絶対に器具に電気が来て
ない保証はないため作業前の検電は必ず行います。
それで感電びっくりして脚立から落下してケガという事もありえます。
200Vは両切りSWが好ましいと内線規定にはあるだけで禁止
はされてないので200Vの片切りSWはよくある施工事例です。

通常の100V照明の片切りSWでもし工事業者が接地側を切れる
様な接続をしてるとSWを切っても電気は切れません!
私は常に検電するまではたとえSWを切っても電気は来てる
意識
でいます。(実は昔、父からの教えです)
なら電源MCBを切ればいいけど10灯は照明が消えるから昼間
するなら活線状態でしか現実行えない場合が多いのです。
店舗ビルではこんな作業をする程度で照明をブロックで消灯
させる許可なんておりません!
それか閉店後に夜遅く行える余裕が貴方にあるなら最善です。
又テナントには防犯上、昼間営業中しか入室させてくれない
場合がありそうなると電気が来たまま修理するしかないです。

2灯式FLRランプの場合ではこういう切断・結線を行います。
片側給電方式ならば既存の渡り線に電源線を接続するだけです。
渡り線は最初から両方ソケットにパラ接続となってるので接続
するだけで2個のランプに電源を供給できるのはわかると思う。
10分もあれば切断、接続できるはずです。
いずれにしても既存の接続方法も必ず工事前に確認しておく!
通常安定器の表面に接続図があります。

つまりこうですね。
左右を見て2個のソケットに対して2本しか線が行ってない方が
渡り線側ソケットの線
でそれに電源2本を各接続する。
こうした電源内蔵のLEDランプはAC電源接続については極性なし。
蛍光灯の配線はより線なので指で線をツイストしてもイイ感じでは
接続できますが抜けるといけないので圧着で必ず固定してください。
最後にテーピングをして作業終了です。
線をペンチで剥くのが下手な人はストリッパーを使ってください。
2灯式器具の片側給電、直管LEDバイパス工事はたったこれだけ!

ただFHF2灯式器具の場合は渡り線先のソケット部分が私の
勤務するビル照明器具では下の様に直列状態になっています。
これでは両方のLEDランプに各電源電圧がかからず分圧して
半分の電圧しかないため点灯しないと思います。
並列接続にソケット部分の改造が電源接続前に必要となります。
つまり2個上画像のFLR2灯式器具と同じ結線にしてください。
ですから★既存器具結線の確認が必要なのです。★
FHF器具に直管LEDバイパス工事をする場合は注意!
FHFとはインバーターで点灯する直管蛍光灯の事です。
この10年以内に設置された照明器具はまずこのタイプです。

作業が済んだからカバーはきちんと枠に合わせて両端のネジ
を確実に締めましょう。
天井物を作業したら落下があっては絶対になりません!
本当はカバーをする前にランプを取付して点灯を確認したら
5分程度様子を私は見ます。(異臭、発火が発生しないか?)
更に安定器交換の時なら電源線で漏れ電流0を確認しますが
バイパス工事でもそこまでしたら作業後確認としては完璧ですね。
(器具単体程度で新品取付ならI0は0mAでないとおかしい)

★ハイ点灯です。
一般の人は点灯したから完了と思われますが私たち電気屋
は稼動後の状態異常なしを自分の目で確認できて完了
なのです。
こういうケースに限らずモーターのマグネット交換作業でも同じです。
バイパス工事程度なら無口で本気でしたら私でも一人で20分
かからずカバー外し配線切断、結線、カバー取付蛍光灯点灯
までできます。

両側給電のランプでは両方のソケットを使用するため接続方法
は作業前によく確認しましょう。
両側給電なのに片側給電と勘違いして片側ソケットに接続されてた
配線を根元で切断してしまうと再接続は意外と面倒ですからね。
私は会社と契約してる代理店で購入してるので言えば接続方法
の資料をつけてくれます。
ですから購入は貴方が着任した会社と契約してる代理店でLEDランプ
は購入
された方がいいと思います。

ホームセンターで売ってる安定器のあるままで使用するLEDランプは
バイパス工事をした照明器具には使用できません。

直管LEDバイパス工事なしで使用できるLEDランプが簡単に対応できます
がその安定器が経年劣化で故障するとLEDランプも点灯しません。
それに安定器が電力消費しますからLEDの省エネメリットは消えます。
元々の蛍光灯器具取説には指定外のランプは使用禁止とあるとこに
LEDという指定外のランプを使用者の興味でつける行為ですから火事に
でもなったら責任なしでは済まないと思いますがいかがでしょうか?

ホームセンターで売ってる安定器のあるままで使用するLEDランプ
も管内部にもAC⇒DCに変換する電源があるので安定器を撤去して
電源直で点灯可能というのも理論としてはありえるかもしれませんが
元々の製品用途と異なる使用は止めた方がいいと思います。
管内部構造がわからない、どう結線していいかも不明。事故の元!
ただ製造メーカーが可能と明記してるならよく相談の上でされてね。

問題は価格ですが仕入れルートで相当違いが出るみたいです。
会社が契約してる代理店からは定価の6割程度ですね。
実際安定器購入より少し割高にはなりますが前述した様にほぼ
電球交換がなくなるのと消費電力も1/3程度だからトータル的
にはメリットはLEDの方があります。
各色温度(K)にも対応できてるので使用感も問題なしです。
アイリスオーヤマ商品を扱う某店での実売価格ですが参考までに。
マークがビル等で一番使用される白色LEDとなります。

もし大規模に全面LEDリニューアルとなると現場の人では無理
なので業者がする事になりますがその場合はバイパス工事では
なくてすべてLED照明器具一式取替となります。
事務所、店舗なら最低50~100万円、ビル全体なら1千万円は
軽く超えるので社内で来期分工事として計画が必要です。
下写真にある10台程度のLED工事ならば
器具2万円×10=20万円、3人で人件費10万円、既存器具撤去
処分費2万円、材料費2万円、工事後検査費1万円で計35万円
客の値引き願いを考慮して40~45万円で見積計上みたいな感じ。
もし大手なら下請け35万円取分に中間マージン15万円が
乗って50万円+値引き分10万=見積60万円ってとこです。

バイパス工事なんかしてたらあっという間に終わり稼げないから
個人みたいな小さい電気屋さんしかしてくれないでしょう。
NETの情報では1台1万円程度で工事してくれるみたいですね。
その工事は器具撤去処分もなくほぼ100%純利益なので10台
で10万円でも十分に美味しいお仕事です。
会社は作業員日当+会社利益で作業員一人当たり3~4万円。

ただ日々照明器具はスポット的には故障するのですから
各現場の電気主任技術者の方もオーナーに進言されLED化
による修理対応をされる事を強くお勧めします。
もう安定器を交換して古い照明器具を使い続ける時代じゃない!。


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