2021年3月21日日曜日

コンセントの利用方法・電気主任技術者用



こういう感じで変圧器までつながり電源回路から元のコン
セントに戻る回路になっている事
を覚えてください。ビル
で電気主任技術者をするに当たりこれは重要な部分。この
流れを理解できてない方がビル管理の人では結構多いと
思います。絶縁抵抗計のアースリードは通常は盤のアース
ターミナルに接続します。メガ測定前の導通CHECKとはそ
れがこの接地ラインに接続されてるかを調べてるわけで
自分が何をしてるのかわからない測定作業はしてはいけ
ません。
そういう人が測定した測定値は極めて信頼性が低
い、故障対応はできるだけ人任せではなく自分でする事!
測定業務とは最低限、第二種電気工事士資格を持つ人がさ
れた値でないと私は信用していません。だからビル管理
求人では電気工事士資格必須とする会社が多いのです。

ビル管理で働いてる方はこれら4か所がつながっている事
を再認識しましょう。とりあえず分電盤のアースターミナ
ルとコンセントアースが接続されてるのは上図からわかり
ましたか?では絶縁抵抗メガはコンセントがあればどこで
もできるという理屈になります。

コンセントの利用の中で私が一番役に立つってるのは
IVを2本接続しただけのこういう物。これを間に入れ
て機器の電流、漏電(漏れI0)、電力まで簡単に測定
できるのです。2枚目が示す値は0.46KWです。電気
の使い過ぎでMCBトリップ
した時に実際、コンセント
に接続されるどの機器が原因かと質問されます。見
れば検討はつきはしますが、何でも調べもせず客先
アドバイスは好ましい対応とは言えません。後ビリ
ビリした気がする相談
もあります。事務所ビル室内
コンセント周辺での対応はほぼこれで満足。機器電
源コードでは何の測定もできないため盤MCBでする
のはとても扱い難い。100%の対応なら機器単独絶縁
を測定するためのメガもあれば完璧です。コンセン
トを使った絶縁測定
は今回の記事を最後まで読め
ば理解できます。意外とそれ知らない人多い!機器
にメガのEリードを接続するのができずらい事が往々
にしてあるのです。

特に事務所内では部屋と分電盤の間を頻繁に往復したり
するのはあまり良い顔をされないので最小の行動範囲
で確実に調査ができる対応がスマートです。深夜とか
誰もいない時の調査は金融関係とかはセキリティーの
関係で入室できないです。漏電回路を調べるのにMCB
をあれこれ入れたり切ったりする家でする方法なんて
できないので測定器を使いテナントの営業を止めない
調査をする
必要があります。そのためには少し工夫
をしないといけません。テナント機器が接続されるコ
ンセント点での調査はいろんな情報を知りえる、コン
セントは機器プラグを接続するだけの道具ではない。


電圧測定は回路の故障調査でも必須な方法で普通の人でも
コンセントの電圧位は測定してみようと思われるでしょう。
まずは日常的に私がしてる測定を紹介します。前記事の中
で壁についてるコントローラー部にてテスターで電圧測定
する問がわかりましたか?非接地側の配線のみですからこ
こにはテスターのマイナスリードを当てる場所がないです。
今更電圧測定なんて?でもこれ、私が知ってる以上に奥が
深いのです。たとえば貴方はコンセント利用法をどのくら
いご存知ですか?

同じたとえで言えば上の照明SWの電圧値を測定するならば下に
あるコンセントのコールド側と照明SW間の電圧を測定すればい
いのです。コントローラーでもまったく同様です。検電器の欠
点は電圧値がわからない事です。絶対にその電圧か0Vというな
らそれでもいいけど可変で電圧が変化するとか床の絶縁状態が
良いと反応が悪いかもしれません。特に今は主流の非接触検電
器は隣に生きた配線が接近してると反応してしまい本当にここ
に電圧があるのか疑念を感じる事があります。確実に電圧を確
認するなら2点での電圧測定しかないと私は理解しています。

つまり青は共通ですから隣のコンセントのコールド側を利用
すれば同じ配電盤からの回路ならば非接地側の配線しか触れ
なくても電圧は測定できるわけです。意外とこれ気がついて
ない方多いです。

テナント内でこれする時は極性が逆に接続されてる時がある
ので必ずコールド側を確認します。マイナスリードを指でつ
まんで電圧測定をして0Vの極がコールド側でプラス側50V程
度の方が非接地側つまりホット側です。なぜかはテスター
に50V、対地間静電容量にほとんど、人体にはわずかです。
危険?ネオン検電器はこれと同じ原理で反応しています。
単に検電器がテスターになっただけの事です。ただ電圧レ
ンジ以外でこれはしてはいけません。
たしか検電器は50V
未満だと反応しないので電圧が確実にあるかないかを知
るだけならこの方法でもわかります。つまりテスターは
検電器としても代用できます。
対地電圧200V回路なら
指示は130~150V程度になります。

この200V回路をテスターで検電器の様に測定したら139V
私にこの電圧がかかってるはずありません。こういう点
は200Vか0Vしかないので電圧がなければ0V指示です。
ただ千円テスターとか性能の怪しいテスターではこの
方法はされない方がいいです。又10年経過してるテスタ
ーは新品にしましょう、そういう物で電圧測定をしてい
て内部短絡でもしたら焼けど位負います。こういう物は
実質内部メンテナンスはできないのでテスターは消耗品
と考えるべきです。

このコンセントはアースが効いてるのか?電気工事屋さん
が工事後にしてるのがこの方法です。アースとホッド側に
100VあればD種⇒変圧器B種の接続はOKです。接地抵抗を無
視したらこれ単相三線式の非接地側と接地側の電圧だから
100Vなのです。三相コンセントで同じ測定をしたら200Vに
なります。(普通変圧器二次側はデルタ)

水道管でアース取れるとかいう人がいたので家で実験
した時YouTube投稿用動画からです、絶縁抵抗計メガ
のアースリードを接続する適当な場所がない時は近
くのコンセントのアースが利用できます。
最近の機
器は塗装のない金属部が表にないので直に機器メガ
を測定するのが手間な時があります。汚い厨房機器
とかあまり触りたくもありません。これ前の現場
で停電作業をしてもらっていた保安協会の方にも
確認したので使えます。水道管にメガしたら家中
が感電?そうはなりません。試しにこの測定状態
で素手で蛇口に触れてみたら電撃はきません。
メガは別電源のDC電圧、考えてみてください。
線が短いのですが10mくらいにしてアースとだけ
接続されてるプラグを自作しておけばどこでも絶
縁測定はできます。

延長コードでもいいです。厨房器具がビリビリしてると
相談でしたが表面で100Vあり完全漏電状態です。ただI0
が15mA未満なのでELBが切れないのです。次に機器の
電源プラグを抜き、最初セットはそのまで絶縁抵抗を
したら0にならない、これ機器アース工事がされてない。
店が業者にさせた工事ではこういう手抜き工事があり
ます。こういう感じでスマートに点検すれば楽に状況
がわかります。機器本体ア―スとコンセントアースは
つながっているので接地されてれば閉回路を構成して
絶縁抵抗測定では0Ωになります。

絶縁抵抗計のアースリードを電源の中性線にクリップ
して測定してるのを始めて見た時は、それヤバイ???
と思いましたが、実際こうでも測定できるのです。中性
線はB種接地⇒盤のD種接地につながっています。つまり
メガ測定で盤にアースリードをクリップしたのと同じ。
接地が有効に取れない状況の方法、ただクリップ表面が
こんな絶縁状態ではなく、完全に金属クリップだともし
接地相と非接地相が少しでも触れたら短絡します。
自分でもしてみて安全作業の点で、盤内接地相は接地
が盤内金属部で容易に取れない時のみの限定です。
この方法は主幹MCBが投入されてないと測定できません。

上よく見るとMCBの接地側は中性線からなのであそこ
にクリップしていますがという事はコンセントのコ
ール側です。そうならばコンセントのコールド側で
メガのアースリードを接続してもメガ測定できるの
では?正解です、それでもできます、つまり2Pしか
ないコンセントでもあればメガ測定はできるのです。

メガのアースリードをクリップするのは普通分電盤
のアースターミナル、でもそこはコンセントのアー
ス口や大回りになるけどコンセントのコールド側に
も接続されるのです、だから2枚目の写真の様な方
法でもメガが測定できるのです。試験電流は1mA
以下だからELBやLGRは絶対に動作しません。B+D
の接地抵抗は100Ωもないので絶縁単位から見れば
ないに等しいです。接地とは電源で0V点をすべて
接続する事で漏電した場合に速やかに変圧器に戻す

役目とも言えます。(B種接地は高圧低圧混触対策)

上回路図を見てください。コンセントコールド側と
アース間の電圧は0Vと思えますが1V以下の微量出ます。
これ地電圧といいB種接地に流れる電流のV=RIの電圧
降下、大雑把ではあるけどこの系統全体の絶縁状態
を知る事ができます。コンセントって奥が深いです。

2Pコンセントのコールド側にメガのEリードを接続
して会社の流し台の絶縁抵抗を測定してみました。
≒5MΩです。厨房機器ではなく接地はされてない
ので0MΩになりません。この様にコールド側はメガ
の手軽なEリードの接続相手になります。設備の人
でも知らない人が見たら、この人何してるのと思う
でしょう。何でも不明な事は害がない部分で実験し
てみればいいのです。

例外はあるのです、内部絶縁不良で金属ボディーに
漏電し表面が100V状態でもそれが絶縁台の上に乗っ
ている場合はメガの試験電流は回路を構成できない
のです。又外に電流が出ないのでI0でもわからない
これに人が触れた時だけ感電するという事になりま
す。こういう場合は機器金属表面をメガのEリード
に接続して機器単体でないと絶縁不良はわからない
です。ただ本体がアースしてれあれば別です。業者
が納品設置、電源プラグだけを接続し、さようなら
で済ませてるなんてよくあります。

アース線が機器ボディーに接続してある場合ならば
こう絶縁抵抗測定します。本当はすべての機器をこ
うして測定すればいいのでしょうが通常管理におい
ては無理です。ビル内には何百とありますからね。

店が依頼したどこかの電気屋がしたコンセント工事。
私はそれを知らない、ある日急に変圧器で地絡あり
B種接地で3000mAってこれ何?大至I0調査で漏電テ
ナントが判明、あるMCB回路ででした。ある機器が
稼働したらそうなる、でもこのテナント前月入居
で機器も新品ですから何かいつもと不自然、ふと
昔父が若い頃にコンセントのコールドとアース接
続を間違えて地絡を出した話を思いだし、壁から
コンセントを外して見たらまさにそれです。負荷
電流がそのまま接地に流れるからLGR動作します。
簡単に言えばホット側電流はコールド側に戻る
べきがアースを通して流れB種接地経由で変圧器
にループを構成したわけです。
この件はオーナーに報告。今後このビルには出入り
禁止で全テナントにもこの業者にお仕事は依頼しな
い様に一斉mail配信されました。自分もコンセント
を取替する事があるので注意しないと大恥をかくと
肝に銘じました。アース付3Pコンセントは貴方も
注意されてください。更に酷いのになると3Pコンセ
ントなのにアース配線せず施工されてるケース。
されてないと中盤で説明したアースとホッド間で
0Vなのでわかります。このコンセントはアースが
効いてるのか
を調べる事が電気主任は時々あるの
で知っておいてください。

最後にアースが効いているかもう1個の方法がこうです。
これコンセントとコールド側の導通を確認しています。
停電時ではなく通所時測定しています。このメガの試験
電流1mAが稼働中の変圧器接地相に流れても波及事故なん
てないし、ELBやLGRが動作した経験は私は一度もありま
せん。異論を唱える方がいるのですがではどういう理由
でそうなるのか100%の答えをしてくれる人はいません。
他人の"思うなんて"のは私は参考にしない、自分の環境
において確認できた結果こそがすべてです。

日本製のテスターでは上の様な長距離線路の動通には反応
しないのでメガを使用しています。ですがこのペンタイプ
のテスターなら反応するので感度が素晴らしいです。これ
今の私のお勧め製品です。USA製品なので日本店頭ではな
くAmazonでなら買えます。価格も平均5千円程度です。
家の3Pコンセントのアースとコールドを短絡させて分電
盤MCBのとこでメガと同じ測定をしたら導通反応ができま
した。絶縁判断と言うには好ましい言い方ではないので
あくまで対地間と回路が導通状態でないかの確認ができ
そうです。会社の建物最上階でも可能か今度空き部屋で
実験してみるつもりです。お仕事も楽しんでいます。
これでそんな測定をしても100%トラブルはありません。

もしろんこの回路のMCBは切りですよ。実験はしません
がもしMCB入りの状態でこれしたら流れる電流はB種接地
に流れる電流に近いはずです。短絡にはならない、ただ
間違えてホッド側とアースを短絡したら火花がここで出
て焼損します。そういう事はわかっています。

MCBをONのままという事は下の様なループ回路が構成される。
B種漏れ電流×接地抵抗により発生する電圧がこの間に発生
する電圧(1V程度)です。いくらか疑問点があるからこれは
今実験しない!ただ私はこういのが凄く気になるのです。
昔停電作業の請け業者の方が漏電したらその地電圧が上昇
すると言われていました。その時は意味がわからなかった
けど、このコンセントのアースとコール間の電圧も上昇す
ると理解しています。ホッドとアースをジャンパーした
ら短絡するのはわかりますよね。短絡なのでMCBも動作
します。極まれですが対地間で0Ωとなり、MCBがトリ
ップした事例を過去1回だけ経験しました。まさにそ
れは上の写真結線と同じ状態の電気事故です。