ビル設備制御回路にあるシーケンスは最新ビル以外では有接
点シーケンス(リレーシーケンス)が主体です。今回は照明を
点灯させたら排気ファンが30分だけ動くという単純回路。
貴方が着任した現場にある受電設備や空調機も入切、自己保
持、条件回路の組合せで作られているのです。近い内にある
現場の受電シーケンスを題材にするつもりなので基礎的な事
を今回で知ってください。パーツはすべてAmazonで購入した
のですが本気で覚える気なら自分で購入して組んでみる事を
お勧めします。工場勤務時代に父から仕事は習うより慣れろ
とよく言われましたがその通りだと思います。

今回は照明点灯と連動してモーターが運転して時間後に通電停止
ですからb接点を使いますが時間後に起動ならa接点を使用します。
このタイマーは60秒タイマーですが30分後動作ならそれにあう分
タイマーにします。今日は10秒で実験します。こういう制御用タ
イマー接点でモーター電流開閉はできないのでリレーやマグネット
のコイルを制御する専用と考えてください。ソケット番号はガチ
に小さな文字で本体に打刻してありますから新規に使用する場合
は配線を間違えない様に注意は必要です。

ハンダづけなんて今の時代!と思えますがお仕事で急に必要
になる事が意外とあります。

タイマー、リレー、表示ランプの電源コモン側を配線しました。
こういう物を作成する時、私は共通部分から作成します。タイ
マーは電圧が正常に端子にかかると右上の電源PWランプ部分が
点灯します。

回路はタイマーb接点から出力された電圧でリレーを制御する
わけですからリレーに電圧がまったくかからない故障では配
線端子緩みがないならタイマーしか原因はありません。マグ
ネットと違いこうしたリレーやタイマーの端子はあまり強く
締めると樹脂部分が割れる事があるので繊細に行います。

端子に3本挿入しない&扱い易く配線する目的から端子台を
利用しました。自分で組み立てるとどうしたら楽に作業で
きるか?そういう事がわかります。

照明回路に接続する前にこの回路だけでモーターを接続し
動作試験をしましょう。尚単相モーターは主コイルと始動
コイルがあるのでモーター端子台以降は4本あります。
すごく堅牢で長持ち感はありますが部屋の中では音が高く
でヤバイ。三相モーターは家で使えませんが単相モータ
ーなら起動できます、軸に抵抗をかけたらどう電流が変化
するのか、無負荷で力率はどの位で負荷を掛けたらそれが
どう変化するのかとか、測定できる専用モニターも購入
して家で研究しました。本に書いてある?いえ自分でそれ
を確認した体感は次元が違います。

ちなみに上のモーターの無負荷時の力率は0.21です。
軸を分厚いタオルで持ち負荷をかけるとその値が上
昇するのを確認しました。無負荷では励磁回路に流
れる電流ばかりだから力率が悪いのですが負荷をか
ける事で仕事量が増えて電流のa+jbの実数部の値が
上がるので力率が増えるというのがよく理解できま
した。電流と力率がわかれば無効電流もわかります。
三相モーターの反転は電源2相どれか逆にすればい
いですが単相モーターでは4本のこの位置で結線変更
しないとできないんです。実際してみました。単相
モーターを具体的にどう結線したら反転するか設備
の現場でもできる人は少ないです。
ポンプの反転は詰まりを取る時以外は禁止ですが
モーターとは正転・反転できる機器。又新品モー
ターの絶縁が100MΩはあるのも確認、誰も触れて
ない赤ちゃんモーターは本当勉強になりました。
ちなみにこのモーターはAmazonで6000円です。
こうして実験すると電気って凄く面白いです。
電源MCBを投入しました。問題なく10秒後にモータは停止
しました。このモーター小型ですが凄い力で軸とか本気で
触ったら私の細い指なんて骨折します。

押しボタン式ランプ回路の二次側から電源を取りました。
ONボタンを押すと照明が点灯、モーター起動、10秒後に
モーターだけ停止します。

お仕事で使用するモーターは三相の5.5KWとかですから実際に
使用するリレー類も200Vでマグネットを回路電圧で制御しま
す。どうしても100V回路から200Vマグネットを制御したいな
らトランスを挿入すればいいんです。モーターは200Vなのに
制御回路はDC24VとかDC100Vの場合も少数ながらあります。
その場合は電源からのコンバーター(AC⇒DC変換)があり。

ビルの空調設備の事例でこれなんかAC200V⇒AC24Vで
回路は動作しています。中央監視から起動信号が来
たら空調機を運転させますが、設定時間まではOAダ
ンパーを全閉状態にさせるためにタイマーを使いま
す。ウォーミングアップタイマーといいます。もし
加湿器が動作しないならWX1のa接点が動作していな
い、そのリレー故障かそこに電圧をかける端子番号
3-4間に接続される湿度センサーが故障なのかと見
ます。図面は切れてますがOAダンパーが開閉しない
ならFX-2リレー、夏冬切替が動作しないならSWX1
リレーを取替します。業者が来ても絶対に私と同じ
事をします。電気主任をするなら回路は見切れる
様になろう、絶対にその方が格好良いです!
SWX1リレーをONさせる信号は中央監視から一瞬しか
来ないワンショット信号のためON状態を継続させる
ため自己保持回路が必要、番号1-2間Aの接点はモー
ター運転マグネットの補助a接点でそれがONになる
事で下のFX1リレーがONしてこの空調機の自動制御
回路が動作します。もしこの自動制御がまったく
動作しない場合はまず電源トランスの二次側にあ
るCP(サーキットプロテクター)が動作してないか
確認します。次に見るべきはFX1リレーが動作す
るかです。この回路の欠点は停電が発生した場合
中央モードでは冷房時は暖房になってしまう点。
職場で主導権を持てる存在になるとは資格の数や
一方的な語りではなく仲間ができない事が出来て
実際にトラブル対応できる存在になる。会社から
評価され昇進できる、人間関係の悩みも減ります。
ビル管理で働くなら絶対これを目指してください。
今の職場で給料を30万円以上頂けてるのはリーダー
と私だけです。家で電子工作する遊びも自分の雇用
環境を改善するソースで無駄なんてないんです。
だから自費で物を購入して研究・練習する事をもっ
たいないとかは思いません。会社の仕事だから会社
が費用を出すべきは正論ですが自分を高める投資は
私自分でします。待ってるだけでは何も得られない!
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AとBの機械があり現場で手動操作している、両方稼動した時
だけ機械Cが30分自動運転、機械Aが朝10時から11時に稼動し
たら以後は機械Cは稼動させなという動作回路を考えました。
AとBのa接点は各マグネットの補助a接点、T1は24Hタイマー
で朝10時~朝11までONとする、T2は30分制御タイマです。


外部接点が3個ありますが10ポイント以上の端子台を使用
すれば楽に配線できます。又故障時はここで点検します。


電気回路で不具合が発生した時はまずこの外部接続
ターミナルで行います。たとえばある装置が起動しな
いと動作しないならば、その線番の2線を外して導通
を確認、暖房制御で温度センサーがONしないならONす
る設定にして該当する2線の導通を確認してみればい
いんです。条件回路接点が正常動作しないと不具合が
発生します。
受電、空調図面にはこういう何番が何の役目をするか
のリスト表があるのでそれを見ればわかります。上の
様な接点とかなら導通試験は問題ないけど電子的に動
作する相手の場合はしてはいけません。基盤が故障し
たなんて事態も可能性0ではありません。下で漏電と
ある800-801間は変圧器でLGRが動作するとLGR内のa
接点がON状態となり中央監視からの電圧回路を構成
して中央監視は地絡警報を出します。800-801間の
2線を外して、LGRを強制動作、そこでこの2点の導
通を確認するのは問題ないです。でも中央監視に
行く2線の導通を測定してはいけません。
電源線なら絶縁でも導通でも大丈夫です。これ
ある厨房で調理器具配線が熱で焦げた時です。
トラブルは自然劣化より使用者の悪い使い方
の習慣の継続で発生する事が多いです。ビル
の電気主任はこういう日常的なトラブルでも
対応しないといけません。というか電話がか
かってくるので行く事になるんです。
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