2016年5月29日日曜日

電気主任技術者 書類管理能力

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保安規定、月例、年次点検、工事関係書類は普段からきちんと整理整頓
しておかないと急に困る事態になる件は以前記事にしましたがテナント
関係においてもこの様に集めて店舗事のデーター管理も必要です。
特に前記事で説明した様に店舗での漏電や短絡事故により営業活動不能
が発生し緊急電話があった時など迅速な対応ができません!
(すべての店舗状況を常に暗記してるわけではありませんからね)

各店舗資料には電気、建築、空調、給排水、消防、水道など図面を集めました。
電気だけでなくすべての設備トラブル発生時は図面でまず状況を確認
してからでないと最短の現場復旧はできないのです。
この現場に着任した時にこういう整理ができてなく書類がバラバラで
探すのに苦労、どういう書類がないのかもはっきりわからない状態。
私が時間をかけてすべてのテナント事に集めファイル化しました。
(全部デジタル化してPCで閲覧できる環境にもできたのですが今回
だけは今の職場の状況からそれは見送りました。)
こういう物は日常的に整理整頓しておかないとイザでその書類
さえどこにあるのかわからないというお粗末な状況になるのです。

ある店舗の電気図面の一部だけど1φ3Wと3φ3Wとの分電盤回路
とその回線番号、室内でどう配線してあるかも一目でわかります。
私はですね、各店舗の電気図面は携帯にすべて写真で入れて
いてすぐ現場で見て確認できる様にしています。
(店舗電気図面、シーケンス図面、電気保安規定要点、会社身分照明
消防設備図面で100枚程度は携帯に入っています)
携帯に図面があれば現地で容易に確認できるのでガチに便利です。
重要なお客様との打合せは必ず録音、仲間との連絡でのLineの使用
必要ないとまだガラケーならばぜひスマートフォンをお勧めします。
私にとっては★スマートフォンはお仕事では欠かせないツールですね★

たとえば7番というELB回路が漏電していたとします。
室内配線図を見れば7番回路に接続されるコンセントはすべてわかる!
つまり故障箇所調査を迅速にするのに大切な資料です。
事務所ではOAフロアーになっていて途中のVAが断線、短絡するという
事はまずありません。
こういう場合は事故原因として接続点の故障、つまりコンセントや機器
プラグでの破損をまず疑います。
接続された機器のプラグをすべて抜いて回路ELBを投入してみましょう。
これで7番ELBがトリップするならば、機器は正常で各コンセントを開放
して1個ずつ内部の確認点検をしていきます。
逆にトリップしないなら1個ずつ機器を接続していき切れた時の機器が不良。
(飲食店舗、特に厨房内での事故はねずみが配線をかじるというケースも
想定しておかないといけません。)

又照明回路ならば天井に点検口から上がり配線損傷の確認もします。
こういうとこは熱、配管からの漏水、ダクト振動など配線を劣化させる
原因があるからです。飲食店舗なら前述したねずみ被害もある!
2015.7の時はある店舗の照明VAをねずみが切断していて天井内で私が
修理をしました。(朝来たら主幹ELBが切れていて店舗停電状態で連絡あり)
だから測定で悪いがわかっても修理するには天井に上がらないといけません。
又熱劣化で照明器具が内部で短絡していたケースもありました。
携帯でそこの照明配線図面をまず見て大まかな予想をして調査するのです。
だから図面はいつでも見れる様にしておかないといけません!

天井内はこんな感じになっていて足をかける位置が悪いとボードに
足が突き抜けて弁償しなければいけなくなるので注意してね。
(店舗の天井に穴を開けてはゴメンでは済みません)
吊り金具で支持してるとこに足をかけてないで何もないMバーとか
に足をかけるとボードが割れて天井に穴が開きますよ。

主幹がMCBで子のMCB回路で漏電が発生した場合は電気が切れない
で変圧器B種接地で地絡として設備の人が先に漏電を知る事となります。

意外と現場に行くと正常に営業活動をされていてこちらが漏電してます。
と言って相手の方が驚くケースがほとんどです。
変圧器B種接地からテナント店舗までの調査方法はこのBlogでは何度
も記事にしたので今回は省略します。
とにかくテナントが確定したならばこういう感じで1回路ずつクランプで
I0を計測します。(★1回路1mA未満の事★)
100V回路は0.1MΩ以上、その時の対地電流はオームの法則で1mA

一旦回路が停電したならともかく正常に営業活動してる状況でメガを
するから停電させてとは今の時代言えません。
停電せずにI0で先に不良回路を確定させて判明したらその回路のみ
テナント責任者に許可をもらい電気を止めてメガ計測を行います。
当然0Ωかそれに近い状態になっています。
(I0でも通常1回路1mA未満のとこが300mA以上も流れているのです)
下の場合は0.1mAなので回路絶縁はメガをせずとも正常です。
故障回路は桁違いの値が出ますが2とか3mAでは高調波などにより
正確な抵抗分漏れ電流でない可能性があるのでI0r値で判定します。
ただこのポイントでは正常ならほとんどでI0で判定できます。

固定した設備である照明回路(2P2EのMCB)が漏電する事はあまりなく
100Vコンセント回路(2P1EのMCB)をまず順番に計測しましょう。
次にエアコンの室内機やFCU電源回路(2P2EのMCB)を測定します。
この時測定のために配線を少し引っ張りだしたりするので力を入れ過ぎて
配線が抜けない様に注意されてください。
通電中の配線を抜くとスパークして線等が焼ける事もありますから慎重に!
(電流がある回路を抜くとDSの事例と同じ現象が発生する)
コンセント交換で私が使うのはこれです。プラグインで最短修理できる便利物

左から接地、白、黒でプラグイン
絶対に接地と白を逆にしない、逆にすると機器を使用したら負荷電流が
変圧器B種接地線に流れて地絡警報が出ますから!
慌ててそんなミスをすると電気主任として恥をかいてしまいます。

送り配線もプラグインで簡単です。

配線が広範囲で劣化してるケースでは区間で交換が必要となり営業時間
内では修理できません。
とりあえず応急処置としてテーピングなどして現場復旧をさせますが後で
本修理が必要となります。
漏電や短絡事故修理事態はこうしたコンセントか配線を交換するだけ
ですがとにかく不良個所を見つけない事には何もできませんから
それを最短で発見する事が大切です。
業者に連絡という方法もあるけど朝事故が発生して夕方でないと業者
も急な呼び出しに応じれないケースもあります。
こういう場合は電気主任が現場で応急でも修理を行うしかないのです。

前に厨房で1.5Wのご飯を炊く電気がまに接続されるコンセントが破損
した時は容量が大きいため隣からテーブルタップで使用できないため
分電盤の空きMCB回路から仮設でケーブルを出してそこまで配線
してコンセントを新設した事がありました。
(既存のコンセント位置が悪く取替作業が営業中は困難)
お昼の一番営業時期にご飯が炊けないのは非常にヤバイですしもう
故障調査なんか無視して機器を使える様に大至急しないといけません。
漏電や故障調査は後回しで仮設配線が必要な場合もあるので
VAケーブルは最低20mは常に準備しておきましょう。

物がない!なんて言ったら後で店の店長だけでなくオーナーから
普段からキミには危機意識はないのか!と怒られますよ。

それは工場でもそうです。
絶対に長時間停止できない装置において仮設配線を大至急に施工
しないといけない場合もあると思います。
線がない何がないで営業活動、生産活動に多大な損害は発生するの
だけは絶対に避けれる準備は電気主任として必要です。
とにかく業者も今読んですぐに来れない場合もあります。
緊急時に応急対応ができる少しの起用さとアイデア力は電気主任
に欠かせない資質だと思います。
損害が発生すればなぜそれが発生したのか?なぜ対応が遅れたのか?
会社に報告書を提出する事となりますし対応が悪ければ懲罰もあります。