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前回作業の続きで冷温水発生機の各ポンプのマグネットの
接点状態を確認して接点の整備をその日は行うつもりでした。
各階にある空調機のマグネットは毎年接点を磨いているから
いつもピカピカだけどこの屋外盤のは私も正直してなかった。
ところが屋外のせいか室内にある物とは違い劣化が激しい!
ケースを外そうとしたらまるで風化してるかの様に欠片が落ちて
コンタクターを抜く作業をした場合、押さえなどが折損する
危険性を感じました。
そう屋外は温度変化、湿気とかあるので劣化は室内より早く
進行するのは容易に私でも想像しました。
それと取付からこの盤のマグネットは15年経過してるので
交換時期にも来てもいます。
(受けの黒い斑点跡から外さなくてもかなり接点劣化が進行
してるのはわかる。)
500冷凍トンが3台、250冷凍トンが1台が勤務現場の熱源内容
でスターデルタ起動のため1個のポンプ用にマグネットが3個あります。
後インバーターモーターの制御回路を入れたら総32個もあり!
状況を撮り技術部長と相談の上で更新計画を立て業者を2社
呼んで現状調査と見積提出をお願いしました。
盤屋さんが来たので事情を説明したらやはり私と同じ意見で
コンタクターの接点磨きでは対応できる限界をもう超えてると
いう結論に至りました。
一番怖いのは完全単相状態になる事で起動前からそういう状態
で電圧をかけるとモーターを焼いてしまいます。
MCBはどうしますか?と業者が聞いてきたけどそれは機械的
動作がないので今回はパスしてとにかくマグネットを全部取替する
方向で業者に指示したんです。
せっかくなので★スターデルタの簡易目視点検方法を
説明するとまず主マグネット(MG)とスター回路MGがONします。
(ONすると真ん中の突起が引っ込む)それで減圧起動して
設定時間の約10秒後にはスター回路MGが切れて3個目の
デルタ回路MGがONになり200V電圧配給運転となるの。
簡単に言えば最初に2個MGがONとなり途中で1個が残りの
1個と入れ替わるのをスターデルタ起動方式と言います。
動かない場合は上の動作をどこまでしてるかまず確認して!
これはどんな工場やビルでも100%ある起動方式です。
話は戻り私の予想なら250~300万円はかかるでしょう。
こういう高額な場合は2社以上で見積もりを取り適正
価格を提示した業者にさせます。
自分でできる事は電気主任技術者として私は行いますが
基本それは製品の寿命範囲内にある物だけで寿命
をOVERした様なパーツはしたくはありません。
上の1セットのマグネット3個だけなら買って私が交換しますが
今回は数が多いためと冷温水発生機は冷凍機としてではなく冬は
暖房用の温水器として使用するので速やかな交換作業が必要です。
こういう場合は業者にさせればいいんです。
その時は現役のプロ(盤屋さん)が来るのでお仕事依頼の件
だけではなく疑問点あれば質問するのが大切です。
ああだこうだと人の思いつき意見を参考にしたり一人本で勉強
した事ばかりではなく現役プロの意見こそ絶好の学びの場です。
工事は11月~12月中になると思うけど私がマグネットを交換する
のと比べて盤屋さんのどこが凄いのか?
言葉の説明ではいらないのでその時は目で見て覚えたいと思う。
点検に来たメーカーの方が”使い方にもよりますが毎日運転してる物
で15年以上経過してるマグネットはそれだけの故障ではなくモーター
を焼いてしまう可能性がありますしこれは蛍光灯と同じ消耗品です"
とおっしゃっていた言葉を紹介します。
私と同じ電気主任技術者の方で該当される方は一度会社の指定業者
で電気に詳しい担当に相談されてはいかがでしょうか?
非常用発電機の様に毎月10分程度の試運転のみで15年なら
経過していても屋内設備でもあるしほとんど劣化ないです。
ただ年数が相応に経過してる物はやはり接点の状態を一度
確認しておいた方がいいとは思います。
抜き方は前記事で説明した様にそんなに難しくはありません。
尚接点は時間が経過すると表面のみが黒くなります。
酷使による劣化ではないからサウンドペーパー(紙やすり)
で軽くこすればピカピカの新品になります。
下のこのコンタクターの接点は倉庫に置いたままでパーツ状態
で放置していた未使用マグネットのコンタクターだけど新品
と違い黒くなってるのは同じ理屈ですね。
どうですか?磨いてピカピカになりました。
接点の銀が空気中の何かの成分と反応して薄い膜を作る
みたいですが軽くこすればすぐ新品になります。
ただ使用頻度が酷い、短絡させた事があるなどで焼損状態では
磨くのではなくてマグネット本体を交換されてください。
磨けばどんな場合でも有効と言ってるわけではありません!
コンセント、照明は絶縁管理、こうしたモーター関係はマグネット
の運用管理は電気主任技術者の最優先事項です。