電気主任技術者 空調インバーター制御

私が今の現場に着任したその日、館内設備の紹介という事で各現場
を前任の電気主任と巡回してる時にいきなり彼から質問されたの
下の写真の空調制御を説明してください。というテストでした。
その他、巡回しながらいくつか逆に質問を受けました。
普通なら新人だから先輩が教えてくれるはずなのに?と私は思いまし
たが...これって私の程度を試してるんだと思った。
もちろんどんな程度かは?後で係長に報告でしょうね。
その人の程度の見極め試験は逆に必要な事でわかってるのか
わかってないを現場の仲間は早く知りたいのです。
これは資格者として最初から入社した人の宿命です。

いきなり今日だからシーケンスも何も見てないけど15分程程度
時間をもらい目視で考えながら返答しました。
あれ?盤の外に何かユニットを増設してる?はまず感じました。

元はこの空調機は通常のスターデルタ起動だったとこに後工事で
インバーター制御(INV)を追加してる方式だという事。
切替SWから起動は既存のスターデルタか最初からインバーター制御
かを選択できる方式です。

インバーター制御(INV)の流れは
メインMG一次側⇒INV盤⇒モーターUVW⇒モーターコイル⇒モーターXYZ
⇒デルタMG
スターデルタ起動ではないのでメインMGとスターMGは開放したまま
だけどデルタMGはONしないとモーター回路が構成されない。
同時にINV運転中はそれらが同時にONされれない様にシーケンス上
でINTER LOCKを組んでいるはず!

⇒スターデルタ起動モーター故障対応の記事を読まれた方は
わかると思うけど???の方は先にその記事を読んでね。
そのPAGEで使用した図に追加して説明するとこうなるの
デルタ回路(通常回路)をINV制御で起動から運転まで制御する方式
INV制御は電圧と周波数の比率を一定にKEEPしながらモーターを
起動~通常運転まで制御する物で省エネだけでなくモーターに
も優しい制御方式です。

更に運転電流(この時はINVではない通常運転)も確認しました。
電気屋は最初に電流値を見て負荷状況を確認します。
電流は53Aか、電圧は三相200Vだから0.36をかけて負荷は19KVA程度
デジタル盤のとこに30KWとあったので十分に余裕はあるね!
これならインバーター制御(INV)も一定の省エネ効果あると思います。
と最後に追加して前任者に返答しました。

インバーター導入前ですでに100%負荷状態ではそれを追加しても
省エネ効果はありません。

インバーター制御は無駄と余力を加算した領域を制御する事で省エネ
を生む物で場合によってはそれを導入する意味がない場合もあります。
逆に言えばその場合はモーター交換も含めて更新計画が必要!

彼から"よく勉強してる人ですね。最初から何も見てないのにここまで
説明してもらえるとは期待していませんでした。"と言われた。
実は勉強した知識ではなくて父の工場で実務で操作していつも現場
で見ていたのでわかったのです。

現場経験0で今電験三種を勉強されてる方が上の写真を見ただけで
わからないのは当然なんです。
人は見て触れて考え研究した物でないと本の知識だけはイザの実務
ではまったく何をしていいかわからないのです。

大変だけど一旦経験として基本スタイルを習得すれば違う現場の
設備でもたいていの事は説明を受けなくても頭ではなく体が反応します。
だからあの時の様な急な質問やトラブルに対応できるの

その他で受けた質問としては一般的な物の扱いの常識を知って
いるかの質問でした。
ビルでも工場でもある設備なので在職中の方はご存知でしょうけど

1.冷温水発生器は冷房するのになぜ火を燃やしているのか?
(私のBLOGでも過去記事で説明)

2.冷却塔の清掃をした後でエアー抜きが不十分で冷却水が循環
しない場合どうするか?
(いつか機会があれば記事にします)

3.汚水槽で水中ポンプが空転した場合どうするか?
(私のBLOGでも過去記事で説明)

4.変圧器で地絡警報が出たらどう調査していくか?
(私のBLOGでも過去記事で説明)

5.受水槽で減水警報が出たらまず何を点検するか?
(FMバルブのパイロット電磁弁が開いているか?故障ならバイパスを
開けて応急対応する!とか設備スタッフとして様になる返答をする)

これらはこの人たちがこの現場で体験して苦労して覚えた事だろう
けどそのままそれを質問攻めされました。
こういうのは工場でもあった設備だったので私なりの意見で返答しました。
後で設備室に戻った時に彼が係長に”場所だけの問題で完璧です"
と報告されていました。
上司は各部下の資質を知って的確に使うのが仕事なのでそれも嫌味
とは思いません。
むしろその方が私を理解してもらえる事になるからです。

制御盤のマグネット交換では完全に電源を切るからいいけどこういう
照明器具修理(FLRのラビットをFHFのインバーター安定器にした時)
では現場によっては事情で電源が切れない、SWを切っても片切り200V
のために方線が活線状態でしてる現場はあるでしょうね。
当然絶縁手袋が必要になるけど私はこれを使用しています。
正規の絶縁手袋はぶ厚くて細かい作業が不可能だけどこれは作業
にちょうど良い薄さと全体にゴム処理してるので活線作業では私の
必需品です。(実は100円SHOPで見つけた優れ物)
軍手をして活線作業をするのは止めた方がいいです。


活線作業は禁止されてないと前に記事にしましたが勘違いが
あっていけないので詳しく説明したいと思います。
私は今の会社に入社した時に低圧と高圧の電気取扱特別教育
という講習に行かされました。
事業者は従業員に電気を扱う行為を仕事でさせる場合は受講させ
ないといけません。(労働安全衛生法上の事業者義務)

私みたいなお仕事してる人は受講しているから活線作業が可能
なわけで★一般の方はされてはいけません★
その低圧講習で"低圧の活線作業及び活線近接作業の方法"
という授業項目があるのです。
電気工事士や電験の資格を持っていても電気取扱特別教育範囲は
免除にはなりません。
講習を受講して職場で1時間以上実技講習を電気主任等に受けた
証明を会社がしてから修了証は発行となるので一個人では取得
できません。

ビル管理設備をされてる方でも電気主任なら電気取扱特別教育の
低圧と高圧の両方、その他の方は低圧の受講義務があります。
(コンセントやSW取替などまったく電気工事をしないなら別ですが)
意外とそれを知らない事業者もいるみたいでまだの方は会社に
教えてあげて受講される手続きをしてもらってください。
電気により労災事故が発生した場合、従業員が受講してないと
罰せられるのは会社なのですから!


FLRのラビットをFHFのインバーター照明にするにはソケットの結線変更
が必要です。もしされる方は表面にある結線図の違いをよく見て!
FHF安定器でFLR、FLの旧式の蛍光灯も点灯できます。
ボルトフリーなので電圧を考えなくてイイのが便利ですね。
作業方法の過去記事は⇒蛍光灯安定器取替手順

直管LEDにするなら内部のバイパス工事が必要だけど私と同じ様に
上みたいな事をされる人なら簡単です。
様は安定器をCUTして電源に直結するだけで安定器購入をしない分
こちらの方が安く修理ができます。
(今は40Wの直管LEDは1本が2000円以下で購入できるの)
実際に点灯してるのを見るとFLR40Wに近く旧式のそれと混ぜて
点灯させてもそれほど違和感を感じません。
今度これを私も使って修理してみようと思っています。

実際新しい現場では直管、スポットともLED化の時代です。

私が勤務するビルでも最近一斉にLED化工事を5千万円かけてした
んだけど費用の関係で各階トイレとかバックヤードは既存電球のまま
だから私もまだ蛍光灯安定器の呪縛から解放されてません!
ただ最近照明メーカーより15年以上古い照明器具を安定器交換
で修理しないでください。
と回答をもらいました。
ソケット、配線劣化もありえるわけで毎月テナント分電盤主幹でI0r管理を
しない年1のメガ測定の現場では特に器具一式交換すべきです。
(安定器さえ交換したら永久に使えると思う人が多いのが現状)

NETで2灯式LED器具が2万円以下で販売されていますが通常の
代理店ルートでは3万円はするでしょうから業者にしてもらえば
工賃込みで最低1箇所5万円はかかると思います。
古い器具枠を利用して結線変更の時に配線もすべて交換すれば
配線代の数千円で設備の人でも器具更新できなくもありません。

工事不要で安定器がついた旧式器具のままで点灯させられる
直管LEDが販売されていますが安定器に常時電圧がかかって
いるので15年以上物だと経年劣化で火災の可能性もあります。
電源直電圧点灯ランプならいいけどそうした間に何かあるランプの
LED化は電球交換のみでするのは私もお勧めしません。
実際テナントさんには私はそう返答しています。

あくまで客先財産なのでどうするかの最終判断は相手です。
こちらで相手の選択を決定した場合、後でトラブルが発生すると
修理費用を請求されるので発言には注意します。
今の時代はアドバイスさえ冗談では済ませてくれない時代!
自分で見た事も触った事もない物を本で読んだだけの知識で
テナントにアドバイスするのは現場では禁止です。
貴方は自分の知識を思うではなく○○です。と言い切れますか?
(一番良いのはmailで照明メーカーから疑問点の回答をもらう事
で電話では言った言わないになる場合あり)

今回ビルがLED化された私の意見としてはLEDは真正面は凄く
明るいけど光の広がり角度が通常の蛍光灯より狭いみたいで
天井の低い場所では暗くなったという意見がありました。
不便を感じるほどに暗くなったわけではありませんが個人的
には天井の低い場所では器具数の増設が必要な気がします。
NETであれこれ参考意見もいいけど実際にその現場で感じる
利用者の感想こそがその現場での正解です。


ビルの電気主任技術者はテナントからLED化相談が今後増えて
いくので導入から経費的な事まで調べておかれてください。