2018年3月18日日曜日

スターデルタ制御回路KIT練習

スターデルタ制御回路を組んでみました。オプションで運転時間を自動
制御する24Hタイマーを電源に入れました。実際はマグネット主接点に
接続されるモーター側電源配線もあるのですが煩雑になるためここでは
省略しています。現地にてON/OFF運転してるスターデルタモーターを
自動化するなら
ONボタンを短絡してOFFボタンの代わりにTB15601Kの
様な24Hタイマー接点を入れたら簡単にできます。つまり下の様に配線
すれば可能です。今回は紙の上の思考と組立の違いを感じてください。
三相から単相200Vを取る時は1本は三相の接地相を使います。接地相
を各素子のコモン(共通)配線とします。

本来デルタマグネットの方がスターマグネットより少し容量が大きい
のですが都合デルタマグネットにこれを使用してるだけです。切替
タイマーも代替表示としますがスターデルタ切替タイマーとはスター
からデルタに切替わる時に一瞬0.25か0.5秒の時間ずれする機能
もある秒タイマーでTB15601Kタイマーとはまったく異なります。

運転時間を自動制御するタイマー配線です。このタイマーは電気工事
業者も手軽によく使い現場に入れば見る機会があると思うので結線を
覚えておく事をお勧めします。テナントから部屋照明を自動化したい相
談があれば分電盤のとこでこんな処置で簡単に可能です。このタイマ
ーは100V/200Vでも使用できますがマグネットのコイル電圧は200V
なので今回は単相200V電源をタイマーに入力します。なるべく端子
と配線の接続部で線の充電部(Cu部分)が見えない様にしましょう。
プロの配線を見ると接続部が汚い配線は100%ありません。

まず各素子のコモン(共通)配線からこういう場合は行います。実際
に配線する時は線長を考えなるべく綺麗に配線します
が今回は見
え易い様にあえて弛ませています。


スター回路a接点経由でメインマグネットのコイル電源に接続

これはメインマグネット自己保持回路ですがこれはほとんどの機械
受電シーケンスなどに使われるので接続の方法を目で必ず追って
理解しましょう。たとえば手動運転可能として電源側に押しボタン
を取付する場合はONボタンと並列に自己保持回路をつけます。
そうでないとONボタンから指を離したら通電が止まり回路が停止
してしまいます。

タイマー電源S1を接続しました。

実際は青線の様にタイマー接点に接続してこの場合ではデルタ
マグネットb接点まで配線が必要です。起動信号が出てもまった
く回路起動しないという場合はこのラインに注目です。マグネット
コイル断線の頻度はそうないのでタイマー交換してもダメならデ
ルタマグネットb接点が不良でスターマグネットのコイルに電圧
がかからないのです。

タイマーa接点⇒スターマグネットb接点経由でデルタマグネットの
コイル電源に接続で完成です。MCBやELBは電源側と負荷側があ
りますがマグネット接点は下から入れて上に抜いても構いません。
あくまでレイアウトの関係で自分の都合の良い方向で配線します。

全体はこんな感じ!思ってたより簡単なのが組んでみると感じます。

時間に関係なくマグネット強制ONもさせるならタンブラSWを使うのが
一番簡単です。尚タンブラSWは200V回路でも使用できます。タイマ
ーからはCOM端子からの接続になるのはお解かりと思います。タン
ブラSWの黒マークは上か右向きになる様に取付しましょう。

モーターが既存SWを押しても起動しない場合、一番簡単な応急対応は
これですね。既存マグネットコイル配線を外して主回路一次側の電圧
をコイルに片切りでかけたらいいのです。(主回路と制御回路の電圧
が同じである事)_タンブラSWを使えば自己保持なしでスイッチングが
可能となります。

これは私が管理する現場にある排気ファンのマグネットですがコイルに
電圧が来てない、マグネットが入らない、特に基盤制御でDeadですと
手動操作もできないです。修理は後として応急ですぐに運転開始が必
要という状況で上の方法をしたら中央監視PCから遠隔起動・停止をして
るシステムでは状態不一致という警報が監視PCに出るです。次回は実
際に私が管理する現場のこれをタンブラSWで応急運転する方法を施工
し記事にします
、この場合の想定外とはこのマグネットが通常中央監視
PC側で状態管理をされてる点です。スケジュールにもない、遠隔手動
操作でも起動していない、なのに現場の機械だけが無断で稼動すると
いうのは異状として認識するのが状態不一致という機能です。もう1点
連動で何かの機械も稼動させたい?でもSPは写真の場合NC接点
(b接点)しかない?暇ならば考えてみてください。

それか既存マグネットコイル配線を外して電源一次と二次を接続する
単線の2mm電線は空間フリー状態なら35Aまで流せるのでで今日1日
だけと言うならば5.5KW程度のモーターならいけるはずです。起動電
流と言ってもせいぜい2秒程度ですから短時間過負荷的には問題な
いはず、職場にある5.5KWの水中ポンプで実験したら大丈夫でした。
ただ負荷によりもし起動時電圧効果で無理なら単線2.6mm(48A)で
再トライしてみるとかとにかくできる事を試すのです。モーターの起動
停止はMCBで行う。異論があるかもしれませんがイザでモーターが動
かないでは電気主任の動かせない理論なんて誰も興味ないのです。
厨房の排気ファンでは使えないと厨房機器の火が使えないので今
業者を呼んでます。なんて暢気な対応ではガチに店長から怒られます。
とにかく自分なりにできる策は考えておきましょう。ビルでは5.5KWの
直入モーターは結構多いです。
尚、ジャンパー配線をするについて
は熱を持つためキンク部分ができない様に特に注意します。以上自分
で可能な事をしてダメならば相手もそれなりに納得してくださいます。
これが実際の顧客との現場対応の状況なのです。無策で業者待ち
は最悪の電気主任技術者としての対応
ですね。さすが電気屋さんと
テナントや職場仲間に言ってもらうにはこういう時の対応がすべてです。
微分、積分で難しい回路計算ができても施設管理でそういう事が必要
な事は絶対にないです。それは試験合格以外生かせない知識です。

では今度は上の回路を自動化する方法を貴方が考えてお持ちの
パーツで組立てされてみてください。私ならこんな感じになるかな?

三相電源から単相200Vを取っています。この程度で不平衡はない!
事前にKITを作っておけば6本配線を動作しないマグネットに接続させる
だけで5分もあれば運転再開できます。その時接続を間違うとモーター
が逆転するのでその点だけは注意します。タイマーとマグネットは工業
用アクリルテープを使えば強固に接着可能です。端子と配線の接続部
はできるだけ綺麗にしましょう。それが汚いと見栄えが悪いです。

端子に3本挟んではいけませんので注意してね
物さえあるならば家でもこうして練習できるわけで私も昔こうして家でも
練習しました。前記事でも書きましたがぜひパーツを購入されて研究し
ましょう、明日の貴方のために!メガなんかも未経験なら自費購入して
操作を覚えればいいのです。家に分電盤があります。家の分電盤も会
社のそれも少し規模が違うだけで取扱いは同じ、実務を覚え研究する
機会なんて身近にいくらでもあります。


古いマグネットの接点状態を見る方法です。まずカバーをラジオ
ペンチで優しく外します。結構硬いので均等にリフトしましょう。
無理をするとプラスチックなので割れてしまいます。

実際は配線があるので抜く側の配線を3本外してください。

5年も使用してると黒くなりコブの様な箇所もあります。過去短絡
電流を経験してるマグネットだと結構酷いです。正常に使用でき
てるので安心してたら少し割れて亀裂があった事もあるので異状
を感じるなら電気主任の判断で取替すべきです。こういう物って
誰も絶対故障せずに使用できる時間なんてわからないのです。
それでは接点を下向きにして今度は中に戻します。


取付の不完全はスパークの原因となるのでマグネット単体を
手で持って練習すれば誰でもできる様になります。

回路動作不能ではまず切替タイマーを最初に取替されてください。
次にデルタマグネットb接点が不良でも物がない場合はどうするか
至急起動しないと影響が大きな機械では今業者を呼んでます
涼しい顔をしてWAITなんてできません。オーナーから何とかなら
ないのか?ときっと小言を言われると思います。後で危機管理能
力がないとかも言われかねません。私ならばこうするかな?

それではスター回路の切を確認せずにデルタマグネットが投入され
電源側で短絡してしまう???ただt2はスターデルタ切換え時間で
0.05秒~1秒の範囲で調整可能でスターマグネットへの通電停止
からt2時間後にデルタマグネットに通電されるのです。通常は0.5
秒~0.25secで使っている場合が多いのですが念のため切替時
間を0.5秒程度なのを確認してすればいけると思います。ですがこ
れはあくまで緊急時の場合ですから基本故障した物を取替して対
応すべきです。切替時間を規定より短くするとデルタになった時の
電流が過大となりTHRが動作しますがもし発生するトラブルとした
らそれでモーター内部でのアクシデントではないのでモーターの
コイルが焼ける事はないのは私でもわかります。

スターデルタ切替タイマー取替はプラグインなので誰でもできます。
こういう物はその現場においては同じ物が使用されてるので在庫と
して1個でも持っておけばガチに安心ですね。10年経過してるなら
ばオーナーによく説明してマグネット更新を自分で無理ならば業者
にしてもらうとかしておけばそもそもこういうアクシデントに遭遇する
事はありません。"今日も大丈夫だから明日も何事もなく"は電気
物では無理。点検しても10年経過してるといつ故障しても不思議
ではないので10年経過したらマグネットの更新計画を電気主任と
して行いましょう。できれば小型のマグネットは電気主任が取替し
たという提案の仕方の方が相手も誠意を持って受けてくれます。
そう電気主任としてもこれだけした。というやる気を見せるのです。

以上はスターデルターの制御回路でモーター側の結線がないと使用でき
ません。モーター側結線においてデルタ回路がわかり難いと思うので説
明するとこんなU⇒X⇒V⇒Y⇒W⇒Z⇒Uの閉回路を結線します。つまり3
個のコイルを直列で接続してuで閉じるという意味です。あれこれ見て頭
で考えるより実際に組んでみて感覚で覚えましょう。

U⇒X⇒Vまでの接続がこうです。

V⇒Y⇒Wまでの接続

W⇒Z⇒Uまでの接続、これで1個の閉ループ回路ができデルタ
回路となります。Uから出た配線は最後もUで完結してないとそ
れはデルタの閉回路となってないのでどこか間違っています。


スターマグネットは短絡金具を取付してデルタマグネットと並列に
接続されるのはご存知の通りです。かなりスターデルタ回路につ
いて詳しくなれたと信じています。スターデルタ回路はどんなビル
や工場でもある
モーターの起動方式ですからこれがわからない
では電気主任技術者としては務まりません。ビルでは空調機、給水
ポンプがスターデルタ、排水ポンプは直入起動です。スターからデル
タに切替わる時に一瞬モーター回路が遮断されますがその瞬間は
モーターが発電機となります。
電源電圧が0.5秒後に給電された
時は両者の位相ずれが原因でガチャンという大きな音が発生するの
です。初めてスターデルタ起動を現場で目撃した時はそういう理由で
けして故障してるわけではありません。


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