2018年3月2日金曜日

漏電とモーター故障対応は重要です。

漏電対応はビル電気主任技術者が必要な対応スキルですがもう一つ
スターデルタ起動の空調機、ポンプが急に始動できない、始動はするが
デルタに切替わらないと報告を受けたら電気主任としてどう対応するか
まずはスターデルタ切替用タイマーを取替されてみてください。あれは
始動から切替のすべてに関係してるためかなりの確率で復旧できる可
能性があるのです。プラグインですから物さえあれば20秒もあれば誰
でも取替できます。1個1万円もしないので必ず準備しておきましょう。
直入モーターなら最悪応急としてMCBに直結すれば運転できますが
スターデルター始動ではどうしても始動装置が必要なのです。
動力盤内のタイマーとマグネットは10年経過してるなら事前に取替し
ておけば故障に無縁な運転環境が実現できると言ってもいいです。
ビル用途モーターが絶縁不良を起こすのは10年に1台発生するか
の頻度ですがマグネット接点劣化で単相状態となり停止状態から
通電した時に焼ける可能性はある!モーター管理の着眼点は定期
的なマグネットの取替です。11KWくらいまでなら私が取替してます。

使用10年以内の盤とかでは上回路でマグネット接点が不良で通電
しないは考え難いためそうなると後はその上にある各タイマー接点
が不良で動作しないしか考えられないのです。(電気主任であれば
この回路動作を理解してタイマーによる不具合か感じれる事!)

こんな取替も簡単で安い部品ですがこのタイマーが機能しないとスタ
ーデルタ起動又完結はできません。スター回路のままで運転しても
空調機側は機能してるでしょうが運転電流が通常よりかなり高いため
発熱も多くなるし早急に取替が必要です。在庫としてあれば即時現場
で対応できるのです。(制御電源は切りの状態で取替は行う事)

10年以上経過した盤でタイマー交換しても改善しない場合接点不良
なのでマグネット交換が必要です。ですがそう難解な作業ではない
です。3/7の22時に1個マグネットを私が交換する予定なので次回
記事とするのでこれからの方は参考にされてください。

スターデルタ始動は教科書では個別のリレーやタイマーの組合で行いま
すがそれらと同じ動作を電子動作で行う基盤制御も最近は少なくありま
せん。ただ故障した場合基板交換は簡単ですが初期情報の入力がイザ
では面倒で他の設備の方では無理かも?...ですから私が休みの日で
も職場の誰もが応急処置としてスターデルタ始動ができる物がほしいと
前から思っていました。ありそうでない物は自分で作るしかないです。
空調、熱源設備は業者がメンテしてますが通常動力盤などはされてない
現場が多いので故障時は電気主任が対応しなくてはいけません。夏場
の熱い時に空調機が運転できない、今業者を呼んでますしか言えない
では上司からもっと勉強して少しは対応できないと困るとお叱りを受け
ます。仮にできても自分がいない時の応急対応策も考えておかないと
いけません。漏電とモーターが起動できない対策は電気主任となられ
たら最初に取り組むべき課題
と思います。急に当日業者を呼んでも他現
場で修理してると来れないでその日はテナントやオーナーからの不満対
応で電気主任が翻弄するはめになります。そういう姿って違うでしょう?

基盤制御の故障症状の特徴は電路は正常なのに過電流や欠相となり
運転その物ができなくなり手動も自動も効かなくなるのです。又手動は
リレーではなく基盤上の動作なので細工という裏ワザもできません。
故障すればユニット一式取替のみです。まず私が管理してる現場にあ
る空調機の基板制御接続口を使用しないと誰でもが簡単に使えない
ないためユニットを開放してその部分を剥ぎ取りました。つまりインター
フェースの作成が最初に必要です。配線1本1本を外してどうこうの応
急対応作業は電気を日常的に扱う人でないと設備員でも無理です。

それを始動BOXのここに取付けました。BOXはパーツSHOPで購入して
トグルSWは停止中の他機械から外して使用しました。

24HタイマーTB15601KはBOX内には入らないので入線用の穴を
三箇所開けました。

基盤のピン構成の説明までは現場の取扱説明書にはないので私が
調べた結果こうでした。上カプラーは上段の右からが1番端子になっ
ています。スターデルタ始動ですが線番で11番がメイン、12番がスタ
ー、13番はデルタの各マグネットのコイルをONしてるのがわかります。
基盤上のLSIの型番とかで検索するとそれがどんな素子かわかるの
でそれで基盤上のパターンを目で追えば図面にないピンの意味もわ
かりました。こういう作業では基盤のピン構成を発見する事が必要。

LSI等で構成される中身は私もわかりません。BOX内のスターデルタ始動
タイマーに配線するのに各接続ピンがどんな役割をするのかだけ知りたい
のです。たとえば図面から線番11は基盤上では1番ピンに接続されている
図面の見方はすぐに気がつけました。

BOXに内蔵したスターデルタ始動専用タイマーの配線図を見ながら
各配線をタイマーのソケットに接続しました。7番と8番は必ず接続
しないとスターデルタ用のマグネットを制御できません。5番でスタ
ーマグネット、6番でデルタマグネットを制御します。尚、3コンタク
ト方式のスターデルタなら7番と3番を接続して1番電圧をメインマ
グネットコイルかければ制御できます。個別にリレーを2個使用し
てスターデルタ切替をする場合は同時投入されない様に互いに
インターロックを組まないといけないけどこれは一瞬のタイムラグ
(Transfer time)まで考慮されています。
これ1個でスターデルタ制御が完結できる素晴らしい製品です。

タイマー内蔵a接点は使わずトグルSWの二次側電圧で即11番に
電圧をかける事にしました。

直入れモーターはこの図面で言えばカプラー形状は同じでも11番の
出力しか使わないのでこの始動BOXはこの現場ではスターデルタ始
動だけでなく直入れのモーターでも臨時の起動BOXと機能します。
だからどこの空調機でも使えます。そうでないと誰もが何も考えなく
ても使える物とは言えません。

ソケットがなくてもタイマーのピンのとこにハンダで接続できない事
はないのですが本体固定の問題などもあり今回はソケット付で助
かりました。


次は運転時間設定用24HタイマーであるTB15601Kの接続作業です。
起動・停止はできても機械の場所が遠いとそこまで行くのが面倒なる
感想を言われたくないので運転も自動化としました。トグルSWが切り
の時にTB15601Kのタイマー接点は有効に機能します。TB15601K
が故障し接点がONとならない場合はトグルSW入りで電源直送となる
のでスターデルタ始動専用タイマーは起動できます。

つまりこういう配線をするだけです。

ソケット2-7が電源なので2から線(白)を出しタイマー電源S1に接続
S2はトグルSWの一次側にハンダで接続します。TB15601Kタイマー
が制御するのはスターデルタ始動専用タイマーにかかる電圧です。
TB15601Kタイマー運転中に間違えてトグルSWをONにしても短絡
する事はありませんが停止せず運転したままとなります。モーター
時間制御運転を停止する場合はTB15601Kタイマーのモードを
自動から停止にすればいいわけです。


配線の先端に先にハンダづけをしておいてから接続端子でハンダ接続
をします。この方が簡単にできるし盛りハンダ状態となりません。トグル
SW端子には材質の関係でハンダがつかないので手前の端子で行いま
した。Alとか金属によっては普通のハンダが使えない事も稀にあり。
ハンダづけなんて...忘れた頃にする必要が発生しますから電気主任
を目指す方はLSIのピンのハンダづけまでとは言いませんが配線はで
きる様になっておきましょう。

トグルSW二次側~7番端子の配線を途中で切りここにTB15601Kの
NO端子からの配線をジョイントしました。もしメーカーがこういう物を
作るとしたら基盤を作成して見た目も綺麗に作られるでしょうが接続
さえきちんとすればその違いだけで動作に問題ないです。TB15601K
タイマーは照明制御から回路制御まであらゆる事に使える優れ物です。

これで完成しました中の配線の接続を最後によく確認してからソケット
にタイマーを取付、本体カバーをしたら実際の空調機盤で使用してみ
ました。TB15601Kの固定だけどこういう金属と樹脂のフラット面なら
ば工業用アクリルテープで簡単に強固に接着できます。WIDEをあま
り大きくしたくないのと横位置ではビス止めが難しいので今回はこれ
で結合させました。

既存の接続を始動BOXに付け替えるだけで誰でも使用できます。
私が休みの日に空調機が起動しないトラブルが発生したらこれで
運転をしてもらい後で出勤したら基盤を取替・設定すれば私も楽
ですね。お休みの日に空調が動かないと出勤するのはなくせそう
です。

18.5KWの空調機で自動運転させましたが問題は発生しません。
この始動BOXは私がお休みで起動不能時に職場の方が使うのが
目的なので使用しても1日か2日程度しか使う事はありません。
このビルの空調機回路はTHRはなくCTで読んだ値を判断して電子
的に過電流、欠相、逆相を基盤制御します。従い始動BOX使用時
はMCBの短絡保護のみでモーターは運転しています。とにかく機械
が動かせない状況だけは避けたいのです。もしそれが飲食厨房の
排気ファンだと連動するガス弁が開かないので調理ができないから
営業停止で相当のクレームが予想されます。店長から"電気屋なの
になぜ修理できないんだバカ野郎
"と怒鳴られるのは必死です。

現場経験のない方は18.5KWのモーターではP=√3VICosφで逆算
したら(力率を0.85とする)もっと電流が多いはずと思われるかもし
れませんがそれは資格試験の解答です。実際はモーターで稼動さ
せる機械の要求トルクはそれより低いためモーターの定格電流に
はなりません。余裕を見た選定がされているのです。力率は負荷
に応じて変化するので消費電力を正確に求めるならば測定器に
より実測するしかありません。インバーターでない定速モーター
の電流はほぼ一定ですから現場に着任したら各機械の電流値
を電気主任となったら暗記されてください。モーターのKW表示で
計算上で逆算しては実際値と違います。下の値が29Aとかなれ
ばVベルトがスリップしてる可能性大ですね。モーター電流値が
通常より違う場合はベルト、ベアリングなど機械的な不調が原因
なわけで症状が軽い内に修理しておかないと放置していたら重
大故障まで発展して高い修理費となります。きっと業者に"兆候
を放置していたのでしょう"とオーナーとかに報告されます。経年
劣化で故障するのは仕方ないけど原因は何かを会社は求める
わけで
電気主任で回答不能なら修理業者に聞かれます。

電気手帳の資料を見るとモーターの定格電流の参考値が出て
います。自分で計算したりせずにこういう根拠のある数値を使
う方が何かと問題にはならないです。

上は全負荷(定格)状態ですからそれ未満では力率はグラフの様
に下がるわけです。全負荷より右側の範囲ではモーターは負荷に
耐えきれませんからそれの左側で運転する必要があります。この
グラフでは80~85%負荷程度が一番良く、50%未満で運転すれば
効率・力率が悪く損失が多くなります。電気主任としてこのモータ
ー特性は暗記しておきましょう。


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