節電をしたいのです。昼休みは窓の光で明るいので全室消灯、8時
から22時以外は勤務禁止なのでその間も消灯としたいのですが?
と貴方が電気主任技術者としてテナントから相談されたらどうしますか?
業者に頼めば高額な照明ユニットを提案されるでしょうが私に相談が来た
という事は個別に細かく消灯ではないのでもっと安い経費で実現できない
かという意図はわかりました。その時に私が施工した方法を今日は記事
にしました。会社全体で省エネ活動をしてるテナントもあり節電に関する
相談を時々電気担当として受ける事が最近は増えました。全室消灯は
そうないけど同じ様な事はあります。ただ"消灯します"では最近はダメ
でそうならない具体的対策が必要みたいですね。
伝送ユニットからの操作情報によりTUがリモコンリレーを制御します。
こういう制御側を変更しようとする場合、機能としてないならば業者は
別物に一式取替しか提案しません。だって彼らは商売をするために来
るのですからメーカーに相談したら何でも最低何10万円の話です。
50万円以上でも全然普通です。
仮にこういう4個のリモコンリレーがあるとします。左の黒・白が電源
MCBから来てa接点両切りで制御され現場の照明器具に給電されます。
マグネットを使用しますが20Aが問題なく使える製品でないといけません。
もし貴方も同じ事を計画されるなら三菱のこの型番を使用されてください。
100Vでも200Vでも回路の入切はできますがマグネットを動かす励磁
コイルは200Vなので盤内に単相200Vが必要です。家庭の分電盤でも
あるのだからそれに困る事はないはずです。尚補助接点は20Aの電流
を開閉する能力がないので今回は使用できません。
3回路分の各リモコンリレーの既存器具送りの配線を片切り制御するため
こういう感じになります。(私が勤務するビルはリモコンを通さないMCB直の
200V照明回路はすべて片切り施工となっていて私が物事を判断する場合
は既存設備にそういう施工例があるかを確認してはいます)照明器具は
天井設置ですから人が触れて感電の危険性はない、漏電すれば変圧器
で地絡警報が出ますがそういう事は過去一度もないです。確かに200V回
路は内線規程3206-6節では両切りが推奨されていますが使用禁止とま
で言い切ってないのでビルによって単相200Vでも両切りもあるし片切りも
あるというのが実際の状況です。ただ単相三線式からの単相200Vと異
なり三相からの単相200Vは変圧器二次側がデルタなので対地電圧も
線間と同じ200Vとなる、この200Vは両切りにすべきと私も思います。
4回路~6回路の照明回路ならばマグネットは2個必要です。余談です
がこの配線で上のマグネットの二次側3本を挟んでも∑I=0とはなりま
せん。つまりI0はここでは測定できないという意味です。
MCBからの黒配線をここで接続します。これで回路的には準備できました
ので後は制御タイマーの接続となります。
マグネット励磁コイルが200Vなのでタイマー電源も200VのMCBから取り
白を共通線として各マグネットの励磁コイル端子に各接続します。タイマー
やマグネット励磁コイルの消費電力は僅かなので空MCBがないなら近くの
使用中200Vの2P2EのMCBから電源を取っても大丈夫です。ここで使って
いるタイマーTB15601Kは覚えておいてください、ボルトフリーで私の業務
においても欠かせない存在で常に在庫で切らさない様にしています。
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タイマー電源黒線をタイマーNO接点で制御するのでその接点を経由させ
て白と同じ様に各マグネット励磁コイルに接続します。端子接続において
引っ張っても抜けない緩みがない事を必ず確認します。緩みのまま使用
すると加熱の原因となります。それと1箇所に3本は入れない事です。
無理やり挿入してネジを締めたら受けの樹脂側が割れますし全然締まり
がなく緩んだのと同じ状態で取付してる事となります。(私の経験上)
改造では3本入れる必要が発生する事もあるけど手前で接続するとか
等価的に同じ意味となる違う部分で接続するなど工夫してください。
以上を守り配線さえ合ってれば後で問題なんて絶対に発生しません。
タイマー設定で12:00~13:00と22:00~08:00間は消灯する設定をすれ
ばこの回路で目的は達成できます。ピンを倒した時間帯はNO接点は閉じて
るのでマグネットは投入状態となるのです。逆にピンを上げてる時間帯はNO
接点が開いているためマグネットは動作せず主接点が切れています。
1ピンは15分であり1分単位の制御というならばデジタル式タイマーが必要
となります。ですが生産工場でないビルでそこまでの精度を要求される事は
ほとんどでありません。店舗では開店時のシャッター制御でしょうか
タイマーON時間帯つまりマグネットが投入状態ではリモコンリレーの接点は
経由してるので各部屋の照明の入切は個別でできます。ただタイマーOFF
時間帯ではリモコンリレーがONとなっても照明器具は点灯しません。
私の保守範囲は22000V~100Vまでです。
トラブルというのはビル現場では対地電圧100Vの回路がほとんどです。
電気設備安全管理においては対地電圧で物事を考える癖をつけましょう。
もし照明だけでなく100Vコンセント回路も制御したいならばこのマグネット
接点は十分に余裕があるのでコンセント回路の非接地側を入切すれば
簡単です。(内線規程では対地電圧が150V以下で1線が接地されてい
る場合はその接地側の開閉器を省略できる)更に三相機器を制限したい
ならマグネットの励磁コイルの2本どちらかを下と同じ様に配線します。
省エネは効率化と使用制限しかありませんがタイマーとマグネットは節電
改造の1個の手段と言えます。設定温度適正化、遮光など一般的な省エ
ネ対策はすでに完了している場合、数字の上で確認できる確実な方法
は電気を使わない(節電)だけです。改造で効率化できてもイニシャル
コストはかかる、それなら節電対策にそのコストはかけるできです。その
費用負担を軽減する事に電気主任が役に立てるならばテナントからの
貴方の信頼度は間違いなく上がります。顧客の評価というのはどんな
資格を貴方が持ってるかではなくて具体的に何をしてくれたかという事
しかありません。★お仕事又は社会での評価というのはすべてにおい
て他者又は企業にどれだけ役に立てれるかの1点に尽きるのです★
世の中の成功者とはそれを見切る能力がある人でそこが凡人との違い
ただこういう絶対という設定は何がしら不具合が発生します。業務でタイマー
時間外に照明を点灯させたい場合はご存知の様にタイマーのツマミを回して
自動から入りにすればいいのですが一般の方はこういうとこを触るのは好ま
ずイザでわからないです、タンブラSW黒で強制的にマグネットを起動させる様
にしました。(タイマー点灯中に黒タンブラSWをONにしても短絡はしません)
次に長期休暇時は数日点灯の必要はないのでマグネットが投入されない様に
もう1個タンブラSW白を追加します。従い平常は白SWはONで黒SWはOFF位置
で使用すればいいのです。尚これは机上のKIT説明ですから実際施工時では
インシュロックを使用し配線長さも考えスマートに見える様に行います。取付の
上手さはそういう事をした経験数に比例します。だから業者は毎日してるので
施工は上手なのです。ただだからって電気を何でも知ってるわけではないです。
私も同じで修行中の身ですし自分ができる事をできるだけ行いプロと言われる
様にいつかなりたいですね。勉強と違いお仕事ってどんな職種でも同じです。
リモコンリレーが動作しない時は最初に私はリモコンリレーの取替をします。
ワンショットの一瞬しか操作回路からは信号が来ないためリレーやマグネット
の様に測定して不具合調査というのは難しいです。リモコンリレーの基本的
取扱いはこんな感じですね。照明専用と思われていますが私が勤務する現
場ではリモコンリレーでファンコイルのON/OFFもしています。容量の小さな
ファン程度なら運転もできます。右の青端子は他のリモコンと共通配線して
リモコンTRに接続、赤端子にリモコン動作信号(ON/OFF)を与えるのがTU
の役目です。
照明が点灯しないは誰でもすぐにわかり故障は即連絡されてきます。
1個のリモコンリレーには照明器具が10個程度接続されてるので"その
ままで我慢してください"なんて許されません。まずリモコンリレーがONか
配給元のMCBが過電流で切れてないか確認しますがほぼ100%リモコン
故障です。取替は営業終了後に行い朝の応急としてOFFになってる表示
を指でONにさせれば照明の点灯はできます。TUがもし故障したら最悪
4回路も点灯しないので一体の照明は全滅ですがTUは滅多に故障しま
せん。ですがすでに10年経過してるならばTUも計画的に交換をすべき
です。前任の電気主任が取替程度をしてたなら貴方も無条件で取替は
しなくてはいけません。これは私が管理してる現場でこんな感じで取付
されていますがリモコンは1個15分もあれば取替できるので簡単です。
ただ1個だけ照明器具が点灯しないのは器具不良で不灯の範囲を見
て的確な対応を電気主任技術者となったならされてください。
選任の電気主任である以上は照明器具修理程度はできないといけません。
事務所で使われる照明器具が点灯しないがビル管理現場で誰もが共通に
遭遇するトラブル事例です。私は2年前から安定器取替は止めてバイパス
工事によりLEDランプ化ですべて対応しています。これは元はFLR40W2灯
式ですが真下に人がいないので1本だけLEDにした例。まずFLRの照明
カバーを外し下の電源2本と赤ソケットの2本を直結すればいいだけです。
LED電源回路はランプ内蔵だから電源と赤ソケット配線接続の極性は考え
なくてもいいです。(私は片側給電方式というLEDランプを使用します)
LDG32T・W/13/20/16S 直管LEDランプ ECOHiLUX HE160S
全方向放射の蛍光灯と違いLED直管ランプは下面のみ点灯のためLEDは
光束2000ℓmで40W蛍光灯と等価と扱います。又今日のテーマ省エネとい
う点でもこれからはLEDの時代です。電気代1/3、ランプ交換長期不要
不要な配線をすべて切断します。一番最初に必ず電源と安定器の配線を
1本づつ切断されてください。照明電源をOFFにするとすべてのランプが
消灯して室内が真っ暗になるので私は電源を生かしたまま作業そのため
電源2本だけは切断したら安全のためテーピングしています。200V器具
では照明SWをOFFでも方切りSWだと片線の電圧は生きてるので油断され
ないでください。検電CHECKは必ずしてください。(照明はトイレは100V
事務所は200Vが普通)_ここの設備の人が昔安定器取替作業で照明SW
をOFFしてるので安心し素手で作業していて感電した事があるそうですよ。
こういう事があるから200Vは両切りが好ましいと言われるのです。だから
ってそれを今更文句言っても仕方ないしとにかく修理しないといけません。
一般ビルでは200V照明は片切りと思っておいた方がいいです。
(両切り施工だと工事費が高くなるからです)
絶縁手袋を着用し心線のより線を切らない様にペンチで被覆を剥いてから
2線をツイストさせて圧着で接続するだけの事です。電流さえ流れてなけれ
ば電圧があっても絶縁性の手袋をして配線を剥いたり、接続する作業はで
きます。ただこの時、各工具の先が器具の金物に触れるのだけは注意して
ください。短絡してバチと火花が出ます!(照明器具本体は接地されてるか
ら対地間短絡する事となる)最後にテーピングしたらこれで工事完了です。
故障した安定器はこのままでも電源が切れてるので問題なし!
これは違う蛍光灯照明器具でLED2灯式工事をした時のです。電源の出し位置
が違いますが電源と上でいう並列接続されてるソケットにいく配線を直結すれば
いいのです。(通常黄色の配線)配線に関しては間違え様がないので電気工事
士に合格してる人なら1回見れば次から楽勝でLEDバイパス工事はできます。
(簡単な作業でもこれには電気工事士の資格が必要となります)
漏電CHECKのためランプを装着し点灯状態でI0が0mAである事を確認します。
滅多にないけど照明回路で漏電してる場合は絡む照明器具を1個づつI0で点
検します。メガだと線を1個台事に一旦外す必要があるからです。
照明器具カバーを取付し全作業は終了です。LEDバイパス工事はただ配線を
切断して接続するだけですから女性一人でも練習したらできます。尚カバーの
取付ビスは斜めにネジ込まないでくださいね。20分もあればできるでしょう。
LEDは蛍光灯の色温度Kすべて対応してるので購入時は色温度を合わせます。
一般事務所の白色なら4000Kタイプです。全部白なのに1個だけ色温度の低い
赤みのLEDをつけてはいくら工事は完璧でもテナントは納得しません。必ず既存
蛍光灯ランプは製品の型番を見て色温度を確認してください。FLR40Wの各文字
の意味程度は電気主任は知っておかないといけません。この場合Wが色温度です。
LDG32T・W/13/20/16S 直管LEDランプ ECOHiLUX HE160Sのランプはこの
白(W)に対応しています。定価は1本9千円ですが実売は6千円程度、NET購入
できるなら楽天で5千円以下で購入できます。口金がG13のランプでないとバイ
パス工事では使えません。2本購入だと安定器購入より少し高いのですが消費
電力1\3、ランプ交換不要の点でほとんどのテナントはこの説明をするとLEDラ
ンプを希望されます。1灯式蛍光灯なら迷わずLEDです。
ただFHF2灯式照明器具をバイパス工事する場合FHFとFLRではこの様に配線方式
が少し違うので注意されてください。つまり開いた状態ではなくてFLR器具の様に並
列接続に変更すればいいのです。
蛍光灯ダウンライトからLEDダウンライトへの取替工事はもっと簡単で固定金具を外
し器具を下ろし電源線2本を安定器から切断します。今度はその電源線をLEDダウン
ライトの電源部に接続したら同じ天井内にLED照明器具を付属金具で固定するだけ
です。電源2本の取外しと接続しかないので時間で20分もあれば終わるでしょう。
トイレの中こそ電源を切ったら真っ暗で何もできませんからこれも電源が来た
まま作業するので電源線を即テーピングします。活線作業は電気工事士が
あり低圧電気取扱講習も受講してれば法的にも違反とはなりません。
たぶん蛍光灯照明器具は固着してるので金具を撤去したら本体を回しながら
ゆっくり器具を下ろす事です。力まかせにしたら天井ボードが割れます。
空調アネモを外す時も含めて天井器具を触る時は取付はきちんと行う事
器具本体はこの枠とワイヤーで固定されてますが枠の取付が甘いと全体
で落下します。お客様の頭を直撃し大ケガをさせたら警察ざたになるので
特に注意されてください。
こういう場合で大切なのは取付穴の直径に合うLED照明器具を購入する事
です。ちなみにこれは元はFDL18の照明器具の穴でしたがこのLED器具は
FHT27やFHT32の照明器具の穴では大きくて取付金具がかからないです。
ただ天井器具は落下の可能性があるのでこれだけは変な細工はダメですよ。
以上程度知りできれば照明関係について困るシーンはそれほどないはずです。
ホームセンターにある安定器のままで使用できるLED直管ランプはバイパス工事
した器具には取付しても点灯しません。その類のLEDランプは既存安定器が故障
したら同時に点灯しなくなるのでLEDランプの長寿命は期待できないのです。だか
ら会社で使う場合はバイパス工事して使うLED直管ランプを選びます。この方式
はホームセンターでは販売してないのでNETか専門店での購入となります。
ですからテナントからホームセンターで売ってるLED40Wランプについて相談され
てもけしてお勧めしてはいけません。取付して1年で点灯しなくなったら古い器具
にある安定器が故障したからで10年以上経過してる照明器具では尚更です。
ホームセンターの人は"LEDだからとにかく省エネ"と言いますがランプは確かに
そうでしょうが安定器があるままではその効果もかなり低下します。安定器あり
のままで使用可能なLEDランプは法的には禁止されてないけど以前から危険性
については指摘もされてる点だけは知っておいてください。新聞でいう配線工事
が最初に私が紹介した電源バイパス工事の事です。
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