2016年10月10日月曜日

電気主任技術者 工事打合せ準備

年末に受電VCB更新工事をする以外に来年現在のNO3変圧器を
更新して容量も1000KVA⇒2500KVAとなります。

実はこれ1台で契約電力分あるので残りの各1500KVAを休止にも
できますが技術部長判断で3台並列運転で行う指示を受けました。
休止状態ではNO1とNO2のDSも切り離すわけで仮に新設2500KVA
が不調となった場合にその現地手動投入操作etcを安全に私以外
の設備の人ができるのか?という点が不安材料で職場の方もぜひ
そうしてほしいとの意見もあり決定しました。

新品NO3の故障可能性は少なく、まずそれ1台運転で行い残り2台は
電力需要が必要になるまで休止すれば大きな省エネとなるメーカー
意見もあり、その方向で話は進んでいましたが最終的に社長から
セーフティーが実現してない省エネはダメという意見があった様です。

普通にDSのブレードを入れたらいいと思うかもしれませんがそれは
二次側回路が完全に切れている場合のみです。
完全に無負荷状態ならば充電状態でDSの投入は可能ですがこの
様に二次側に三相負荷が直に接続状態&充電状態でのDS投入
は最初は電流0でも2相目を入れた瞬間に短絡します。
イメージがわからない方はたとえば停止してる三相モーターに2相
だけ電圧をかけたら短絡する単相運転と言えばわかりますか?
変圧器もモーターと同じ事が発生します。
VCBなら三相同時投入されるからそういう現象は発生しません!

実は私が入社した時はNO1+NO2の2台運転でNO3は10年も休止
して使用されていたのですが今の部長と同じ危機感を感じて
私の進言で去年から3台運転にしたのです。
★3台なら1台がダメになっても残り2台で何もしなくてもビル運営が
正常継続できテナントに迷惑がかかりません★
NO3変圧器の耐圧試験を念のため業者にさせて異常なしを確認後
深夜私が3台運転をした時が下状況です。
本当は2500KVA変圧器変更は不要とは思うけど設備投資という
事で会社が後から決定した事なので私は従うだけです。

停電が発生して私が休みで私が急行しても30分では会社に到達
できません。又その間ビルが全停電したままで発生するテナント
から苦情や料理店への弁償費用を考えたら5分以内が限度です
から省エネに反しても3台運転しかないというオーナー判断。
急な電気業者連絡では私の何倍も来館に時間が必要で検討外。
又所内事故では受電27が動作しないため発電機か稼動しない
仮に稼動できても昼間の負荷をカーバーする能力はないです

すでにメーカーで変圧器の製作はしてますが来年になれば作業
手順書などを業者が説明に来るでしょうが電気主任として最低
何の変更が必要かは事前に自分でも研究しておかないと話に
なりません。
まず2500KVAだから定格電流は一次側で65.61Aとなるので
CT、電流計、A/TDの取替又は調整は必要です。
中央監視PC側も変更が必要となるので中央監視業者にも連絡
が必要です。
VCB遮断容量は15KA(15000A)はあるのでVCBは既存で可能。
ただこれも経済産業省の工事申請時は短絡電流を算出しない
といけませんが物のSPECが不明なので今は計算できません。
計算方法は前記事を読んでください。

OCRについてはCTがたぶん100/5となるので65.61Aの時に
二次電流が3.28Aとなりますが既存50/5CT状態では二次電流
2.62Aで3A設定にしてるのでそれなら3.5Aにするのか?
夏場2450KWを1500+1500+2500の変圧器で並列運転する非常
に効率の悪い運転ですが新設の2500KVA変圧器には半分も
負荷が乗らないのです。
そうなら通常OCRは1.5倍電流で動作点設定ですが3.5Aでも
問題はないとは思っています。
(尚OCRの最少動作電流はタップ値の100~105%)


変圧器二次側にもVCBやOCRがあるのでここも一次側と同じ取替
と変更工事が必要となります。
尚このタイプはVCBが切れてないとDSの操作ができない安全装置
がついています。
(VCBが投入状態ですとDS投入装置のロックピンが出たままとなる
のでレバーを動かせずDSは操作不能)

VCB取替と同様に2500KVA変圧器更新工事でも電力側の停電
は申請しないつもりです。
受電VCBさえ確実に切りさえすれば責任分解点のDS開放は
充電状態でもできる
のでこれで受電は完全停止できます。
この建物の特高回線は単独ではないので他のビルへの影響がある
のと通常の年次点検の停電+計画作業分含め半年間に計4回も
停電はたとえ夜間実施でも、相手にお願いできるわけありません。
(相手に反対されたら工事ができない不測の事態は避けたい)

DSを切っても壁側だけ22000V充電状態ですが作業場所は離れて
いるので安全上の問題はありません。
DS操作は私が行いますが電気というのは電流さえ流れてなければ
100万ボルトあろうがDSを開放してもアークは出ませんから不安は
ありません。(専用の高所用DS棒で入切操作をします)
当然停電作業の時の様にDS一次側に甲種接地は厳禁です。
ただ接地取付も私がしてるので誰かが間違えてはないです。
負荷電流状態で生でDSを開放したり、充電状態で接地操作
をしたらヤバイではすまないです。


充電状態のDSを扱う、つまり活線作業では電験と電気工事士だけ
ではダメでこの講習を事前に受講しておかないといけません。
この講習で活線作業についても講義があり、電気主任においては
低圧と高圧の両方を受講しておく必要があると思います。
活線作業は注意事項はあれど労働安全衛生法では禁止ではあり
ません。
だから講習で学ぶ必要があるのです。
低圧において蛍光灯修理で活線作業せざるおえない事が割りとあり
ますがそういう事をされてる設備の方は電気主任でなくてもこれの
低圧講習だけは必ず受講されてください。

何かあった時に無資格では貴方を雇用してる会社が処罰されます。
そのためこれは雇用してる会社が必要な従業員に受講させる義務が
ある物
で会社にお願いして会社の費用で受講する性質の物なのです。
意外と知らなくて受講されてない方が多い様ですね。

以上電気主任技術者としてどういう風に工事を進行したいか
と変更点の要点を調査した上で
業者との打合せという物には
望まないといけません。
あくまで作業進行の主役は業者ではなくて電気主任です。
後当日や前日の材料搬入、資材の置き場所、連絡体制など
非常用発電機を運転するので照明や工事電源は大丈夫。
ここは昔コージェネをしていたので非常用と言っても冷却塔
付の発電機なのでいくらでも長時間運転できます。
発電機は52Bという中間VCBが切れるため停電中に運転しても
今回の工事範囲では危険はないです。
(念のため52BのVCBは引き出しておくつもりです)

VCBは引き出すとは電路からVCBを外してしまう事です。
こうすれば絶対にVCB間の電路が接続される事はありません。
絶対に通電してはいけないならば自動⇒手動、切及び52Gの
b接点でインターロックされてるからと言っても私はVCBを電路
から抜く事にしています。
引き出す時はレバーを上にしたままグッと手前に引っ張ります。
投入する時はレバーを上にしたままグッと押し込みます。

あれ22000Vなのにこんなに線が細くてもいいのか?
たとえば変圧器は低圧側より高圧側の方が線が細いのはなぜか
現場未体験の人は不思議に思うかもしれませんが電圧が高くなるほど
流れる電流が少なくなるからです。
1A当り22000Vならば38KVA、6600Vなら11KVA、200Vなら0.34KVA
の電力を配給する事ができるのです。(小数点を省く概算)
この値を覚えておきましょう。電流値を見て概算で何KVAと問われる事が
現場ではよくありますので!逆に割れば何A流れてるかもわかります。
日常のそういう事がさっと一目で人前で言えるのも技術者の条件です。

建物に電力から引き込まれて受電VCBの一次側にあるDSを責任分解点
という需要家と電力会社の責任の区分点です。

電力会社は各需要家のこの部分に社内で区分けするため番号を設定して
いて通常DSとは言わずたとえば"100番は開放しましたか"という言い方
をして来るので注意します。
年1回行う停電作業ではそれを開放して甲種アースを取付けしたのを電力
に報告してから電気主任が業者に作業開始の指示をします。
電力会社との直通電話が特高室にあり受話器を取るだけで指令センター
とつながる様になっています。
受電VCBを入切する時は受話器ごしにセンターにつながった状態で行う
のは相手もこちらの異常を知りたいからでしょうね。


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