今日はお休みですから朝は二人でゆっくりハグして寝ていました。
携帯が急にCALLしたので"ヤバイ遅刻"と無意識に体が反応してしまい
時計を見てAM7:07。。。あの子が"今日は休みじゃない"と言うのを
聞いて少し冷静となり電話に出ました。
夜勤明けの男性からで....
"朝からごめんなさい、丸山さん、実はさっき第1電気室の一般電灯1
の変圧器から地絡が出ていつもの一瞬ノイズかと思ったら復帰
できなくてB種接地のとこで350mA流れてるのですが?”という状況。
あそこは通常I0rで40mA、I0rを聞きたいとこだけど裏のパネルを
外してその男性に電圧クリップさせるわけにもいきません。
係長に電話したら残業で出勤していいそうです。とまで確認してるみたい
わざわざそんな電話までしてくれて相当に気を使われてると判断したので
大丈夫その程度の値なら火事にはなりませんからそのままにしておいて
私の到着を待ってください。と明るく返答しました。
ですが今日のお休みは順調に行っても午前中は返上ですね。
彩音が朝食を作る時間もなくカロリーメイトとミルクで充電して今日は車
で出勤しました。
最近一般電灯3で漏電事故があってこういうのは連続した事ないんだけど
仕方ありません。。。さあ頑張ります
とにかく会社についてその一般電灯1の変圧器のB種接地をとりあえず
同じ様にI0で測定したらあれ?350mAから72mAに激減!
71.93mAでここは通常I0で50mA、I0rで40mA程度なので少しだけ高い
けどこの値では漏電とは思えません。
仮に末端系統で漏電が発生してれば500mAも通常出るはずです。
72mAならば地絡リセットできるので様子見も可能ではありました。
ですが私的には何かが引っかかるのです。
それに地絡警報が出てるので調査をして会社に報告書を作成して
おかないといけませんからする事はしました。
(警報履歴は毎週末に技術部長に提出するから未対応はバレるの)
わずかの違いでも後で何かあった時に責任を言われますからね。
とにかく★数値で結果を残さないと今の時代は弁明できないのです★
これが第1電気室の一般電灯1(500KVA)変圧器です。
電灯変圧器とは単相三線式といい200V照明と100Vコンセントに電気
を配給するための変圧器です。(照明回路ではまず漏電はない!)
変圧器で地絡警報が発生するのは主幹がMCBで子もMCBの回路です。
ELB回路ならば30mAで瞬時に現場でトリップしています。
ここにはC1~C10の10回路があるのでこの10回路のI0又はI0rを
測定します。
ブレーカーの下に貼ってるのはその年の幹線メガ値や行き先など
注意事項でイザでそういう事を探していては危機意識がないです。
覚えておかなくて良いので記載しておけば間違いは防げるでしょう。
一般電灯1変圧器回路の絶縁バリアーを撤去して測定開始ですね。
通常ここには安全のため透明なアクリルのボードが取付してります。
一般電灯3変圧器のとことは違い一般電灯1は無理なくケーブルが
配線してあるので測定がとてもスムーズで楽です。
3本測定のため口径が80mm程度のリーククランプメーターをここでは
使用してI0を測定しています。
ただケーブルが硬くほとんど動かないためどう工夫してもクランプ
を挟さめない場合は測定をここではなく途中のどこかで行います。
(絶縁手袋と電気用ヘルメットは必ず装着して作業は行なう)
で結果はこの通りです。確かにこうして見るとC4回路がいつもより
40mAはI0が高いのです。
ただ前述した様に漏電というには私の経験上値が低過ぎる???
500mAとかなら迷わずテナントに押しかけて調査を部長経由でお願い
しています。
ですが今までの漏電はねずみがかじる、使用者の誤操作などでダメージ
を与えた事により急速に対地間抵抗値が下がる事によりそれが200Ω
とかになり漏れ電流が500mAになっているのです。
ダメージではいっきにそうなるのがほとんどですが稀ではあっても
20000Ω(0.02MΩ)で50mAほどI0が高くなる事も理論的にはあると
思うので何か引っかかるのです。(0.02MΩでは基準外)
通常の★自然劣化で新設時100MΩがいくら年数が経過してもそんな
値にはけしてなりはしません★そう保守点検では防げない故障ですね。
漏電とはいつ発生するか、いつ発生してもおかしくない外部原因である事
がほとんどなのです。
こういうケーブル3本部分では径が太く所持してるI0r100ではI0rが
測定できないのでテンパール工業のRM-1を同時使用してこの様な
ケーブル部分ではI0r測定をします。結果59mAまで低減しました。
左の様にRM-1の出力線をクランプメーターに挿入して測定を行います。
この位置では毎月I0でしか測定してませんが確実にいつもよりI0r
で20~30mAは高いのでこの奥に何かいる?とは予想しました。
ただいつもの様なねずみがかじったという様なダメージではないかな?
とにかく今は結果だけを機械的に測定しましょう。
次にC4回路の受けの盤側で測定、下段のC4-2が確かにいつもの3倍
高いのです。いつもは10mA程度ですから放置、様子見はできません。
I0は1日の中で微妙にゆっくり上下限しますから私的な現場盤でのI0
許容値は通常平均値の倍までですね。(あくまで私の経験から)
この様に月に1回のみだけど各テナント分電盤主幹、各系統主幹を
測定しておけば何かあっても比較判断ができるのです。
28mAというI0が1社で大きなテナントでというなら理解しますが面積
的にもそのテナント店舗にしてはこのビルの他店と比較しても多い。
★メガ値が正常でも主幹点ではI0/I0r値は絶対に0とはなりません★
上の様なケーブル、ブレーカーの表面に大量のホコリなどがありそれに
水分がつくと漏れ電流の値が増えるのでこういうI0管理をする場合は
定期的に動力盤、分電盤内の清掃が必要です。
上の写真で透明シートに気がつきましたか?私が後から取付をした
物でホコリはとにかく電気の敵なのです。
乾拭きで十分ですがブレーカーのレバーやトリップボタンだけには触れ
ない様に十分に注意されてくださいね。
後、はたき清掃は禁止、ホコリを回りに散らすだけ、トリップボタンに当
たる危険性があります。当たり前だけど電気に水拭きはダメですよ。
★こういう場所を汚していてはI0管理を語る以前の問題です★
電気清掃は有効な保守管理の一つなのです。
停電作業の日に各動力盤、電灯盤の清掃をする暇はないので日中に
充電状態で行いますから★電気がわからない人にはさせてはいけません★
怖い物知らずですから感電したり、トリップボタンに触れて停電させでも
したら大変な事になります。半年に1回程度でいいですから清掃実施!
尚、受変電設備の機器清掃は業者にさせています。
変圧器B種接地電流が管理基準50mAを微妙に超えてる場合は漏電
どうこうの前に盤の清掃して、十年一度もしてないならそれが原因!
又電気火災もそういう状況の放置で発生するのではないですか?
盤の上のケーブル部分も脚立を使い私はホコリ清掃を行います。
盤内を見た電気業者の方から管理が良いと言われる事が多いです。
業者の人は意外とこういう部分で管理してる電気主任の程度を判断
しますからね!だから常に私は綺麗にしておきたいのです。
盤の主幹でメガやI0測定をする場合はこういう関係があるのは必ず
頭に入れておいてくださいね。意外と現場の人でも知らない人が多い。
下の場合主幹メガをするならすべての子MCBは切りでしないと0.1MΩ
未満だから絶縁不良なんて言う方が日本に一人は最低います。
幹線でのI0r上限はその電線の最大配給可能電流の1/2000で主幹
で法規にある1mA基準は適用しません。
又法規では今だI0とI0rの区分けがされてなく総称して漏れ電流という
扱いですが、火災や感電に関係するのはI0の中のI0r成分なのです。
停電しなくても(メガ測定なし)でも漏電を探す必要が常にあるので
★これからの現場電気主任技術者はI0rを扱えないといけません★
技術部長は土曜日でお休みなので撮った測定値の写真をLINEで送り
部長から電話で店主に説明してもらい入室と調査許可を頂きました。
今は昼間の営業中ですからテナントに制限を与えるなど責任を伴う交渉
はこのビルの場合は保安規定上の統括管理者を通して行うルールが
あるのです。もちろん部長も私を信用してくれてるからいつも反論なしで
対応してくださいます。
ここからは店舗内なので撮る事はできませんでした。
この場合も店舗分電盤にて他例と同じ様に各回路のI0を測定します。
こういう場所では口径の大きなクランプやRM-1を同時に使用するのは
かさばり不便なので単体でI0とI0rが測定できる下の様なのがいいです。
正常ならば末端回路のこのポイントではこんな0か0.1mAのはずです。
ここではI0r値で1mA未満でないといけませんがI0で0.1ならI0rの
測定まで必要ありません。(I0r<I0の関係のため)
ただホームセンターで売ってる1万円程度の性能のクランプメーターは
1mA(0.001A)を正確に認識できないので漏電調査には使用不可能!
I0で1~3mAとかならばI0rモードで測定を再度行う必要があります。
電源装置とか接続されてると絶縁が正常でもそういう値が稀に出ます。
結局は1回路16mAもある回路を発見しました。。。これは何かあります。
私の経験では★配線系統の漏電では500mA以上の高いI0が出ますが
機器単体異常では結構低い値が出る場合が時にあるのです。★
低いと言ってもこの測定位置にてI0rが1mAを超えてるとメガは0.1MΩ
未満ですから正常なわけではありません。
とにかく接続されてる機器が怪しいのではとまず思いました。
最初から1個づつ切りメガ測定をすればいいと思われるかもしれません
が今は営業中で食事中のお客様もいるので停電はできません。
(店長しだい、客の状況ではそれが可能な場合もあります)
問題回路には3個のコンセントがありそこに接続されてる何かです。
各機器の電源コードのI0を測定したら1個で8mAを発見!
こういう物は急に値が大きくなる事もあるのでだから変圧器B接地
でも反応したわけです。(ここまで停電、機器停止は一切してません)
ジュースサーバーというジュースをお客さんが自由にお変わりする
機器ですがこれが原因でした。
MCBからの電源接続なら15mAトリップのELBを内蔵してるはずなん
だけどなぜ動作しなかったのでしょうか?この時点では原因不明!
とにかくそれを回路から外すと変圧器B種接地までのすべての値が
毎月測定してる値となったのです。
(最後にそれがない状態での回路メガが20MΩ以上も確認済み)
たぶんこのまま使用して更に悪化したら背の低い子供さんが金属
部分に触れて感電していたかもしれません。
店主にその事を至急説明して使用を中止してもらいました。
後でその機器パネルを外し確認したら内部では15AのMCBで受けて
いてこれでは漏電は機器単体では防げません。
こういう場合は取付業者の方で分電盤のELB回路に接続が必要。
通常のMCB回路からのコンセントに安易に接続されていたのです。
厨房外設置でELB回路コンセントがなく配線も面倒だから近くのどれ
でもいいからで接続したんでしょうね。取付業者なんてこんな程度!
こんな時に★安易にその設置業者をテナントの前で非難はしません★
あくまで店の判断ですべきで昔それで店がその業者との契約をすべて
切った事があり後で誰がそれを言ったのかもめ事になるかもしれません。
私はあくまで絶縁低下の状況を調査、改善するのがお仕事です。
ビル管理側としての意見は統括管理者である技術部長にしてもらいます。
当日の原因は簡単に客にはして詳細報告は会社の方から後日致します。
で終了すればいいのです。
知識のおしゃべりは後であの人がああ言っていた。という事を言う面倒
な人が稀にいるので相手を見てからしてくださいね。口は災難!
接地をしてると言ってもビルの場合は下の様に感電しますから接地が
正常でも意外と高い50V以上で感電するケースもあるのです。
これは父からもらった電気実務の本でそこにも同じ記載説明があります。
そうなると変圧器B種接地よりかなり低い接地抵抗値になる様に機器側
でも接地しなければなりませんがそれは容易ではありません。
まして業者が入れた機器の接地の取付けが悪いと接地値が更に高くなり
漏電時にそんな高い電圧で使用者が感電する可能性が高くなります。
取付けのサービスマン程度ではそういう電気の理屈も知らないでしょうね。
機器は絶縁抵抗は高く、接地抵抗は低い環境が理想ではあります。
分電盤ELB回路から電源を取っていれば機器の漏電が進行した場合
30mAを超えるとこの機器はトリップできるのです。
更に接地をしておけばこれを通して速やかにELBが動作するのでELB
がある回路に接続される機器はすべて接地するのが最善です。
★人間の体をELB動作のきっけにすべきではありません★又漏電で
感電した時の電圧値懸念も考える必要もなくなります。
専門書によると漏電動作電流(mA)×時間(秒)を30未満にすると感電
しても人体への影響は最小限にできるそうです。
一般の30mAトリップELBなら1秒未満で動作が必要となるわけですね。
ですが1mAの人体通過電流で人は電気を感じ10mAでは相当なダメージ
との事ですから30mAでも0.5秒なら安全と言っても感電体感は個人差
があるのでどう何でしょうか?私もそんな感電経験ないからわかりません。
年末に22000VのVCB交換作業があるのですが1万V以上の高圧機器は
経済産業省の電力課の工事許可が必要なのです。
(この制度は私も今回初めて知りました)
報告資料は業者が作成してくれたので私としては"そのVCBの二次側
の短絡電流の計算値より交換するVCBは遮断容量はある"を一言説明
すれば10分で許可が出ると思っていました。
ところがコージェネ発電機を現在、非常用発電機にしてる件で設定
で非常用動作をしてると説明したらその設定を元に戻せば非常用
発電機でなくす事ができるので発電機が電路に接続された状態で
計算修正をしてください。とご指摘!
つまり系統連携の状態という事ですがメーカーのエンジニアから
この発電機の短絡容量計算書が必要との事。
今思えばあの時にシーケンス改造をしておけば良かった後悔しまし
たが今更間に合いません。(社内予算計上手続き、工事関係)
職場の資料にはどこにもない、もちろん誰もそんなのは知らない。
3日ほど探したら不要種類の棚で偶然に見つけました。
当時誰かが意味わからないから整理してしまったのでしょうね。
VCB二次側の短絡電流は6000Aとかになりますが発電機は意外と低
く短絡比的には0.9~1.2が多いそうです。
ビル発電機はエネルギー配給能力が小型エンジンのため短絡という
急変であっても大きな短絡電流まで配給できないからです。
表にある初期過渡リアクタンスという言葉も父からもらった実務本
シリーズで読んで知ってる言葉という意識は感じたけど意味は
忘れていました。
来年は2500KVAの特高変圧器の導入をするんだけどこういう作業の
許可申請もする時は電気主任技術者が担当官と話をしないといけ
ないのです。
VCB交換と違い継電器設定変更もあるのでなぜその値かも説明で
きないといけないと思います。
私は電験二種は試験で合格しましたがなんだか認定申請の面接を
受け様な気分で少しプレッシャーを今感じています。
それを受ける時は現場の設備を完璧にマスターしてないと面接で落
とされるらしいけどそんな気分です。
メーカーの話では質問される事はほぼ決まってるのでその雛形を今度
下さるらしいけどとにかくそれについては調べておかないといけません。
父からもらった実務本は受変電設備の設計について書かれてる内容
で今再度1から復習をしています。
ただ職場にそれら物があるのと取扱経験はあるので難しくはないです。
2016.8.19に会社より優秀社員賞を頂いた時の集合写真です。
9.1発行の社報を携帯で撮った物でかなりぼけていますが私の横が
社長でとても緊張しました。
社長より"日本の古い言葉に出る釘は打たれるという戒めがありますが
これからの時代は出ない釘は抜かれる時代です。
若い方は勇気を持って果敢に攻めの仕事をしてください"というお言葉
が全員に向けてあり私もそう思いました。
今の小さな自分が納得できる仕事をしていてはダメ、もっと頑張らないと!
そしてお仕事は人(お客様、テナント)を生かすのが最大の目的です。
そうでない個人努力は外に成果を生まないから会社では評価されません。
"キツいから楽な職場"なんて考えの人は"出ない釘は抜かれる人"だと思う。
転職を目指す方に今の会社が求める姿を知ってほしくて記事にしました。
★⇒私のブログの最新記事へJAMP