電気主任技術者 テナント対応日々

朝、館内を巡回していたら職場のMさんからで5階のテナントA社にて
照明が複数点灯できない故障報告を受けました。

今日はテナント、店舗で起きえる電気故障を記事にしてみました。

電気主任は継電器やシーケンスの知識は必要だけど店舗、テナント
から連絡がある電気トラブルで一番多いのは家庭と同じ様に電気の
使い過ぎでコンセント回路の20AのMCBがトリップした場合です。
どんな場合も100Vメガをして絶縁に異常がないか確認して私は
MCB再投入を行います

推測で電気の使い過ぎと安全確認もしないでMCBを再投入してはいけ
ません。(ELBなら動作表示で漏電とわかります)
再投入できたら同じ負荷接続で電流測定をして20A未満になる様に
機器コンセントの接続レイアウトを変更
してあげましょう。
場合によっては電源回線増設工事のアドバイスもします。

主幹と故障回路の双方がMCBでの漏電なら変圧器B種接地の地絡警報
が先に出ますがそれ以外の構成の漏電や短絡事故の場合では現場盤
のELBやMCBが先にトリップします。
こういう場合は接続されてる機器をすべて外して電源を投入しますがこの
時に即座にトリップならコンセントか配線が不良ですね。
基本は1個づつ機器を追加していくとトリップした機器が不良です。
電気主任技術者になるといつかはこういう調査を貴方も迫られます。

今日の故障の場合、部屋に到着するとこういう感じで1列スポットライトが
点灯せず
で今から電気業者を読んでも最短で午後3時からとかで彼らも
今日の予定があるから今日のすぐは無理です。
コンセント回路と違い照明回路は固定負荷なので電気の使い過ぎで照明
回路MCBが切れるのは前日に器具増設でもしてないならありえないです。
今回分電盤内でMCBがトリップしてませんでしたが、そうなら照明SWを切り
状態でもトリップするならSWより手前に短絡箇所があると推測できます。
復旧方法としては短絡箇所を切断してその部分の接続作業が必要です。
商品を照らすライトなのでなるべく早く修理してあげたいと思いました。

もし回路の途中のランプ以降が点灯しないならば天井裏の確認が必要
点検口から天井に上がる場合は必ず吊り金具に手をかけて天井内では
絶対に天井ボードに足をかけてはいけません。天井が抜けてしまいます。
又そのためにも脚立は天井に届く十分な高さのある物を用意します。
注意力のない設備員が天井裏に入り天井ボードに穴を開けてしまう事故
はどこの現場でも過去誰かがした事があるのではないでしょうか?
ただ張替修理には1枚最低3万円は必要ですしこれが店舗では相当に
店主から怒られます。
(後で上司と手土産を持って謝罪が必要)

今回の様にMCBトリップがなく1列照明が点灯しない故障ではタンブラ
SW本体かそこの配線抜けの可能性が一番高いですね。
実際配線抜けでも取替してあげた方がテナントさんは安心されます。
ただ店舗営業中は停電ができないために照明回路MCBを切らないで
SW一次側の電気が生きたままタンブラSW取替をします。
(故障したタンブラSWは他2回路が絡んでるためそのMCBが切れない)
最初にお客様の財産なのでカバーを外す時はツメを割らない様に慎重
に行いカバーを外すとこういう状態でした。

テナント室内作業のため途中を撮る事ができなかったので結果で言えば
すでに故障タンブラSWは撤去した状態です。
電気が生きてるので静かに配線は外したい、配線を不要に短くしたくない
ので故障タンブラSWの根元で切断してしまいます。
電工ナイフで配線を剥く時は刃先が周辺の金属部分に接触しない様に
剥いてから新しいタンブラSWに接続すれば組立して終わりです。
このBlogを読まれてる方は電気工事士の資格は持っているでしょうから
取付方法は今更省略します。

電気の作業より注意してほしいのは壁紙とかに傷をつけない事。
又汚い手袋で壁に触れたりすると白い壁を汚してしまいます。
SW交換時に指が当たり正常なタンブラSWを消灯させてはいけません。
作業終了後に元に戻しますが触ったらわかる様なグラツキや取付が傾いて
たりしてない事...つまり最初にあったままに戻す。
特にこういう押さえ金具で固定してる場合は取付ネジを全部外すと上の様
な事になるので気をつけてください。
壁の中に落ちたら拾う事はできないので新しい押さえ金具が必要です。

最後に枠を固定するのでもこういう順番で半締めして最後に本締めをして
固定します。
何も考えないでネジを固定していくと途中でネジ穴がずれて入り難い...
それを力でネジ込んだら枠が割れてしまった!
こういうタイプは設備の在庫でもないので取替までタンブラSWがこの
むき出しの状態でテナントに使用してもらうしかありません。
枠1枚破損でも謝罪も込めてこのスイッチ一式交換が常識です。

こういう壁コンセント取替修理は基本電気を止めて行うべきだけど飲食
店舗、厨房では営業中に不具合が発生すると稀に電気が生きたままでも
取替が必要な事態が発生する事があります。
あっさりMCBが飛んでくれたら楽だけど1個だけ奥の1箇所だけ使えない
(黒線を剥いたり扱う時だけ注意すれば取替は難しくはないです)
ただ接地付コンセントで赤と白を逆接続したらビルでは変圧器B種接地で
地絡警報が出て大騒ぎとなるのでそれだけは注意します。

電気が生きた状態でリングスリーブで配線の接続が必要となる事が時々
発生しまから、電気が生きたケーブルの被覆を剥がす事ができたら便利。
薄皮1枚剥がすつもりで被覆に切れ目を入れて爪で引っ掛けて剥きます
が、刃を入れ過ぎたら短絡してスパーク火傷をするので注意します。
電流さえ流れてなければ電圧はあっても短絡に気をつけたら接続はでき
ますし実際されてる設備の人は必ずいます。
とにかく営業中ではいかなる場合でも電気を止められませんから接続が
今どうしても必要なら生きたまま行うしかないのです。

活線工事には電気工事士と低圧電気取扱講習の事前受講が必要
となるので電気主任の方は忘れずに受講されてください。
電気が生きたまま作業を行う活線工事は違法ではありません。
活線作業では短絡させない、電流がある配線を抜かない
この2点だけは必ず頭に入れて作業は行います。

営業時間外なら停電で作業できてもテナントの方が残業をして立会い
が発生したりするので逆にこちらに残業代を払えなんていう人もいます。
それか"その残業代と差し引きで工事代は無料で作業してほしい?"
そういう難しいテナントはどこのビルでも一社は必ずいると思います。
私が電気主任をしていて何が一番ストレスかはそんな道理の通らない
テナントで発生した電気トラブルを解決しないといけない時です。
物は資格があれば扱えるけど人は資格があっても容易にこちらの
思うままにはならないのが現実です。



あるお店が退店したので次のテナントのため内装工事をするのにその
期間だけ照明を毎日自動で点灯させたりします。

前も書いたと思いますがビルで設備をしてるとタイマーを照明に取付する
作業が割りとあるので覚えておくといいと思います。★作業理屈は簡単!
1ヶ月以内の使用でどうせ元に戻さないといけないので取付はAboutでも
構いませんが注意すべき点が少しだけあります。
照明回路のタイマー制御ならばPanasonicのタイムスイッチTB11Nがよく
現場で使用されます。
タイムスイッチTB156とかだと電源と負荷の渡り配線が必要だけどTB11N
は最初から内部で配線してある照明回路専用タイマーです。

タイムスイッチTB11Nの定格電流は15Aです。
AC3級負荷扱いとする白熱灯が15Aまで使えるので天井照明器具も15A
までFULLに使用できる点がTB11Nの最大の利点です。
白熱灯は通電前の冷えた状態は電気抵抗が低いので非常に短い時間
ですが定格より大きな電流が流れるのでモーターと同じ様にAC3級負荷

抵抗負荷は15Aまで使用できても突入電流を伴う白熱灯や蛍光灯の様な
AC3級負荷では使用能力は下の様にほとんどの製品で低下します。
電気屋さんがよく使うTB15601Kタイマーでも蛍光灯など照明器具は7A
程度しか最大で接続できないです。
TB15601K本体に15Aと記載されてますがその前に"抵抗負荷"と記載
があるのは意味があります。

今回3回路にタイマーTB11Nを取付をしますが3個も使用したくなかった
ので2回路は1個で計2個のタイマー使用を考えていました。
タイマーの接点能力を超えてしまわないかCHECKが必要です。
結果、点灯状態で電流計測したら10.4、8.8、13.4とどれも2個で15A
未満にできるペアがなかったので仕方なく3個使用としました。

回路の電圧が同じである必要があります。200Vから電源を取り
100V照明回路と200V照明回路を一つにしたらLED器具でない場合
100V回路の照明器具安定器が絶対に焼けます!(まず煙が出る)
電圧を測定するか電源の取り方で見れば電圧は確認できます。
尚赤い線を使用したのは2個タイマーのつもりでしたから白、黒の線が
足りなくなったからで意味はありません。

もし10A流れる照明回路を5~6個タイマー制御が必要となった場合
TB11Nを盤の中に6個も設置なんて現実無理という物です。。
こういう場合は私ならタイマー+マグネットでこういう感じに組みますね。
部品点数は3個のみで白は素通しで各黒1本だけをマグネットで入切
すれば主接点は計6個あるので6回路分の照明タイマー制御できます。
(200V回路でも照明片切り回路はあるので特に問題とならないです)

コイル電圧が100Vの場合、コイのル電源取りだけは注意します。
蛍光灯もモーターと同じでAC3級扱いが好ましいとの事で各回路に10A
程度しか流れない一般照明回路負荷程度ならば富士電機SC-03が大
きさ的にも適していると思います。(もちろん取付前に測定はします)
SC-03の主接点定格電流はAC-1級負荷で20A、AC-3級負荷で11A。
10~15Aの照明負荷回路なら接点容量が一回り大きいSC-0にします。
尚突入電流の突入時間が1mSec未満の場合は影響が少なく突入電流
「なし」と扱いますがLED照明器具は電源投入時に定格電流の数倍の
電流が1mSec以上流れるのでその点ではLEDはAC3級負荷でしょうね。


テナントから"Aの部屋の照明をBの部屋と連動させたい”という相談があり
以前私が対応した時の話です。
リモコンリレー回路でしたからそれがONになった時の電圧を利用してマグネット
を連動させました。これにもう片方の照明回路の配線を接続すればいいのです。


少し前は私も蛍光灯の安定器交換をしていたけど当事、FLの器具はFLRに
改造してあげていました。FLRはFLより点灯が早くFG-4Pの交換も必要なく
なる利点があり、様は下の様に結線すればいいわけで難しくはないです。
更にどうせ交換するならFLRではなくてFHFの安定器2灯式が5千円の時代!
FHFランプはFLRより明るくて消費電力も少ないのでいいですよ。
都合まだ蛍光灯の安定器交換をされてるなら改造をお勧めします。
そんな事をしたら何かあったら?いえ改造をしなくてもその安定器を交換修理
した時点で作業者に全責任が発生しています。
私達の様なお仕事は自分で扱えば自動的に全責任が発生する事となります。
それが嫌なら"できません、業者にお願いします。"しかないけどその程度の人
では電験があっても正社員として雇ってくださる会社なんてないと思います。

店舗、テナントの電気故障で対応しないといけない事を思いつくまま記事に
しましたが、どこまでする必要があるかは前任の電気主任がどの程度まで
していたかが基本となります。

この業界はテナントに対する対応・サービスの質を下げる事は許されません!
いろんな事を起用に対応していた人の後に電気主任となるのはガチきつい。
でもそれは入社してみない事にはわかりませんから頑張るしかありません。
電気主任技術者として選任される場合、最低基準は前任の電気主任以上
と思っておけば間違いありません。周りの方もそれを当然の様に貴方に
求めてこられます。
だってその現場の電気主任となったのですから!