2016年3月4日金曜日

電気主任技術者 停電事故が発生したら?

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所内での短絡や地絡事故での対応は相応に設備熟知が必要
ですが適正に管理してる現場ではそれら事故は稀!
ですが電力会社からの送電が停止してしまう停電事故は
いつ発生しても対応できる様に
しておかないと利用者全員
に多大な迷惑をかけてしまいます。

私が管理してる現場では受電停電が発生すると受電UVR動作
により自家発電が自動起動、VCBは発電機回路を除きその他
のVCBは自動遮断します。
夏場ですと2500KW程度の電力は必要だけど発電機は最大
で1000KW分しかないので消防負荷やその建物にとって
停電が許されない設備のみに給電するために余計な負荷は
停止させる必要があるのです。


停電時は正常な営業活動はできなくなる事をテナント会議で
伝えていてもテナントで働く一般の方は発電機が運転すれば
停電前と何ら変わる事なく業務ができる
と思い苦情を電話されて
きます。
イザそういう事態になればその気持もわかります。
ですがテナント店舗では原則非常灯とGAC回路で点灯する照明
しか給電されません。

ただ大型冷蔵庫などは入居時に発電機で運転再開できる様に
テナント費用で接続工事されています。
(非常用なのに1000KWの発電機分があるのは消防設備以外
もある程度考慮してるため)
発電機さえ正常起動するならば電気主任も相応に言い分も
ありますが問題はそれが起動せず館内が完全に照明がない
真っ暗な状態そして前述した大型冷蔵庫が稼働できない!
大昔そんな事があり食品損害が100万円発生してオーナーが
弁償されたそうです。
これが病院や工場で電気を止めれない重要施設がある
ならば同様な被害が発生するでしょう。


私が管理してる現場では52BというVCBが切れてないと絶対
に発電機で送電してはいけません。
後どこの現場でも電力への逆送電防止のため受電VCBが投入
状態では発電機VCBは投入できない
様になっています。
受電停電でない事故発生OCRやDGR動作によるVCBトリップでは
受電VCBの一次側のVTが生きてるためにUVRが動作
しないので発電機は自動起動しません。

不足電圧(27)の動作による停電はビル外、51(過電流)や
67(方向性地絡)動作による停電はビル内の事故です。
51や67では故障箇所のみの区分停電にたいていなるはず!
全体停電か区分停電か?瞬時に判断して電気主任は適切
なテナント対応が必要となります。

51や67により区分停電事故では故障回路をDSやLBS開放で
切り離しその状態で受電をさせて専門業者を呼ぶしかないでしょう。
使用可能な回路は生かし事故停電の影響を最小限に抑える
という迅速な初期行動を要求されます。
この操作は当然、電気主任が現場で即しないといけません。
おそらく焼損事態も発生してるため部品交換のため数日その
故障回路は使えないと思います。
又完全に電力会社送電が停電してるのに発電機が起動しない
最初に受電27のターゲット表示を確認しましょう。
更に受電電圧計が0Vなのに27が動作してないなら完全故障。
電力会社に相談しても相手はこちらの回路まで知らないので
この時点で対応できるのも現場の電気主任だけなんです。

そう強制的に発電機回路を動作させるしかありません!
停電でON経由の1番端子にDC100Vをかければ発電機に起動
信号を送る27-R22リレーをONできます。
つまり強制的に27動作による発電機起動回路を動作させます。
その接点がわからなければPLの電圧線を1番にジャンパー。
ただVCBなどが停電動作してるならば27-R22単体の故障
となるので発電機回路側の受け側でそれを行います。
(発電機の図面に必ず27-R22からの2線のa接点がいます)

発電機資料には盤間結線図というのが必ずあるのでその図面
から接続端子を見つける必要があります。
ですがイザの事態で探すのは動揺状態の上、部屋も真っ暗で困難。
事故事態を想定して普段から対応方法を自分なりにマニアル化して
現場の線にマークしておくべきです。
停電に限らずすべての緊急時危機管理意識を持ちましょう!

逆に27が動作してるならたいてい一旦発電機は自動起動
して何かの原因で重故障が発生してしまい緊急停止に
至る場合だと思います。
軽故障では発電機は停止せず重故障は必ず緊急停止です。
重大なシステム異常のため即業者に連絡してください。
発電機の重故障では速やかな業者対応しかありません。
これが一番最悪のケースでどこの現場でも非常用発電機
試運転を月に数回行うのは異常を迅速に見つけるためです。

オーナーから現状どうなっているのか催促がきますから
何もわからずただ業者待ちなんて返答では激怒されます。
結果としてまだ復旧できなくても可能な限りの調査
対策を電気主任は行う必要があるのです。

極端に言えば金銭被害はお金で解決できますが信用を失うと
大変なので何かあればその時どういう対応をしていたのか?
相応の対応を現場もしたがこういう事態となったのなら顧客
も一定の理解もし信用低下も最小限にできます。
オーナーが事故発生時に考えるのはまずそれでしょう?
だから電気主任にもそれを要求されてくるのです。

言い訳なんて...でも結局人間の世界ってそれが必要です。
ですが誰もが納得できる内容の行動をした場合のみ有効で何も
しないでの言い訳は大人の行動ではありません!

非常灯は通常電気室のバッテリーと共用電源のため発電機
が稼働しないと充電ができないでそのまま非常灯を点灯させ
てるとバッテーリー電圧が下がり受電操作ができなくなります。
受変電設備の保護継電器やVCBなどはDC電源で動作してる
このバッテリーも車と同じで触媒により水が減る事はありません
が触媒も有効期限があります。
ただ車のバッテリーは内部で2Vのセルを6個直列にして12Vを
出力していますが、これはこの1個の単体が2Vのバッテリーで
それを50個程度直列接続してDC100Vとして利用しているのです。

通常は浮動充電といい充電しながら負荷に給電しています。
負荷電流計の値はほぼ0に近くたぶん受電設備の待機電力
程度なのでしょう。
ここで大切なのは直流電圧の指示が常にDC100Vある事!
これがダメになると受変電設備の制御はDeadですからね。
一応は電圧低下警報設定を90Vにしてはいます。

10個に1個は比重計と温度計がついていて同条件で劣化
しますから日常は全体で数個のバッテリー状態を監視します。
比重にばらつきが発生したら均等充電を行います。
(2V/個より若干高い電圧をかけて全体充電する事をいう)
又起電力を求める公式は、比重+0.85です。
下の場合は比重1.24なので起電力は計算上2.09Vとなり
実測は2.1Vですから正常な状態と判断できます!
(車は内部でセルを6個直列にしてるから12V)

非常灯送りのMCB、ただこれは非難誘導のための電源で原則
OFFすべき物ではなく各現場でどういうタイミングでそうするのか
決めておきましょう。
とにかく1時間以上ビル全体の非常灯を充電なしで点灯させると
相当バッテリーは状態が悪くなると思います。
(発電機が正常なら充電されますから大丈夫です。)


中央監視PCは停電が発生して5分以内に復電しないと自動
シャットダウンになる設定にしていますがその辺の確認し
そういう機能がないなら忘れずにシステムを落としてください。
(どうせ中央監視PC用UPSは10分も持たず落ちるのでUPS
のバッテリーを完全放電させたくないからです)
尚、受変電制御は現場の回路で動作しているので中央監視
PCをシャットダウンしたままでも復電動作には影響ありません!

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中央監視室にあるスピーカーだけど一般放送、BGMが昨日から
急に聞こえないと係長が言うので中を点検してみました。
トランスがあるのを不思議に思ったかもしれないけどあれは
インピーダンスを上げるための物でビルに使用されるスピーカー
はこういう感じになってます。
ハイインピーダンス接続することで少ない電流でスピーカー
システムを鳴らすことができます。

これで多数のスピーカーシステムが接続できるのです。
アッテネーターとは信号を適切な信号レベルに減衰させる簡単
に言えばボリュームの事です。
ハンダづけしてるので配線を切断し無負荷にしたのは確実に
信号が来てるか調べるため!

ただ状況がはっきりしないため配線が相互に接触しない様
にテーピングの仮処置をした上で調べます。
もし線同士が触れて放送盤をショートさせたら大変だからね。
変圧器のとこの接続から白が共通、黒が一般放送とBGM
赤が非常放送は見たらすぐわかりましたが白と黒に電圧が
何もなく0Vで信号が来てないから音出るわけないです。
(通常はBGMがこのスピーカーから流れている)
念のため違う放送スピーカーを接続したけど無音!
更に念のため白ー赤でも試したけどダメ、完全に逝ってます。

防災スピーカーは初めて中を見たのだけど冷静になって考え
たら私でもこの程度の判断はできます。
途中断線か放送盤内部の異常か?ここからは業者に連絡
しました。
わかりません。と最初から"見ないしない"では仲間の信頼も
得られないし免許だけのできない電気主任になってしまいます。
上で使ってるクリップ付ジャンパー線はシーケンス調査でも
使うので私の必需品の一つです。

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