2015年10月8日木曜日

Vベルト交換, グランドパッキン交換

今日の作業記事はまともな現場で働いてる設備管理の方で
3年以上経験があるならどなたでもされる内容です。

工場やビルの電気主任技術者になるなら習得が必要!

8月の出来事だけどその日は皆さん用事+交代の夏休みで
設備は最低人数勤務なんと4名しかいませんでした。
二人は必ずここにいないと他で何か発生した場合対処不能。
新人の方が冷温水発生機の冷水二次ポンプの漏水が多くて
止まらないと私に報告されました。
係長も機械主任も休んでるから今日は電気主任の私がここ
の責任者ですからね。
少々なら明日は機械主任が出勤するから少し多めでも水が
ないよりマシと思っていたけどかなりの量でしかも
冷水ヘッダーの圧力まで下がっていて良くない

まずグランドを締め込む余裕がないからグランドパッキン交換
が必要なのはすぐにわかりました。
1台が停止してればそれに切り替えていけるんだけど夏場
だったので3台運転状態でどうしても今なんとかして
グランドパッキンからの水漏れを正常なポタポタ状態にしない
といけません。
グランドパッキンからは水がまったく出てないのはダメで
そのポタポタ状態で正常
(冷却と潤滑のため)
ゆっくり全部の本数を交換してる時間もないから応急処置
として前の2本だけ交換する事にしました。
こんな感じでシャフトに巻きつける様に通常は5本程度
中に挿入されています。

機械主任が明日は出勤だから全本数交換を店舗営業
が終了した夜間にされるでしょうが今はこの状況だけを
なんとか回避しないといけません。
このポンプを停止すると冷水の水圧が低下するから
冷房中の今20分以内に作業は済ませたいのです。

まずポンプの電源MCBを切ったならばポンプには入と出に
バルブがあるのでこれを必ず全閉します。
特にこういう感じで地下にあるポンプは配管中の水頭圧
がかかってるからバルブを開放した状態でグランドパッキン
交換なんかしたら水がそこから大噴出してしまいます
たとえばポンプからTOP配管まで40mあれば上から4キロ
の圧力がかかりますがこの圧力で噴出させたらハンパ
ではありません。(水10mが1キロ相当)
すぐバルブを閉めてもポンプ室の床は水びたしになります。

まず1ナットをサイズの合ったスパナで外す。
モンキーレンチはサイズフリーでも隙間がずれるから
私はこういうナット作業ではスパナしか使いません。
完全に外したら2の隙間にスパナの先を刺して少しづつ
起こばグランド押さえが前に出てきます。
この時左右に均等に少しづつ移動させてね。
1と2を外せば中にグランドパッキンという物が順番に
挿入されてるのが見えます。

グランドパッキンを抜く専用ツールが設備職場には
あるのでそれで引っ掛けて抜き出せばいいのです。
もしなければ2本程度の手前の交換ならば先の尖った硬い
物でも抜き出せますがシャフトに傷をつけいない事!


これが新品のグランドパッキンでこれを抜いた後に挿入
すればいいだけです。
シャフトに巻く時に切れ目は互いに90度ずらして
挿入します。
それが同じ位置だと水漏れ量が多くなるからと私は
教わりました。
マイナスドライバーで傷がつかない様に最初の1本
を中に押し込み更に2本目を普通の力程度で押し込む
上の2のグランド押さえをはめてから1のナットを取付
してある程度締め込みます。(言葉にするのは難しい)

次にポンプのバルブを全開します。
配管中の水圧がかかるので2から水が出てきたら1を
締めます。一番大切なのは左右を均等に締める
ポンプを運転してグランドパッキンからの水がパタポタ
程度になるまで1ナットを左右均等に締めていきます。
締めながらグランド押さえに時々必ず触れ温度を感じて。
触れないほど熱くなっては絶対にいけませんし締め過ぎると
次に煙が出て最悪は燃えて室内なら火災感知器が鳴り
社内に自分の下手を公開するはめになります
最後にナットを締め込んでいく工程は特に慎重にされてね。

未体験で文字だけ読むと難しそうだけど自分でしたら意外と
簡単にできはします。作業としてはそう難しくない!
職場の先輩にこの作業はよく習っておいてくださいね。
電力会社に勤務してるならともかく工場でもビル勤務でも
設備部門にいる以上は設備全般について一通りの事が
できないと
一人前として仲間に認めてもらえません!
(グランドパッキンもその中の作業の一つ)
電気主任技術者とはそれにプラスαな私だけのお仕事です。

前記事で載せたのだけど空調機のVベルト交換も途中
で切れたら至急に一人でも取替をしないといけません。
空調以外で厨房排気では連動してる調理器具まで使えなくなり
"ベルト交換できません"なんて言ったら飲食店舗では売上を
弁償してくれと言われます。笑って許してくれない!
そういう災難は不思議にできない不安を持ってる人に当たる。

Vベルトはこんな感じで芯のコアが割れてると即交換が必要!
横のヒビ程度ならもうしばらく大丈夫だけど近日交換されて

これは私が普段してる方法をマニアル化してほしいと係長
から言われて仲間に手伝ってもらい作成した物です。
わかっています。本当はモーターをまず移動させてすべきなのは
こういう横がけはベルトメーカーから言わせたらいけません。
でもたいていの現場でも横がけで取付してると思います。
15分以内で交換しようと思ったらこの方法しかありません。
(そう顧客が作業を止めてその作業を済むのを持っているのです)

男性より力で劣る私がどうしたら男性と同じ作業ができるか
試行錯誤で父と二人で昔考えたのがこの方法です。
1.Vベルトの外しはカッターで切ります。
これなら手袋の汚れも少なく済み新しいベルトを汚す事がありません。
それと女の私では長い時間力を出し続けるのが難しいので
最初の段階の外す時に余計な力を使いたくありません。
小さい方のプーリーに最初かけるのはご存知の通り


2.大きいプーリーにかけていっきに真っ直ぐ引けば
割とすんなりと入ります。
一瞬の倍以上の力を出す方法は息を止めていっき
に引けばいいんです。プリー以外を手で持たない事!
指つめの下手はベルトを持って引っ張るからです。


3.後は同じ事をすればいいんです。
でもされてみるとわかりますが2本目で大プーリーにベルトが
かかった瞬間に小プーリーが隣の溝に脱線する事が多く
4本がけの交換作業では絶対3本目、4本目は脱線します。
その場合は指で正規の溝に押し込みながら反転させれば
正規の溝の位置に戻せます。
又ベルトが太くなり硬くそれが無理ならば正規にかかってる
ベルトと抱かせて持ち反転
させたら簡単に正規の溝に
修正できるんです。

空調機が長く停止すると利用者から苦情が出るからとにかく
どういう方法でも15~20分以内に取替は済ませないといけません。

Cタイプの太い4本Vベルトだけは固くどうしても私では後プーリー
半回転が回せないので男性と1.2.3で二人でハメます。
(ベルトには幅と高さに規格がありA⇒B⇒Cになるほど太い)
男性でもこのCタイプ4本を一人で交換するのは大変でしょう?
でも95%はBタイプかAタイプなので私一人でも楽勝です。
上で説明でしてるBタイプの3本が私は一番ハメ易いです。
後Vベルトは長いほど伸び量が全体で大きいのでハメ易い
たとえば冷却塔のVベルトはとても大きいけど2本しかないので
ああいうのはガチ簡単なんです。

ビルに勤務していて多いのがドアの開閉不調です。
ドアクローザーのスピード調整は横の調整ネジで行いますが
調整ネジが2個あるタイプはいっぱい開けた状態から最初の
範囲が第一調整範囲で残りが第二調整範囲で調整が分割
されてるのが今の主流です。(調整ネジに番号あり)
古いのは調整ネジが1個しかありません。

だけどこれの交換方法も習得しておかないといけません。
中のOILが漏れていたら即交換されてください。力は不要。
これは読んでも手で覚えないと上手にできません。
職場の先輩に習ってください。
古いドアクローザーは固着して簡単に取り外しができないかも?
固定ネジが固着してる場合はインパクトドライバーを使います。
硬いネジを無理に回すとネジ山をつぶすので注意しましょう!

飲食店舗が多いビルの場合ではじゃ口の故障は多いです。
コマはわかると思うけど回す上には三角パッキンがあります。
実は私も三角パッキンの存在はこの現場に入るまで知りませ
んでした。日々勉強ですね。
パッキン交換しても漏水が止まらないなら受金具の方が磨耗して
るので蛇口交換が必要です。(下右)

取付前にねじ部にシールテープを巻きますがこれの方法。
反対に巻かない事。締め込んだ時にゆるんでシールテープ
が外れてしまいます。
そして正常に巻いたら指で軽くネジ山に馴染ませてます。
巻きは正常でも巻いてすぐ取付する人は意外と多いですね。
圧力計の取替で時々シールがはみ出てるのも失敗策です。
下がたとえばの例です。

様はホームセンターでいう日常大工ができるならば施設管理
でもガチに有利です。

こういう方はどこの現場でも重宝されるので電気主任として就職
される方もDIY日常大工を勉強、練習をされておくといいですよ。

上手にする秘訣は工具を使いこなす事です。
ボルトを回すならスパナです。
されてみるとわかるけどモンキーレンチは扱い難い。
特に電気作業では長さのあるモンキーなどはお尻が充電部に
当たり短絡する恐れがあるので電気作業では私がスパナしか
使いません。

水道工事ではモーターレンチを使いましょう
パイレンやプライヤーはつまむ力が同時にかかり亀裂など壊して
しまう可能性がありああいうのは配管などを回す時に使いましょう。
使う道具を見てるだけでその方の作業の熟練度はわかります。
前述した水道の蛇口修理をする時はこれとドライバー、パッキン
を抜く時のラジオペンチもあれば十分です。

現場を未体験な人はこういう物の扱いがわかってないのでまず
NETで調べて勉強されてください。
わからない事はまず自分で調べる癖が必要です。
ボルトとナットの間にあるワッシャを再組立てるする時に面倒
なので省略する方がいますが意味がわかってないから平気
でそういう作業をするんです。
学ぶ姿勢のない人は結構なベテランでも素人作業を平気
でされてますが貴方はああはならないでくださいね。
他のまともな現場には永久に転職なんてできなくなります。

勉強をしたなら自分の手で実際に作業をしてどの程度の力
具合でするとか文字にできない事を体感してください。
先輩の作業をただ後で見てるだけで習得できるのはよほど
器用な方だけなので自分の器用さの程度を意識しましょう。
イザ客先で一人でする時は後からじっと貴方の指先の動きを
お客様から見られます。

それで緊張して壊したりする事が不慣れな人の場合あります。
それは電気のコンセント、SWなどを客先で交換する場合も同じ

人から見られるという事にも少しづつ慣れていきましょう。
★工場やビルの電気主任技術者になるなら電気だけではダメ★
力をメイッパイ入れないといけない瞬間はたいてい間違えています。
頭では理解していても人は動揺したり力むと正常な思考回路
とあるはずの博学の知識さえ一瞬消えてしまうのです。
自信をもってできるのは現場にて手先で覚えた事だけだと思います。

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