2015年10月5日月曜日

電気主任技術者 仕事:VCB及びシーケンス回路

VCBとは高圧真空遮断器と言いどこの電気現場でもあり。
(スペース上横にして載せてますが実際はこれは縦)
横に数字があるけど青字は停電させる時に一番最初に切る
赤字は復電させる場合は6番目に投入させるという意味。
操作ミスの間違いをしないための策です。

その操作レバーのある盤を開けてみるとこうなっているの
(盤扉にインターロックがあって扉が少しでも開いてると
安全のためVCBが動作しないいタイプもあります)
これは東芝のVGタイプですが基本操作はどれも同じなんだよ。

VCB点検調査では回路から本体を切り離す必要がある
まず盤表のSWでVCBを切り電流なしの状態にします。
VCBを回路から切り離す場合はロック解除レバーを上に
上げた状態で引くんだよ。
次にVCBの一次側に断路器通称DSがあるからこのDSを
開放してVCBを完全に無電圧にします。
逆に入れる時はレバーを上げた状態で少し勢いをつけて
入れ込みます。
この時にレバーを上げないで押し込むと壊してしまう
ので気をつけてね。

後入り表示の横に赤い四角があるけど表の操作SWが故障して
VCBを切れない場合ここを押すと強制切りができます。

年に1回の全館停電作業が終わり復電操作をしていたら
あるVCBが入らないはヤバいよね?

VCBは変圧器に給電する物でこの変圧器に関連するすべて
のテナントが停電状態のままを意味します。
休日で業者にも連絡がつかないとしたら、いえついても早く
て明日午前中に業者は修理に来る。
業者も予定で動いてるから今日の今日はまず無理!
又停電作業に来てる業者は停電作業だけをしに来てるし
この盤のメーカーでもないから壊したら保障問題になる
ので意見で口は出すけど手は出しません。
さあ貴方が電気主任技術者ならこんな時どうしますか?

最初にまずこのVCBのシーケンスを見ましょう

解説のために記述をしてみます。
尚このBLOG機能では画像を大きくするとレイアウトが大きく
はみでるので少し見え難いかもしれませんがご理解願います。
私の現場の場合を細かく理解して覚える必要はありません。
どうせ貴方が担当する現場設備ではないのですから。
ただどういう雰囲気の事をしてるかだけを知ってくださいね。

"引いて入り、切り"とは最初に見せたVCBの操作レバーの事
図面では一番左にある"引いて入り"をONするとDC100Vが
入力され過電流と地絡のB接点を経由して、VCBの3番に入る事
でこのVCBは投入されます。(投入回路)
逆に"引いて切り"をONするとVCBの5番にDC100Vが入力されて
このVCBは切れます。(遮断回路)

まず回路で実際に過電流が発生すると図面でOCとあるa接点
が入りとなります。
そこを通過して過電流継電器51X-□1番にDC100Vがかかる。
それで過電流があると認識して2番よりDC100Vを出力して
それが左VCBの5番にに入る事で手動切と同じ動作を
してVCBを切らせる。

そう手動で切るも緊急時切るも遮断は同じ回路を使い
違いは遮断のためのVCBへの入力回路が異なるのです。

横の地絡継電器も同様な信号の流れでVCBを切らせる
のがわかります。
とにかく高圧回路で過電流や地絡が発生したらその系統
b接点が切れるために投入のためのVCB3番には電圧
がかからない様にしてあります。
事故原因を修理完了後にリセットすればb接点がONとなり
VCB3番に電圧をかけられる様になります。

今回は手動投入されないのですからVCBの3番にDC100V
がかかっているか
確認する事です。
作業の始めにSWを入れたままにしたいので左上の"引いて入り"
の部分をジャンパー(J)します。
VCBへの投入はワンショット動作で手を離すとレバーが自動で
戻る仕組みになっていて切りとなるためジャンパーで短絡させます。
受電に使用されるVCBは投入コイルでONされたら後は機械的
にON状態をKEEPするため投入信号は一瞬でいいのです。
同時に切るためのトリップコイルもあります。
同じ高圧SWでもVCSというのはマグネットと同じ常時励磁方式
なのでトリップコイルはありません(高圧コンデンサー回路など)

最初にVCBの1番と2番間にDC100Vがかかってるかそうこれは
VCB電源です。
次に図面左の記号Aの→のある51YのB接点の二次と記号Bの4番
にDC100Vがあるかです。
VCBが壊れてなくてVCBが投入されないならばここにDC100Vが来て
いないはず!
で来ていないとして...次は51Yの一次と記号Bの4番でDC100Vを
計測するとDC100Vがある場合はこの51YのB接点がNC
(ノーマルクローズ)状態ではないのです。
NCとはB接点の事でNOとかNCはよく現場では出てくるので覚えて
おきましょう。

原因は過電流51Xの15番につながる51Yリレーの5-8番
コンタクターの不良
ですね。
VCB本体は基本停電作業の時しか動かさない、定期メンテ
もしてるから経年劣化してさえなければ本体は壊れません
ただ回りのリレー類はそういう事が絶対とは保障はできません。
とりあえずまずVCBを手動で投入させるのが先決応急処置と
して51Yリレーの5-8番をジャンパーさせて短絡させましょう。
これでVCBは投入操作が可能となります。

高圧スケルトン(単線結線図)を見れば現場の受変電設備の
性質・構成が一番簡単にわかります。
分厚い仕様書から必要な図面はコピーして自分だけの資料
BOOKを必ず作成してください。

私が勤務する現場ですはまず22000Vを受電したら3台ある
一次変圧器の内現在は2台使用して6600Vに変圧しそれが
4系統の6600V回路に各通電されています。
下の6600Vスケルトンはその一つで構成は基本すべて同じ

上OCRとは過電流継電器の間違いです。

ケーブルヘッド(CH)⇒DS⇒VCB⇒各二次変圧器が流れ
主な点だけを補足するとインターロックとあるのはこの設備は
高圧真空遮断器VCBが投入されているとDSを開放できない
安全装置がある。(最近はたぶんどこもそう)
過電流(OCR)と不足電圧(UVR)によりVCBをトリップさせる。
この盤には電力計、力率計、電圧計、電流計がある。
各トランスデューサーとは簡単に言うと測定した値を
DC信号に変換して遠隔監視のPCなどに送るための装置。

直接回路電流は計測できないためCTで300/5の比率で
電流変換して電流計を指示、同時に盤についてる電流計
の最大指示値は300Aになります。
逆にCTが300/5ならその先に接続される電流計の最大
レンジは300Aという意味です。
VTは母線電圧6600Vを110Vに変換して110Vあれば
母線に6660Vあると認識しています。
VTにヒューズがあるのにCT回路にないのはCTは二次側
を開放すると
一次側の電流が強制的に流れてるために
異常電圧が発生して焼損事故が発生するからです。
充電状態にてCTの二次側で工事をする時はCTのKとL
の二次側をジャンパー線で短絡をしておきましょう。

昔はVTを各継電器の電源としても使用していたらしいけど
それでは停電時に保護回路が完全に機能を失います。
今は別置バッテリーからのDC100Vで動作するので受変電
設備ではこの蓄電池設備が最大重要設備でしょうね。

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