2019年2月21日木曜日

電気主任技術者の仕事-VCBが操作できない対応

このVCBは切りの時のみ点灯する確認ランプが別に壁にある。
回路図を見るとVCB盤にあるOFFランプと同タイミングで点灯
している、下の様に盤にあるOFFランプの頭から+電源を1本
ブランチでも同じ動作になるのはわかると思います。VCBは年
に数回しか動作せず、年次点検もしてるため本体及び付属機
能が故障する事はまずないです。_投入と遮断時の時だけ電
力が必要ですが投入後は機械的に状態保持するのでVCSや
低圧マグネットの様に常時投入電流は必要ありません。その
ためVCB入切信号はワンショットです。_全停電しても蓄電池
付直流電源装置(浮動充電)から電源配給を受けてるため
高圧機器や制御回路は動作可能。1個2Vの蓄電池を50個程
度直列に接続して制御に必要なDC100Vを確保しています。

上は非常用発電機回路制御電源も兼ねているのでガチな
重要設備です。発電機は制御回路もですが初期励磁には
DC電源がないと発電できません。_ビルの大型発電機は
500KWはあり、ただエンジンを回しただけでは最初の発電
ができません!_日々の点検として電圧電流CHECK、年次
として各セルの比重測定、均等受電、触媒の定期交換を行
います。ビル非常灯電源としても使用していて発電機を稼
動させない場合は充電ができず放電してしまう可能性があ
るので特に注意してください。_(全館停電作業時に私はビ
ル非常灯送りは切ります)もし全館非常灯を充電なしで点
灯させたら2時間程度で使用不能
になる=高圧機器の操作
ができなくなる。

もしVCBが手動でも遠隔でもまったく動作しない場合?手動
操作可能で遠隔だけで無理ならVCB本体は故障なし、どちら
も無理ならば投入できないなら①の間にDC100Vがあるか?
切れないなら②の回路にDC100Vがあるか?。_つまり故障
がVCB本体か外部かを明確にする事、その後でこの盤を納
品した業者に連絡します。(停電作業業者じゃない)_最低
限の確認をしておけば電気主任としての格好はつきます。
VCB外部のSW等の故障なら物さえあれば私でも交換できま
すが、VCB本体はVCBのメーカーが最後は来て修理します。

どうしてもそのVCBを切る必要がありDC100Vが来てない
つまりSW故障で急ぐ場合私なら、最初に点検も含めSWや
関連配線端子緩みがないか確認、それで問題ないならば
切SWの13番とVCBのA2をジャンパーしてVCBを切ります。
100%VCBに異状がないのも確認できます。尚DC100Vが
発生元からないなら制御電圧低下で警報が出ています。
ここまで確認できたなら部品だけ購入して電気主任が
取替修理したなら職場での貴方の評価は急上昇します。
どうせ業者もこれと同じ事をして確認するのですから

そういう端子での電圧確認をする時はVCBと外部回路の接続
ターミナルがあるので図面で線番を見て該当する配線にて作
業します。_余談ですが電気主任となったが高圧機器操作経
験がない方は、たとえばVCBの引き出しなどを停電作業の日
に業者に教えてもらい必ず練習しておくべき
です。_VCBの引
き出しは一次側に高圧あり電流0Aならば引き出し操作可能
ですがそれ以外は禁止、必ずVCB本体を切り0Aを確認して
から行う事、DSも同じく一次側に高圧があっても開放は可能
だけど電流がある時は開放操作は厳禁_盤表にあるVCB操
作SWの入切はVCB内部接点の開放・投入だけです。

特にLBS操作は工事業者から"電気主任様、建物側の変圧器
の電気の停止をお願いします"とお願いされる事が時々ありま
す。業者は電気主任技術者は高圧機器の理屈、操作をすべて
習得してる人間として接してくるわけなので最低限の事はでき
る様にしておかないといけません。_LBSはDSと違い定格電流
以下なら電流が流れた状態でも開放できますが、私は二次側
MCBをすべて切り負荷0AにしてからLBSの開放操作をします。
もし切った時の何かでPFが切れたら嫌ですかね。

インターロック式DSは前述した事故防止のためです。これがな
い独立したDSは注意!変圧器1台を停電させると影響範囲が
広く、関係テナントと協議しますがほとんど深夜しかこういう操
作はできません。そういう時は残業か深夜出勤をして行いま
す。電気に絡む工事ですから電気主任が業者任せにして家
で寝てるわけにはいかない。

現場で操作をした時は"○○操作ヨシ”と声を出し指差し確認
をしましょう。これは安全作業の基本です。
_ビル側のこうした
SW関係の操作については、業者の方からもお願いされます。
本来は建物側設備なので停電作業等では電気主任のすべき
事なのです。又送電・停電に絡むSWは一人だけが選任で操
作のも安全対策の一つです。_物事に人間が絡むほどリスク
要因が増えるのは間違いありません。