電気計算基礎4ページはNO.50まで予定しています。
すでに電気計算基礎1~3を勉強されてるのである程度
の事はわかってるとして説明を今後はします。
41.問われてる事がわかり難い問題
会社の方からこの問題がどうしてもわからないと質問
がありました。私もその方と同じ意見でこの問題もう
少し素直に電気力を問う問題にしてほしかったです。
十分に解ける電気知識はあるのにパズル的な意味がわ
からなくて断念された方いらっしゃると思います。
ですがこの問題から得られる事はあります、まずはフレ
ミングの左手の法則(F=BILsinθ)で2線間に働く力を考
え更に式を変形していきます。この形は今後も使え
るので覚えておいてください、模範解答集ではいきな
りこの変形後の式で解いていたので、今回補足しました。
それをするのが私が今更、過去問を記事にする意味です
からね、それとF1-F2の分数計算の通分は意外と間違い
易いためこれも最後まで載せました。
補足、上の式を更に変形すると、どこかで見た式になる!
そう2線間に働くあの公式です。_F=BILsinθ、B=μH
H=I/2πrの3個公式を再確認してください。通常は単位
m当たりの力ですが全体長では長さLの掛け算を忘れない事。
電験三種問題ではF=BILsinθのθはこの問題の様に90度
たぶんと思いますが、もしそうでない、つまり線の位置
関係が90度でない場合は考慮してください。60度ならば
√3/2を掛ける必要が発生します。
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42.小さな数の比較は分数で
電源電圧が1Vとなると扱う電流は小さくなるため電卓を
最後使うにしても慎重に計算が必要です、面倒だからと
途中式を四捨五入で扱うと計算流れは合っていても最後
で正しく比較できないかもしれません。
周波数に影響するのはLC回路のみですからそこの
電流の大小で判断すればいいのです。後で3個の
周波数のケースで比較計算が必要なので扱い易い
様に私はこう変形しました。
最後まで完全に分数で計算する事!_3/20や8/30は分子と
分母を10で割ればどちらが大きいか一目でわかります。
0.3/2=0.15、0.8÷3>0.2だからI2<I1<I3です。
いちいち電卓に頼らない!_I2=0これは並列共振では?
ω=10(krad)ですとXL=XC=10Ωです。だから0Aになるの
です。_それとωがK単位である事を見逃さない事。
今回は電流の大きさだけですが複素数状態で-jとは遅れ
で+Jは進み電流です。
たとえばこの2数字どちらが大きいか?Aで電卓を使う
と2回計算が必要、Bなら1回の計算で済みます。それ
までは全然暗算の範囲です。電卓は間違えませんが人
の操作ミスは誰でも発生する可能性があるのです。
特に試験では緊張してるので普段の些細な事が失敗
につながります。
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43.問われてる事がわかり難い問題2
時々こういう実験問題が出題されますが問われてる事は極端に
高度な内容ではないので紙に書いて考える癖をつけましょう。
Ex側には電池の内部抵抗rがある事に注意する、そこを0Aの
時の条件ではテブナンの定理で式を作成してみました。この
式が0Aになるには開放電圧V0=0の時です、そこからExを算出
しました、少し迷うとしたらExを求める時でしょうね。
I1=0Aならばその他は何A?キルヒホッフの第二法則で求めて
みました。
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44.ビオサバールの法則で無限長配線による磁界の強さ
H23年問4では微積分が必要になるので求めるために式が与えら
ていたのですが、会社の方から違うのではという質問がありま
した。NETで調べられたのです。_私はたぶんθ3は180-θ2だか
ら三角関数の公式で計算したのだろうと思い、求めるとこうい
う感じで変形されます。途中の結果は三種では必要ないので
最後の赤線の結果だけ覚えておくといいと思います。
H23問3ですが、初めて見る方は解けそうもない?と思うかも
しれません。_H23年は合格率が5.5%という難しい問題ばかり
の年でしたのでそのお気持ちはわかります。_特に人間は
自分が知らない何かを急に与えられそれでしてみなさい。
というというのは苦手な方が多いのです。_私が問題作成者
ならこんな問題は作りたくないです。
rは正方形だからa/2、斜辺以外の2辺は同じだからこれは45
度の三角形、θ1とθ2は90度から45度を引いた角度です。
すると1辺からの磁界強さ式H0は①です。最後4倍した値が
正方形の中心磁界の強さH1、円形コイルの中心磁界の強さ
H2はI÷2rでこれは前も説明した様に丸暗記でいいです。
H1÷H2した倍率がこの問題の答えとなります。
4を√2で割ると?_4は√2を4回掛けた数字と私は考えました。
私の理解ではビオサバールの法則とは微小な長さdℓが距離
r点に与える磁界の強さを求める式で範囲がわかってるなら
積分が必要です。ですが円の場合は長さはわかるので円
全周による中心磁界の強さなら円周を掛けたらいいのです。
結果、円形コイルによる磁界の強さは皆さんが公式集とか
で見るこの形になります。覚えて済む事は暗記でパスする
のが60点で合格する秘訣です。
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45.想像力が必要な問題
中身はこんなに点の取りやすい問題ですが問われてる内容
が理解できないと無理、これは理解力という想像力に近い
もった単純に電気の事を問う問題にすべきと私は思います。
問題は磁界の中で導体を動かせば起電力が発生するつまり
フレミングの右手の法則で電圧を求めて、最後はオームの
法則で電流を求めます。
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46.過渡現象基本例題1
過度現象を数式で納得するには微積分が必要です、三種では
計算ではなくそれにより発生する簡単な事を問う問題です。
このページの残り5問ではそういう過度現象の基本問題を載
せたいと思います。
SWを①側にするとコンデンサーに電荷がたまり電圧は2E
となる、次に②側にすると電源Eとの差つまり2E-E=Eの電
圧により電流が赤⇒の方向に流れます、その値はオーム
の法則でE/Rが流れる、ですが電圧差がなくなった時点で
直流回路のため回路電流は0Aになります。E/Rから始まり
最後0Aになるグラフは1個しかありません。過度現象を
勉強していなくてもコンデンサーの特性を勉強してる方
は正解できたかもしれませんね。
上は充電したコンデンサーを直流電源に接続した時の電流
の変化です、次にRL直列回路に直流電圧をかけたらこんな
電流グラフになります、定常状態ではコイル抵抗は0で回
路電流E/Rしか扱いません、ですが電源を入れた瞬間t=0
も問うとすれば過渡現象も考慮が必要です。_時定数は
過度現象の強さを表す定数で定常値の約0.63倍になるま
での時間で示されます。
充電してないRC直列回路に直流電圧をかけた時の電流変化
以前、コンデンサーに直流電圧をかけた瞬間t=0には一瞬
電流が流れ定常状態では電流は通さないと説明しましたが
それがこの現象です。とにかくこういう性質と丸暗記して
くださいね。時定数は定常値の約0.37倍になるまでの時間
で示されます。
過度現象において電流、抵抗、コイル又はコンデンサーの
電圧の変化です。_抵抗の電圧波形は通過する電流波形と
同じ。後コイルは外から電圧をかけた瞬間t=0の時が端子
間電圧は最大となる。逆にその時の抵抗端子間は0Vです。
これよくひっかけで出てるので覚えておきましょう。
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47.過渡現象基本例題2
私この正解30秒でわかりました、こう単純に考えました。
t=0の時にはコイルには電流は流れない、抵抗10+20Ωの
抵抗により1Aの電流は流れる、その時の20Ωの抵抗間の
電圧はV=RIで20V、だからt=0の時に20Vの波形は4か5
更に15msだけSWを投入したのですから、その時にSWを
切ったという意味、するとレンツの法則でコイルで逆
起電力が発生するので-Vは4番しかない。レンツの法則
コイルに発生する電圧はコイル内の磁束変化を妨げる
様に発生するという、初めて聞く方には暗号みたいな
あれです。
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48.過渡現象基本例題3
時定数を求める問題は昨年、その前と2年連続出題され
ました。答えはNO.46で説明した通りCRですから0.5(s)
10秒で解ける問題ですがそれを知らない人は無理です。
注意は今回は1(F)ですからそのままの掛け算でいいけど
mとかあれば10のマイナス3乗が必要、Cの単位に注意
してください。
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49.過渡現象基本例題4
1はCRですから比例○ 3はNO.46の通り○ 4は充電と放電
で電流の向きが逆なので○ 5はNO.46のグラフ参照、t=0で
はE/RのためCは無関係です、従い間違いは5番です。2番
は過度現象のDEEPな説明が伴うので省略します。
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50.過渡現象基本例題5
NO.46内容参照、RL直列回路の時定数はL/Rですから1.2は○
同じくN0.46グラフ説明からt=0の時にコイル電圧はmaxです
から3が間違いでこの問題の答えです、4定常状態の電流は
E/Rですから○、直流回路での定常状態ではコイルは単なる
0Ωの導体、つまり抵抗Rに全電圧がかかるので○ 以上。
過度現象の完全なる理解には電顕二種範囲に必要な数学の
学習から必要です。ですからこの現象の癖をある程度勉強
して試験に臨むしか現実できないです。出題されても1問
5点ですから相応に勉強しておきましょう。
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