スターデルタ始動においてタイマー交換をしてもスター始動しない
始動したがデルタ運転に切替わらない10年より古い始動装置で
はマグネットの取替が必要です。下回路ではまずスターマグネット
③動作がSTARTで動作しない点でそのコイル端子に電圧がある
のか確認!ただマグネットが動作するとは内部電磁石に通電して
各可動接点が動作するという意味ですが接点表面の状態が悪い
と通電できません。後半では今日行ったマグネット取替時の様子
も記事にしました。
図面と回路を比較しながら読んでくださいね。この盤は実際電子制
御なので細かい事に気がつく方は補助接点の配線が合わないと思
われるでしょうが今回は故障時、一式取替という話なのであくまで
イメージとして見てください。
★回路起動用の始動接点をONしたら測定を開始します★
スターマグネット③のコイル電圧を測定しますが電圧があればこの
間に200Vがありますがない場合は②のデルタマグネットのb接点
が不良で電圧がかからないので取替が必要、逆に電圧があるなら
コイル断線だからスターマグネット③の取替を行います。(コイル
断線の頻度は少ない)_スター回路を構成するために端子間に挿
入してあるのが短絡金具でスターデルタ回路を見る時は最初に
どれがスターマグネットか目視で確認しましょう。
スターマグネット③が動作してそれのa接点によりメインマグネット
①のコイルに電圧がかかります。回路図でその右側にあるa接点
はメインマグネット①の自己保持接点でメインマグネット①は一旦
投入状態となれば回路OFFになるまで常時切れません。まだこの
時点でモーターが始動しないならばメインマグネット①のコイルに
電圧があるか確認が必要です。たいてい電圧がメインマグネット
①にかからないわけでスターマグネット③の取替が必要ですね。
検電器で短絡事故を起こす人もいますからこういう奥を測定する
場合は慎重に行ってください。手前の主接点一次側には常時
200Vが来ていますから電気物に触れる時はどこに電圧があるの
かないのかの意識は電気主任は持てないといけません。手袋を
してれば感電しませんが短絡は測定リードが2点充電部にまたい
で一瞬触れただけで火花が出て焼損事故になります。
私達電気を扱う者は常に指先の空間的位置を認識しています。
次にスター始動はするがタイマー時間10秒経過したがデルタ回路
に切替わらない場合はデルタマグネット②のコイルの電圧を確認
し0Vならスターマグネット③のb接点が不良なので取替をします。
通常運転中も常時ここに200Vが受電されていますので現場の方
は測定されてみれば確認できます。
今日は直入起動モーターのマグネットを取替しました。とても単純
な回路ですが作業前に図面を確認しておきます。インターロック
回路が外部とあると取替盤の電源を切っていてもその配線だけ
200Vがまったく異なる場所の盤からきていて感電する可能性が
あるからです。今回は赤い〇の部分だけ配線を触るのを事前
に頭に入れておきます。既存にあるマグネットと同じ型番の製品
で取替するのが一番スムーズに行う方法。取付ピッチや端子の
サイズアップなど異なるマグネットを使うと発生します。
まずはモーター電源を切りますが操作電源を切るのも忘れない
でください。
10個マグネット取替をしたら1~2個はネジがドライバーでは回
せないケースがあります。これは頭をハンマーで叩くと打撃力
を回転力に変換できる優れ物なので硬いネジを回すのに私に
は欠かせない道具ですね。自分の体重をかけて回らないネジ
をそのまま作業したらネジ山は必ずつぶれてしまいます。通常
は普通の+ドライバーとして使用します。電気パーツに使用され
るネジは+ですからこういう良いMYプラスドライバーは購入しま
しょう。イザで頼れる工具や測定器は他人とは共用はしたくはあ
りません。下手な人が触るとガタツキが発生したりします。余談
ですがドライバーの頭が金属になってない貫通ドライバー以外
をハンマーによる打撃行為をするのは危険です。
電源を切ったからと電圧確認もせずに作業を開始しないでね。
指が触れ感電するのは線間電圧ではなく対地間電圧ですから
触るすべての配線の対地間電圧0Vを確認してからです。
非接触式検電器で動作保障電圧は50V以上ですから検電器
は電圧がある事を確認する物で0Vを確認する物ではありま
せん!0V確認は電圧を測定できる機能のある測定ツールで
行う事、ただ対地間電圧は1000円の激安テスターでは絶対
に測定しないでください。
三相200V&二次側デルタで電気室から給電されてますから
接地相以外の線路対地間電圧は200Vに必ずなります。配給
元の電気室内変圧器結線方式で線路の対地電圧が異なるの
を意識できるのは設備職場でも電気主任だけでしょうね。
同じ線間200Vでも単相三線式は対地電圧100Vで三相から
では対地電圧は200Vとなる!(動力二次側は通常デルタ)
仮に二次側がスターなら200÷√3Vになる意味わかりますか
対地間電圧0Vですから感電の可能性はないので私はここか
らは素手で作業をします。細かい作業をする時は指先の触感
が必要です。この辺は他人から文句を言われる筋合いではな
く私の自己責任でしてる行為です。
取付ネジを落として失くさない事
通常補助接点の配線端子は挿入タイプですが主接点は丸端子
のためマグネットのネジを1回完全に抜かないといけません。
その時ネジを落としてわからなくならない様に注意してください。
後落としたネジがどこか充電部に運悪く挟まり短絡しても困りま
す。作業空間は実際狭いので手袋をしていても尖った端子など
は突き抜け指をケガをさせる場合があるので注意されてください。
途中は70%締めですべて配線を取付したら100%FULLで締付
これで取替作業は終了です。業者が電動を締付に使用するの
は工事後はいないわけですから仮に緩みがあると再度来る事
になるので必要以上に強力に電動でネジを締めるのです。
貴方が日々管理されるなら貴方のFULLの力で締めておけば
十分です。主接点の配線を間違えるとモーターが反転するの
でよく確認してくださいね。取付した後は試運転10分後に端子
の温度測定を必ずして緩みによる熱発生を私は確認します。
試運転を行い以下項目を確認します。屋内配線工事ではないから
絶縁抵抗測定まではしてもいいけど必要はないでしょう。監視盤の
電流値と実測を比較すると0.02Aの差がありましたがこの程度な
ら問題はないです。せっかくですからその確認もしておきましょう。
電流がもし0.5~1A範囲で上下する様であればVベルトなど駆動
関係に問題が発生してる可能性があるので回転してるファンの音
や振動の状態も確認されてください。電流値は大きさだけでなく変
動幅にも注意しましょう。(Vベルト、ベアリング劣化、張り調整)
この程度のモーターなら電流の変動幅は0.1~0.2A程度です。
運転して10分後の取替後のマグネット温度ですが画面内MAXで
29.4℃ですから問題なしという事でこれで終了です。周辺より
高くなる原因は内部の電磁石による物で接点は正常では接触
抵抗は0Ωですから理論的には接点部では熱は発生しません。
何度が正常かという判断は普段の温度測定データーと比較
します。ただ室温が35℃と15℃の部屋ではパーツ温度が異な
るのは当たり前でその辺の事も意識しましょう。今回の
取替が真夏ならば画面内MAX35℃とかになるでしょう。
私の管理経験では屋内盤内パーツが40℃を超えてる事例
はないので限界温度が60℃でも40℃を超えていたら注意
された方がいいと思います。(劣化進行発生という意味)
去年私が取替した11KWモーター用のスターデルタマグネット3個
ですがこの位の大きさが一番取替易いです。電気主任技術者と
言うならばこの程度は1時間もあれば取替できないと電気技術者
とは言えないと思います。時々スターデルタ回路で絶縁をどこで
測定していいかわからない人がいるけど様は一次側UVWの端子
に電圧がかかるポイントに当てたらいいのです。参考までに!
三相は三線のどれかが接地なので接地相をまず確認します。
ユニットが盤上部にあり接地端子が近くにない場合に適当な金属
部でメガのアースを取るのではなく電源の接地相で私は取ります。
適当な金属部でメガのアースを取り、適当な金属部との導通が
あっても盤接地と接続されてないとそのメガ値は嘘なんです。
尚、対地電圧が200Vにならないのは最初に説明した通りです。
MCBの一次側は狭いので入れたままでマグネット一次側接地相
でメガのアースを取り、切れてるマグネット二次側で絶縁抵抗を
測定してる状況。私も最初この方法を業者がしてるのを見た時
は驚きましたが確かにこの方法でも測定できます。この測定器
でのメガ測定能力は250Vメガで40MΩまでですが通常100MΩ
はモーターはあるはずです。(水中ポンプは除く)
同じ理屈で単相三線式でも絶縁抵抗は測定できるのです。停電
作業で照明がなくライトを当てながら作業する時は確実な接地を
探すのが大変でこの方法ならば簡単に接地が取れます。現場で
作業する人ならこの意味わかるでしょう。下の場合は停電してな
い昼間に1回路だけメガをした場合ですがメガによる試験電流を
接地相の線に負荷電流と流してもLGRやELBは動作しません。
それはこのメガの試験電流が10μAと極度に低いからです。公
で主張する関係上私と同じ測定器を使用した場合にこの方法
の安全性は見た通り大丈夫です。sanwa絶縁抵抗計 DG35a
DG35aは絶縁、電圧、電流が測定でき私の管理に欠かせない
同じ測定をするなら使用中のメガの試験電流を確認してね。
この回路の絶縁抵抗も40MΩ以上です。(125Vレンジ)
接地を取りMCB非接地側の対地間電圧は200Vです。結果から
三相電源から分岐した単相200Vというのがわかります。三相
の動力盤ではわざわざ単相三線式から単相200Vを配線する
必要はないです。ところで電源の接地相でメガのアースが取れ
るなら接地端子と電源の接地相の絶縁抵抗は0Ωでないといけ
ないと思いませんか?そこでBlogを見てる皆さんに納得して
もらうために実験してみました。どうしても解決できない疑問
を電源がトリップしても問題ない共用部で夜中0時に実験した
事もあります。私に反論する人はいても測定結果には何者
も反論する事はできないのです。結果を納得させられるのが
真の正解で傍観者の多数決意見ほど愚かな行為はない!
ではMCBが投入状態でそれの接地側と下接地端子との絶縁抵抗
測定をしました。ほら0Ωですね。電源の接地側と盤接地はつ
ながっているのです。だから電源側の接地相でメガのアースを
取っても接地が効くのです。間違えて電源の非接地側にメガの
アースを接続してはいけません。これは私や貴方の様な電気に
ついて少しわかってる人以外はさせない方がいいです。カスタ
ム絶縁抵抗計の試験電流は≒1mAなので充電状態の回路に変圧
器経由で試験しても地絡LGRやELBトリップは発生しません。
MCBが入なのにメガのLINEを当てる行為を不思議に思われてる
でしょうが接地相に限り対地電圧は0Vです。
マグネットの頭が凹んでるので線間では200V確かにありますが
接地相に触れても感電しないのは対地間電圧0Vだから、三相
ではこの様に真ん中が接地でない場合あるので確認をしないで
作業すると感電事故もありえます。とにかく上測定でメガに200
Vがかからないのは同じ理由です。
上の実験ではメガの試験電流はこういう経路で流れて0Ωになった
のです。B種接地+D種接地の値はビルなら50ΩもないわけでM単位
から言えば0と同じ、この流れは機器絶縁抵抗は含まずメガのLINE
とアースを短絡したのと同じです。対地で接続されてるので電源
の接地相でメガのアースを取るのも盤接地で取るのも同じとい
う意味です。実際に電源の接地相を利用して機器絶縁を測定する
場合はメガのLを当てるポイントは切りでないと測定できません。
入りのままでは0Ωになってしまいます。なぜなのか今度は貴方
が考えてみてください。
このマグネット接点は違う支店が管理する物件のビル電気主任が
12年経過のそれを取替された時のです。撤去品の接点を抜いて
みたら1個は欠けるてる状態ですが何も異状現象がなかったそう
です。こういう事例もあるので古くなるとテスターの電圧測定で
簡易的に接点状態を判定する方法(以前説明)もあてにはならな
いのかもしれません。ですから毎日使用&10年経過してるマグネ
ットはなるべく早い内に計画的に更新しましょう。
もし接点が欠けてなく表面が劣化してるだけなら新品取替までの
応急対策としてこういう方法もあります。これで更に10年使える
という意味ではありません。どうしても止める事が許されない機械
ではこういう方法か違う機械で重要性のない物を停止させそこに
使用可能なマグネットがあるならばCHANGEをしてでも電気主任
は対応をします。業者を当日朝呼んでも彼らも同じ困ってる顧客
対応があるので来れるのは最短で夕方ですから間に合いません
(EVや自動ドアなど毎月費用を払いフルメンテナンス契約して
るなら別ですが自動制御以外のこうした電灯盤、動力盤はまで
してる現場はまず珍しいです、ですから初期対応は電気主任)
マグネット取替してる暇もない10分以内に運転再開をすると
いうならこういう応急方法を私なら試します。
次回記事ではスターデルタの制御回路をマグネット3個を使い机上
で実際に組んでみますのでその時に下の意味も説明しましょう。
できれば貴方も1個実売5千円ですがマグネットを3個購入されて私と
同じ様に組立てされてみてください。頭で理解してるだけではダメです。
★頭で理解しただけで実務が即できるほど私も貴方も天才じゃない
この三菱のS-T25というマグネットは私が管理してる現場でも使用
してるし接点構成が2a2bなのでいろんな回路を組む練習をするのに
最適です。なんでも学びには投資が必要で本気で電気主任業務を
これから目指す方はぜひ購入して自分で回路を組んでみる事です。
自らの手で作業してこそイザで条件反射の様に作業・対応できます。
物知り博士になれても何もできないでは意味ない、楽天でもAmazon
でも_三菱マグネットS-T25_で検索すれば、価格はSHOPにより違い
NETで購入すればかなり安く購入できるのです。不思議ですけど?
マグネット接点状態はわからないと冒頭で書きましたが実際は見れ
るんです。表面カバーを外しこの状態にしてラジオペンチで抜けば
ただいきなりでは元に戻せないと不安になるから普通はしないかな
職場の仲間の前でさっと抜いて大丈夫ですね。としたら誰もがこの
人電気に詳しいんだなと思います。頼みもしないのに電気理論を
語ってもウザイと思われるけど必要な時に必要な事ができるという
のは自分の見せ場を作るコツです。MYマグネットがあれば家で練習
できるんです。職場での働き易さ向上の秘訣は仲間ができない事を
1個でも多く作る事です。これ何でもそうです。貴方ができる事を何
でも教えるのもいいけど逆に事故を起こす可能性がある事はさせ
ない方がいいです。この行為も電気担当専属の点検方法です。
マグネットコイルの抵抗を測定すると正常ではこの程度あります。
こういう物は使用不能になると0か∞表示になるのでマグネット
本体の故障はすぐわかりますが私の経験ではこういう事例は
ありません。100Vのコイルに間違えて200V電圧をかけたとか
しか思いつきませんが劣化・故障するのは接点部分です。前
GHP修理する業者のお仕事を見学してたらマグネットコイル
の線を外してテスターで抵抗を測定していたのを見て覚えま
した。とにかく壊れたら0か∞表示になります。
家にあった三菱の5.5KWのマグネットでも測定してみました。
日本電機工業会においても10年以内ならば接点の開閉回数で
まだ使えるという判断はできますが10年したら開閉回数に関係
なくマグネット取替を推奨されています。接点不良は主接点であれ
ば最悪停止状態からの三相単相運転でモーターを焼くか補助接点
で発生すればモーターが始動しないなどのトラブルとなります。
マグネットは蛍光灯と同じ消耗品ですから放置したまま故障に遭遇
するのはある意味電気主任技術者による人災と言えるかもしれま
せん。結局はその時混乱する事になるのは電気主任です。