今日はお休みで久しぶりに携帯にドラクエ7をダウンロードして
遊んでいたら会社からいきなり電話がありました。
"お休みのところですが第三電気室の一般回路1の変圧器で
地絡警報が出て測定したら1000mAもありました。
違う人がすぐ測定したら8mAになっていたので今はリセットできて
ますがどうしたらいいでしょうか”という内容でした。
★私の経験上
1.配線やコンセント劣化破損でB種接地に1000mAならば末期的
状況でその値は出たままで下がらない。
2.今日の設備メンバーは電気音痴の人ばかりで変圧器B種接地
測定時にクランプメーターをきちんと挟んでない可能性がある。
あそこは接地線が少し奥にあり斜めに入れないといけないのでそ
の時に口が0.1mmでも隙間があればあんな高い値となるのです。
忘れた頃に機器のノイズなどにより一瞬だけこのLGRの設定を超え
て地絡警報が出る場合は確かにあります。
ただ動作からその場所に行くまでに彼らでは5分は要しているはず
なので瞬間値ではなくてその1000mAは信頼性はないけど地絡を
誘発する不良が今発生した可能性もあると判断しました。
今日この1回のみなら明日は会社なのでその変圧器二次側系統の
各I0rと過去実績からいくつか心あたりがあるのでそこの分電盤の
I0rを測定するという事としました。
これがもしそうならその地絡警報の間隔は短くなり末期では500~1000mA
の値が変圧器B種接地で出たままリセットもできないのです。
1000mAを超えると文献によれば漏電ではなく火災進行に至る可能性
があるので夜中3時でも至急に電気主任は出社しないといけません。
★電気主任はいつ電話があるかわからないので対応できる様に資料
は家にもおいています。★
1000mA漏電がいきなり8mAなんてたぶん一瞬のノイズで動作、測定時に
クランプの口が開いていたが80%かな?
そういう事でまた漏電についての記事にしましたが毎回同じでは面白く
ないので三相を3本を一括で測定して漏電がなければ理論的には0と
なるは多くの方がご存知でしょうがそれを検証してみました。
これについては意見がいくつかある様ですが前提として電気主任技術者
協会サイトにこんな記述行があります。
モデルとしてこんな不平衡回路で検証してみました。
これは他からの引用ではありません!
電験三種以下で主題される問題は負荷が平衡していて中性点電位が
0なのでそのまま電源電圧を計算に使用できるのです。
抵抗値が異なるという事は中性点電位が0ではないため各相にかか
る電圧は電源電圧から中性点電位V0を引いた物となます。
各線電流は相電圧で抵抗を割ればいいのでそこにキルヒホッフの第一
法則を適用して中性点電位を求めます。
三相交流電圧はVa=V、Vb=a×aV、Vc=a×Vのベクトルオペレーター
で展開できる複素数で実は表らわせますが電流値を求めるわけで
はないのであえて展開は行いません。
アルファベット記号上に・があるのは大きさと方向のあるベクトル量
で私たちが日常で扱う計算は値のみのスカラー量といいます。
3線の電流の総和は0として数値的にそういう関係が存在するか検証
してみました。
でも三相不平衡状態では正相以外に逆相と零相成分があると本に書いて
あり零相分が流れないのはおかしい?鋭い指摘ですね。
では上の抵抗のスター不平衡回路をモーターの巻線として考えてみて!
電気専門サイトのこの記述を読むとその答がわかります。
中性点が非接地のため正相分と逆相分しか流れない
つまり同じ不平衡三相回路であっても零相電流I0は負荷のアンバランス
だけでなく回路構成という条件を伴う。
地絡によるI0も三相負荷不平衡によるI0も三線を同時に測定する事で値
として検出できるならば、たとえば二次側に変圧器があるVCB回路でこれは
ZCTがあります。
事故地絡では当然I0は流れ動作しますが負荷不平衡による事でもI0が流
れそれをZCTが感知してDGRが動作するのではないか?
更に22000Vの受電特高電流も結構アンバランスがあるのにDGRは動作しない
当然それで動作しては困りますがなぜ?
そこで気がついたのは変圧器は低圧側は接地されているが配給側の高圧側
や特高変圧器はデルタ-デルタで非接地である事です。
設計するならともかくビル管理で不平衡三相交流の計算なんて必要ない
ですし職場の仲間も誰も不平衡三相の質問なんてしてきはしません。
たとえばエアコンを増設したいが業者から回路の残容量とMCBの定格に
ついて問合せがあったので教えてほしい。とテナントから問合せがあり。
75AのMCBでエアコンが運転中に負荷電流が28A、32A、30Aとかならば
一番大きなS相を採用して残り分75-32=43Aとします。
"75AのMCBに現在32A分使用で空電流が43A分”と返答すればいいです。
三相MCBは3線の一番高い電流値に反応してトリップするわけですから
ビル管理現場で問題となるのはRST三相交流配線で一番高い値がいく
らかです。
ただ不平衡が謙虚になると以前記事にした様にモーターは逆相トルク
が増大して過熱、故障の原因となるので計算はできなくても不平衡
三相交流の基本的性質は電気主任は知っておかないといけません。
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