電気主任技術者 停電作業

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今年度の停電作業は終了しました。
特高でも高圧でも切る時は負荷側から入れる時は電源側
からで何ら恐れる必要はありません。
たとえば切りならLBS⇒二次VCB⇒一次VCB⇒メインVCBです。
メイン152Rを切ったら61LのDS(14)を開放して接地をしますが
中電の指令センターと連絡をしながら行うので無断で作業を
進行させてはいけません。
この部分の接地を甲種アース(15)、構内に取付した接地を
乙種アース(16)と言います。
私が担当する様な特高現場では電力会社との直通電話があり
重要な操作では電話を切らないでこちらの声が聞こえる状態で
操作する様に指示されます。

高圧受電(6600V)では中電指令センターとのやり取りはなく
建物外の開閉器操作を所定の時間に電力会社から雇われた
作業員が行います。
その時に携帯で連絡がありメインVCBを切る様に指示されたら
遮断を行えば電気を彼らが止めてくださいます。
という事は建物内部は事前に停電させておかないといけません!
銀行や保険会社がいる場合は電気を止める時間はJUSTでないと
いけない
のでその送り回路だけは手動で正確に止めます。
そういうのもあるので22:00受電停止で停電要求書を提出した
ならば21:50停電でテナントには通知をすべきです。
(22:00でテナント通知して作業員都合で22:02になるとヤバい)

3月に電力の都合で夜中2時間受電が停止します。
その時はこちらも停電作業の時の停電操作が先に必要!
時間になったら電気が切れたではなくまず各需要家が電源を切る
つまり電力会社から見れば各ビルが負荷になり、"切る時は負荷側
から入れる時は電源側から"はどんな時でも厳守されます。

それとなぜ負荷側から電気を止めるのか?
それは電気の帯電量を最低にするためが一番の理由でただ停電を
するならばいきなり152Rで遮断しても受変電設備は壊れはしません。
その程度で故障していては負荷電流すら入切りできないでは
ないですか?
(VCBは相応の短絡電流さえ遮断できる様に設計されてる)
接地はもちろんしますが停電後に作業員が触れる場合は
これは安全対策の一つと私は理解しています。

厳密にはその負荷都合により電源を止める、入れる順番を
決めた方がいい場合があるのです。
これは第1変電室の二次VCBだけど青文字は切る時の順番
で赤文字は入れるの順番です。
停電作業では私は特高室にいるからここは保安協会の人に
操作をお願いしているのです。
ただどう入り切りすれば良いかを電気主任が現場の運用を
考えて
こうして貼っておけば間違いがありません!

この現場は停電作業の時でも一部系統に発電機で送電するので
そういうGAC回路は間違えて切らない様に掲示します。
(非常用で500KWが2台あるのはそういう理由)
おかげで館内は停電していても中央監視室や電気室自体も
停電しないので快適に作業ができます。(エアコンも使用可)
ただ昼の1時間だけ停電させこのVCBやTRの精密点検をして
もらいます。(この時は館内完全停電)

念のため発電機により充電する変圧器には虎ロープと注意喚起
の貼り紙をしておきます。(第1電気室)
感電事故が発生した場合に口頭で注意しただけでは許して
なんもらえません。

見ての通り通路面に面した側が6600V側ですからね!


ここは第2電気室で第3電気室も発電機とは回路が接続
されてないので受電が止まれば完全停電です。
普段は何かあれば電気主任技術者が変圧器上LBS操作
甲種アース取付、DS操作、VCBの抜き出しなどの実操作
をしなければ緊急事態に間に合いません。

もしできないならこういう停電作業の時に業者に習う事。
単なる点検するだけでなく停電作業は学びの場!

屋外キュービクルもあります。
建物を増築した場合など電気室まで作るのが難しい場合に
こうした設備が設置されここから給電されるんです。
この中に500、500、400KVAの変圧器があります。
これを読んで理解してもらえたら現場でもそう困る事は
ないとは思います。⇒⇒キュービクル設備

受電スケルトン図は緑は22000V、青は6600V、赤は発電機
回路、その他制御信号の流れを記載して貼っています。
油性マジックを買ってきて色分けもしました。
もちろん白紙に書ける程電気主任はすべて暗記しておく事!
又業者と現場で話をする時もこれを見ながら行うのは勘違い
があってはいけないからです。
あれ、これという会話をエンジニアはしてはいけません。

低圧側は私は体一つでいけないから他の設備の方がメガ
とか昔していましたがトラブルが連続したので今は保安協会
が雇ってる下請け業者にしていただいています。
本音を言えば私もその方が安心です。
そこで異常があれば私の携帯に業者から連絡が入るのです。
たとえばこの飲食店舗の動力盤だけど酷く誇りがあり良い
状態ではありません。
(テナント財産ですからこの維持管理義務はテナント側

絶縁が悪いとかなら改善命令を出せますが埃や汚れた状態
だけでそれを出すとどこにそんな法令文書があるのか見せろ
なんて言うテナントもいるのです。
ただ黙っているとそれはそれで故障時に騒がれるのも困るので
好ましくない状態はすべて写真をつけて各テナントには改善提案書
として提出します。
ねずみが分電盤で死んでいた、分電盤の中に食べ物あり、短絡跡
あり、MCBの割れなどこういう時でないと点検できません。
低圧側の点検では各分電盤の全回路のメガ測定もあるので時間的
にもいつもタイトな状況ですね。
特高側や高圧側点検は人数を入れるので15時には済みますが
低圧側の点検、応急処置とかしていたらやはり朝から夕方まで
かかります。

貴方が電気主任に現場着任してタコ足配線をテナントに指導しよう
として工学部卒の方がテナント社員にいたとします。
"7個負荷があっても各負荷は少なく全体で13A分だから15A未満
従いこれはタコ足配線ではない!"と反論されたらどうしますか?
更に"タコ足配線が禁止と電気設備技術基準のどこに記載あるのか?"
とか言われたらどうしますか?
2個しか負荷がなくても10Aと8Aではコンセント容量OVERで単に接続
される負荷が多いとヤバイだけの理由で指導しようとするとここを
反論され返答できないと電気主任として恥をかいてしまいます。
そんな賢いお客様はNETでも調べた上で反論されてくるのです。

こういう言い訳を上手に肯定しながらも最後は自分の主張を認めて
もらえる技を身につけましょう。
いろんな側面での現象についても知識が電気主任は必要ですが
電験のお勉強だけでは反論する相手がいないのでわかりません。
現場に着任してからが日々勉強とはそういう意味です。
上の私なりの見解はいずれ、今はあえて伏せておくので考えて
みてください。
どこの現場にもただ文句を言う人、やたら理論武装して質問反論
をしてくるお客様は最低一人はいる
みたいですね。
こういう人の対応も管理側で電気を知る電気主任のお仕事です。

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翌朝だけど館内BGM放送設備が流れてないとインフォメーションの
女の子から電話がありました。
原因は長時間停電の影響で回路がなぜか故障しました。
なぜか?とかは電気機器の中にはこうした長時間停電による
状態変化により古い物は故障する場合があります。
後1社パソコンが起動しなくなった報告もありました。
それはオーナーが購入して弁償する事で解決したのですが停電
作業にはこうした機器故障も意識しておかないといけません。

停電作業前には各社には機器電源停止、バッテリー温存処置を
お願いはしていますがそれをしていても8時間程度電気を止めた
後で再起動しようとしたらOMGの状態になる場合があります。
ですから電気主任は停電作業の翌日は絶対に休んではいけません。
出社して機器が動かないと昨日の停電作業の影響と誰もがすぐ
電気主任に苦情を言って来ます。
★停電作業翌日のトラブル対応が終了してから停電作業は本当
の意味で終了した事になるんです。★

どちらにしてもきっかけはビル側の停電だからその機器が古い
からでしょうとは言えませんから相応に金銭弁償はしておかない
と来年度の停電のお願いができなくなります。
20万円までの弁償までなら私の判断で即時受けていい事に
なっていますがそれ以上だと即答せずに上司の許可が必要!
たいていの小物の電気機器はその範囲で納まります。
ただ故障が偶然その時に発生しただけで停電の影響でない
ケースもあるのでその辺の見極めが電気主任により必要です。

テナントの中には便乗して修理や交換を期待する人もいます。
そういう人に負けない理論武装は日頃からしておきましょう。
電気と工事という月刊雑誌の講読をお勧めします。

たった一言でお客様とトラブルとならない様に知識を表に出す
のもタイミングと言い方には気をつけましょう。
電気主任が先生でお客様が生徒的感覚では働く事はできません。
お客様が主役であってだからテナント様はお金を払ってくださる。
電気主任の勤務してる会社の社長にさえ対等に意見できる権限を
お客様は持ってる事を忘れてはいけません。
理に合わない暴言をお客様に言い会社に通報されて電気主任
を解任された事例はいくらでもあります。

顧客に不評な人を責任者の立場に置くほど会社は温厚ではありません。
それは電気主任に限らずどんな業種のお仕事でも同じでしょ?