2015年4月30日木曜日

電験三種過去問解説2

★このページは電験三種過去問題解説1の続きでH26~H28年分の
電験三種理論過去問題について記載説明しています。


H26年度電験三種過去問_理論問6
H26年度電験三種_理論問6
全体抵抗RTを求めたらR1とR2の並列部分の合成抵抗を知る、I2に流れ
る電流は10mAの2/3が流れるのですから、R1とR2で分流式が作れます。
その式中に最初に求めたR1とR2の合成抵抗から得たR1+R2の式を代入
するとR1が消えてR2のみとなったのでそのまま答えを求めました。
H26年度電験三種_理論問6
I1:I2=1:2という事はI2には2/3の電流が流れるという意味です。
電流がmAとあるからその値を1/1000にして計算する必要があり
ます。
_又更にそんな小さな値を二乗とかなると計算間違いの
可能性大!_そんな時に計算上の間違いを少なくするのが指数
計算です。又下の問題の共振周波数ならば求められますがLが
ミリでCがマイクロ単位ですと電験試験では使えない関数電卓
が必要かと思います。_指数計算すると普通の電卓でも大丈夫。
H26年度電験三種_理論問6
確か四速乗除+ルート計算の電卓が電験に使用できる電卓だったと
思いますが最後の100÷2÷ルート30÷3.14なら問題なくできます。
電卓の性能を考慮したLCの値ならいいけど、私が問題を作る人な
ら電卓の性能なんて考慮せずに受験者の計算力を試したいです。
H26年度電験三種_理論問6
数が極端に大小な計算ではぜひ指数計算される事をお勧めします。
貴方の計算のクオリティーが1ランク上がるはずです。
H26年度電験三種_理論問6

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H26年度電験三種過去問_理論問7
H26年度電験三種_理論問7
VPとはR1の二次側電圧、11や12の二乗を式途中で121や141の形に
しなかったのは倍率を比較とあったので計算し易さを考えたから
それ以外では二乗したら極端に大小し扱い難い時は式中ではせず
そのままで進行した方がスムーズにいく事が多いです。
H26年度電験三種_理論問7

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この回路の総合力率はいくらか

電流の複素数式、ここから力率を求めます、この問題はtanθから直接
公式でCosθを求めた方が楽です。
公式が合ってる証拠に力率Cos0.5
のtan値は√3ですが、tan値から公式で力率Cosを求めると0.5になる。
tanθから直接Cosθを求める公式は暗記する事をお勧めします。
(複素数式の虚数部を実数部で割るとtan値)


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H26年度電験三種過去問_理論問8
H26年度電験三種_理論問8
模範解答では実際にC.L.Rの数値を入れていたけど私は単純にこう
考えて文字式として解いてみました。力率改善で虚数部を0にで
きるのでこの回路の電流が最少になる時は力率を1にした時です。
アレンジ問題としてはその時のCの値を求めるケースもあります
がそれも今回求めています。_文字式について学習したい方は私
の別ページの文字式トレーニングTRYに挑戦されてみてください
H26年度電験三種_理論問8

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H26年度電験三種過去問_理論問9
H26年度電験三種_理論問9
分数は分母が大きいほど値が小さくなる、後は貴方が大きさを
比較してみてください。
H26年度電験三種_理論問9
インダクタンス並列回路の合成、意外と知らない人が多い!
それの合成式は抵抗と同じです。_
H26年度電験三種_理論問9

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H26年度電験三種過去問_理論問15
こういう電力計が接続された問題は良く見るので覚えておきましょう。

電力計の接続とかあり一瞬戸惑うかもしれません。測定機器は無視
してこういう場合は下の様に簡単に見れるかが最初のポイントです。

コイルに流れる電流をIL、抵抗に流れる電流をIR
(a)この回路の無効電力を求めないさい。
皮相電力W、有効電力P、無効電力Qとした場合これを解くためには
②の関係式を知らないと解く事ができません。次に各電力の基本式
が③です。皮相電力Wは電流12.5Aと電圧300Vを掛けた物ですから
3750VAです。_②の式をQ=に変形してW=3750、Pは問題にある225
0を代入すれば後は電卓で、答えは3000Varになります。
とにかく②、③の式は丸暗記してください

誘導性リアクタンスXを求めなさい。
電流は12.5Aと問題から値が与えられていますがこれはIRとILとに
分解できます。電流を分解する場合に必要なのが力率です。力率
は⑤の式で表す事ができます。つまり力率が0.6の12.5Aの電流と
いう事がわかります。これは⑥の式で表す事ができます。これは
コイルだから遅れ電流になるのです。だから虚数部分はマイナス
符号ですから⑦がこの回路の電流を示す式になります。後半si
nを含む式がコイルに流れる電流です。前半のcosを含む式が抵抗
に流れる電流です。

コイルに流れる電流を求めるのですからこのsin値がわからないと
できません。⑧の式を覚えてください。これで算出できます。
sinは0.8です。後はそれに12.5Aを掛けると10AがILになります。
後はオームの法則で300Vをこの10Aで割ればXの答えは30Ωです。

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★この問題は貴方が解いてみてください。正解3番

H26年度電験三種過去問_理論問5


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H27年度電験三種過去問_理論問4
H27年度電験三種_理論問4
こういう問題では与えられた条件から即わかる値や自分に都合の良い
電流記号設定を最初にします、I1.I2.I3はすぐわかる、IaやIbも単
なる差引です。各抵抗辺の電圧は最初から指示されてるのでその
値を通過電流で割ればR1~R3の値です。この問題はほとんどの方が
正解されたと思います。パズルの得意な方が好きそうな問題ですね。
H27年度電験三種_理論問4

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H27年度電験三種過去問_理論問6
H27年度電験三種_理論問6
この問題は電験三種では恒例のブリッジの平衡条件を知っている
かを試す問題
です、Sを開閉しても主電流が変わらないという事
は両端の電位が等しい、つまりブリッジは平衡してR1R4=R2R3が
成立する_全体抵抗はRT、平衡条件からR3はR4の2倍、R1とR2の
並列回路とR3とR4の並列回路を直列に接続した状態の抵抗がRT
と等しくなります。後は機械的に計算すれば答えが出ます。
途中式で電卓を使い分数を少数にして計算するのではなく分数
のまま最後まで計算してください。
H27年度電験三種_理論問6

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H27年度電験三種過去問_理論問7

H27年度電験三種_理論問6
間違えてるのは4番です、他はこのページで過去説明しました。
電線の抵抗は長さℓと抵抗率ρに比例し、断面積Aに反比例する。
H27年度電験三種_理論問6

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H27年度電験三種過去問_理論問9
H27年度電験三種_理論問9
最初にコンデンサーの直列、並列の合成静電容量の式とコンデンサー
の電圧分圧の法則を知っているかがポイントです。_C1以外の合成
静電容量がCX、C2にかかる電圧がVC2です、そのVC2がC3とC4にかか
っています、VoutはC4にかかる電圧ですから以下の計算となります。
H27年度電験三種_理論問9

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H27年度電験三種過去問_理論問15
時々こういう実験問題が出題されますが問われてる事は極端に
高度な内容ではないので紙に書いて考える癖をつけましょう。
H27年度電験三種_理論問15
Ex側には電池の内部抵抗rがある事に注意する、そこを0Aの
時の条件ではテブナンの定理で式を作成してみました。この
式が0Aになるには開放電圧V0=0の時です、そこからExを算出
しました、少し迷うとしたらExを求める時でしょうね。
H27年度電験三種_理論問15

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H27年度電験三種過去問_理論問16
H27年度電験三種_理論問16
問Aについては電験三種を体系的に学習した方は結果をご存知です。
ただ不明でも計算すればこの様に算出はできます、初めての方は
コンデンサーのCに関して、デルタ⇒スターにしたら3倍、スター
⇒デルタにしたら1/3になると今回覚えておけばこういう変換問題
では困りません。
H27年度電験三種_理論問16
問Bはこういう事です、Cの変換については貴方ほどならすでに
瞬時に理解されたと思います。
H27年度電験三種_理論問16

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値ではなく式の形という答え方では同じ意味なのに式の形が
異なる場合があります
、自分の答えをよく確認しましょう!

この程度の式については貴方に説明不要ですね。


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H28年度電験三種過去問_理論問3
H28年度電験三種_理論問3
この法則を電験三種計算で扱う場合はこう考えてください。
Lは中心に磁界を与える円周の長さ、今回は半円ですからH1
もしこれが同じ半径の完全なる円周ならH2の様になります。
H28年度電験三種_理論問3

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H28年度電験三種過去問_理論問5
H28年度電験三種_理論問5
この問題の解き方はキルヒホッフ、テブナンなど他にもあります。
市販解答集はたぶんこのどちらかだと思います。私は自分が得意
の重ね合わの定理で行いました。_Rが1未満の値で途中で数字が
無理数になるので計算は分数の状態で行いました。_単独9V電源
として残りの0.1Ωにある電源はなしとして0.5Ωに流れる電流
を求めます、結局電源4個分なのでその4倍が0.5Ωに流れる電
流となります、後はP=I×I×Rの公式で消費電力を出しました。
電卓を使うのは最後に消費電力を算出する時のみです。
H28年度電験三種_理論問5
電卓の使い方が苦手ならば最後のとこもこう処理すれば1回の
割算で算出できます。まず2で割れるかダメなら3か割れる数
はそのどちらかで数を分割できます、分数の分母と分子にあ
る数はそこで約分可能、10の二乗は単独に100にして後から掛
けます。11~20までの各二乗数は電験三種を受験される程の
方は暗記しておきましょう。_答えが数の場合はこれで電卓
はほとんど使わないで計算できます、手計算で書く方法は
もし解答に自分の結果がなくてもどこで間違えてるか簡単
に検証できます。試験では時間との勝負ですから!
H28年度電験三種_理論問5
★もしも電卓がないとしたら???
こういう選択解答では...720÷42は大まかに800÷40と見る
700÷40でもいいけど、暗算する時に人間って奇数は間違い
難いのです。それに700÷40って即出てきますか?とにかく
すると20でそれを二乗すれば400、更に半分なら200。720を
800で見たのですから正解は200より大きくはなりません。
そうなると答えは2番しかない。選択解答がタイトな数範囲
でないならばこういう判断で答えを選んでも構いません!
市販の模範解答より丁寧に説明したつもりです。

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H28年度電験三種過去問_理論問6
H28年度電験三種_理論問6
100Ωと350Ωの並列抵抗がR1、それと150Ωの直列部分がR2、最後に
R2と200Ωの並列抵抗が全体抵抗RTです、数字が無理数になるので
誤差をできるだけ少なくしたいのでギリまで分数で計算しました。
(少数にすると割り切れない無理数となる分数のため)_I2に流れ電
流は電流の分流の公式から図の様になります、最後にI2/I1のスタ
イルにして計算できました。
H28年度電験三種_理論問6

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H28年度電験三種過去問_理論問7
H28年度電験三種_理論問7
直列回路の各コンデンサーに蓄えられる電荷はすべて等しくなる
この問題はほとんどの方が正解されたと思います。
H28年度電験三種_理論問7

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H28年度電験三種過去問_理論問8
H28年度電験三種_理論問9
正しいのは5番、普通に本で勉強された方はご存知ですね。
H28年度電験三種_理論問9

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H28年度電験三種過去問_理論問9
H28年度電験三種_理論問9
まずインピーダンスZの複素数式を作る、Zが最大になる唯一の条件は
虚数部の分母が0になれば全体式が∞になりますから分母=0としωを
求めました。

Zを最少にするためには虚数部が0になればいいのでこういう条件で計算
をしました。_市販解答集が電験三種の得点能力の低い方に効率的に役
に立たないのは数学的な計算は完璧にできる前提で途中式を簡素化して
るせいです
、今回のこの計算は難しい方法はないのですが落着いて処理
しないと即間違いますので、丁寧に全式を記載しました。矢印であえて
10のマイナス3乗からマイナス二乗にしたのは後で平方根から抜けるた
めです。
H28年度電験三種_理論問9

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★この問題は貴方が解いてみてください。正解1番

H28年度電験三種過去問_理論問15
H28年度電験三種_理論問15

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